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短編盛りだくさん(予定)

何の気ない会話

作者: 城田寺 皓

 あるところに、頭髪に悩みを抱える男がいた。

「このあいだの子、なかなか好感触だったと思うんだよ」

 昼時の飲食店。男は先日紹介された女性について、友人と話し合っていた。

 友人が渋い顔で応える。

「うーん、お前には悪いが気が無いように見えるけどな」

「俺の毛が無いように見えるのは今言うことじゃないだろ」

 男は友人を睨んだ。

「いや、そうじゃないって。期待が薄いって言ったんだよ」

「ひたいはそんなに薄くねえよ! よく見ろまだちゃんと生え際あるだろうが!」

 男は立ち上がって、声を荒げた。周りが彼らに注目する。

「だから違うって、なに大声出してんだよ。もう恥ずかしいんだからやめろよな」

「毛髪が死んだからやめろだと!? 喧嘩売ってんのか!」

 今にも男は殴りかかってきそうだ。

「そんなこと言ってないだろ。そうだ、今度合コン開いてやるからさ。機嫌直せよ」

 それを聞いた男は、さらに顔を真っ赤にした。

「馬鹿にするな! お前に毛根開いてもらいたくはねえよ!」

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― 新着の感想 ―
[良い点]  はじめまして。タケノコです。こんにちは。  本作を拝読しました。こういった勘違いネタ良いですね。笑ってしまいました。面白かったです。まさか、合コンを毛根と聞き間違えてしまうとはww。髪…
[良い点] 言葉選びのセンスが非常にいいと思います 無理矢理なところがないから、素直に笑える 息切れする前に、ちょうどいい長さで終わらせる潔さもポイント高し
[良い点] ドツボにはまりました。すごくおもしろいです!! お気に入り登録させていただきます。 [一言] 言葉の使い方がとてもお上手で…… ぼくも見習いたいです。
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