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婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜  作者: naturalsoft


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乱入!?

女王は観念したのか膝を付いてブルブルと震えていた。


「誰か!この者を牢に捕えなさい!」


多くのエルフがそのまま従い、女王を捕縛した。


「エリーゼ!私が捕まれば罪人の娘である貴様もただでは済まんぞ!」


エリーゼは母である女王の目をみて言った。


「疫病に罹り、すぐさま私を捨てたのは女王でしょう。私は汚物まみれになりながらも、生死の境を彷徨い、シオンに助けられました。こんな穢らわしい私は国外追放になるのが良いでしょう。身体も汚れ、血筋も犯罪者の娘として穢れている私は外で生きていきます」


「ば、バカな!我々エルフが人間世界に出れば、たちまちに捕まって奴隷にされるぞ!」

「確かにそういう人間もいるでしょう。でも、私達は知ったはずです。助けてくれる人間もいると」


エリーゼの言葉に周囲が静かになった。


「どうしてこの様な事をしたのですか?」

「き、貴様らに何がわかる!代々、女王を輩出してきた私は生れつき魔力が少なくバカにされてきた!後に修行で大きな魔力を手に入れた者もいるだろう!だから私は見返したかったのだ!私をバカにした者達を!!!」


「そんなくだらない理由で、女王の地位に就き、国を危険に晒したのですかっ!」


「黙れ!黙れ!黙れーーーー!!!!!」


ドカッッーーーーン!!!!!!


絶叫する女王エリザベートが爆発した。


「け、警戒せよ!」

「まさかこのタイミングで?」


女王を捕まえていたエルフ達は吹き飛ばされており、女王は多少の傷を負っていたが無事だった。


「クククッ、良い余興ではないか!」


バッサバッサと上空から女魔族のモリガンが降りてきた。


「お前は?」

「私の事などどうでもよい。それより私の手を取ればこの窮地を脱することのできる力を授けてやろう」


!?


「魔族の声に耳を貸してはダメ!」


モリガンは不敵に笑いながら囁いた。


コソッ

「いいのかのぅ?このままでは生涯、牢屋暮らしか、処刑すらありうるぞ?それでよいのか?」

「嫌よ!私は死にたくはないわ!それほど酷いこともしてないのに、どうして死刑にならないといけないのよ!」


女王は魔族の手を取った。


「契約成立じゃ」


握った手の所から、何かに侵食されるかの様に肌の色が変わり、血管が浮き出てきて腕から首へと全身に広がっていった。


「う、グガァァァァァァァァァ!!!!!!!!」


その様子をモリガンは愉快そうに見守った。


「全員、逃げて!今回の騒ぎを裏で操っていた魔族よ!」


戦えないエルフ達は蜘蛛の子を散らすように逃げていき、一部の戦闘に特化したエルフ達が残った。


「貴方達ももっと距離を取って!」


近くにいたシオンが剣を構えて叫んだ。その間に、レイとアイリスが近くに集まった。


「シオンは下がって。もう、立っているものやっとだろ?」

「後は私達に任せて」

「私も、手を貸す!足手纏いなら見捨てていい。でも、女王の愚行は同じエルフの同胞が着ける!」


モリガンは腕を組み高みの見物を決めていた。


「余裕ね。貴方の契約者は死んだわ。もうエルフに干渉することはなんじゃないの?」

「これは否ことを。こんな面白い余興は久し振りじゃ。最後まで付き合ってもらうぞぇ?」


モリガンはそのまま翼を羽ばたいて空に舞った。


「魔族は取り合えず放っておきましょう。それより女王よ!」


女王を見ると肌の色は青白くなっておりモリガンのような容姿になっていた。


「まさか、魔族化!?」

「惜しいのぅ。それは『魔人化』じゃ。妾は長年に渡り研究しておってのぅ。こちらの協力者を募って、最近完成させたのじゃ。最新の実験にはエルフは丁度良い。魔力が少ないと言っても通常の人間よりは多いしのぅ」

「待って、貴方はエルフの召喚魔法で魔界から召喚されたんじゃないの!?」


「さての?すでにこっちの世界に居た妾が召喚魔法の気配を察知して召喚されたように見せた・・・とかかものぅ?」


!?


「・・・魔族がこっちの世界で暗躍しているの?」

「さぁ?世界は広いからのぅ?」


まともに答えるつもりはないのか。


「それより女王から注意を逸らして大丈夫かぇ?」


雄叫びを上げた女王が魔法を放ってきた。


ドカドカドッカーーーーン!!!!!!!


アイリスとエリーゼが防御魔法を張ってなんとか防ぐ。


「素晴らしい。これが私自身の力か。他人から集めた力ではない、私自身の力!!!!!!」


ゴゴゴゴゴッッッッ!!!!!!!

女王エリザベートの魔力が視覚できるほど高まっていた。


「アイリス、回復魔法をお願い。ドラゴンと同様に短期決戦を仕掛けるわ!」

「シオン、大丈夫か?奥義の反動で動けないだろう?」


「なんとか、動けるくらいにはね。エリーゼ、女王は悪いけど・・・」

「わかっています!アレを放っておけませんから」


女王は自分の力に酔いしれているのか手当たり次第に魔法を放った。


「アハハハハ!!!!!!」

「何が楽しいんだかね!」


後ろに回り込んだシオンが一撃を放つと、ガギンッと結界に阻まれた。


「甘い!!!!」


ドンッと魔法を放つがシオンは紙一重で避けた。


「それはどうかしらねっ!」


ステップを踏みながら連続攻撃を避けて注意を引いた。

その後ろでアイリスとエリーゼが反撃の機会を伺っていた。







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