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婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜  作者: naturalsoft


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再度、戻って来ましたよ!

シオンの母セシリアは言うだけ言うと、海竜様の背に飛び乗った。


「あれ?一緒に行動してくれないの?」

「ゴメンね~ママは、パパと一緒に魔族を追うわ~」


ママはママで忙しそうだね。


「あ、そうだ。王太子を追い詰める時、気を付けなさい。今まで集めて研究したソウルアーマー以外のアーティファクトを持っているはずよ」


あれ以外にも!?


「わかった。気を付けるね」

「みんなも気を付けるのよ~」


大きく手を振ってママは離れて行った。

ちなみに甲板にはシオンの仲間達と公爵家の海兵しかいない為、情報が漏れることはなかった。


「・・・疲れた」

「本当に、驚き過ぎて何に対して驚いたのかわからなくなりましたわね」

「本当に師匠は規格外すぎる・・・」


シオンとレイはげっそりしており、アイリスはいつも通りニコニコと変わらない様子だった。


「えっと、シオン姫殿下とお呼びした方がよろしいかしら?」


エリザの発言に、セシリア以上の笑いが起きた。


「あははははっっっっっっっ!!!!!!!」

「やめて!腹筋が壊れるw w w」

「シオン姫・・・不自然すぎる(笑)」

「み、みんな、笑っては・・・ダメ・・くっふふふ・・・」


仲間達の笑いにシオンはプルプルと震えて叫んだ!


「みんなして笑っているんじゃないわよーーーーーーー!!!!!!!!!」


シオンの叫び声が大海原にこだまするのであった。



笑いに包まれた船は数日かけて鉱山マイニの街に到着しました。

シオンはまだ膨れていたが、取り敢えず代表のカミーユさんに会いに向かいました。


「あれからそんなに日が経ってないのに変わったね」

「ライラ王女殿下が税率を元に戻したからですわ」


船から降りると港は前回より賑わっていた。オオラン帝国の侵略も、遠い街には他人事なのだろうか?


「オオラン帝国が攻めて来たのに賑わってるね」

「すでにオオラン帝国を退けたと連絡がきているようですわ。貿易商は情報が命ですから、独自の情報網を持っていますので」



なるほど。

売れている商品でも情報が古いと荷物が届いた時に売れなくて損をするからか。

シオンは納得した顔でカミーユさんの屋敷に向かった。

屋敷の前には騎士らしき人物が門を守るように経っていた。


「あれはライラ王女の護衛かな?」

「多分、そうですわ」


少し身構えながら門の前に行くと要件を伝えた。


「私はグランフォード公爵家から使者として来ましたエリザ・グランフォードです。ライラ王女殿下にお繋ぎ下さい」


騎士は丁寧に答えた。


「お待ちしておりました。ライラ王女殿下からお話は伺っております。オオラン帝国を撃退したと聞きました。本当に国を救って頂きありがとうございました」


騎士は丁寧に挨拶をしてくれて、屋敷に案内してくれた。

前に何日か寝泊まりしたが、内装は変わっていなかった。

客室に案内されるとすでにライラ王女が待っていた。


「ご無沙汰しております。ライラ王女殿下」


エリザが臣下の礼を取った。


「堅苦しい挨拶はいいわ。すぐに本題に入りましょう」


テーブルを挟んで、エリザとシオンが座った。他の仲間は別室で待機だ。


「すでにオオラン帝国の話は聞いているわ。よくお兄様の古代兵器を倒せたわね?」

「我々も情報を集めておりましたので」


エリザに前もって言われていたのは、ソウルアーマーの詳しい情報を知らなかったことにすること。下手に知っているとライラ王女のアーティファクトを集めて何かをしようとしていると警戒して、悟られてしまう可能性があるからだ。


「・・・まぁそういうことにしておいてあげるわ」

「何か勘違いされてます。こちらにいるシオンさんはAランク冒険者でドラゴンすら倒せる実力があるのです。あの『不思議な鎧』もシオンさんの特別な剣なら斬ることができたのですよ」


ライラ王女は出された紅茶に口を付けながら思案した。


『確か上級悪魔をも斬ったと情報は受けていたけれど、思ったより腕が立つようね。

指輪の魔道具を10個付けたスネークには勝てないでしょうけど、警戒はしておきましょう。

ライラ王女はカップを置くとニッコリと笑って答えた。


「それは失礼致しました。それで皆様がいらっしゃった要件ですが、すでにわかっていますわ」


おや???


「王都を包囲する為にここの兵を出して欲しいのでしょう?」

「さすがですね。その通りです。それで今回の動乱を終わらせたいと思っております」


エリザも紅茶に口を付けてから言った。


「後は辺境の街スローからとレザーからも出せる兵を出して王都を落とすだけですわ」


ライラ王女は次の瞬間表情が変わった。


「では、旗頭は誰になるのかしら?」


すでに終戦後を見据えての主導権争いが始まっていた。









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