一 転生、した?
投稿間隔が開きすぎて(約2年)十二から書き方がかなり変わってると思います
本作品は投稿した後、度々改稿していますが、物語に特に影響は無いです、多分
この小説は初心者が書いてるので戦闘シーン短めの正直つまらない話になってます、超暖かい目で閲覧ください
「お前のせいだ」
渋く鈍い声が頭に響いた。
ふと、俺は少し前のことを思い出す。
電車が来たときにいち早く乗ろうとしたときに乗客の先頭にたっていたのだが、突然後ろから背中を押され、前に転倒してしまった。そのせいで電車に引かれたようだ。
さて、俺は死んだけど、この後はどうなるんだ?
人は死んだら考える事は出来ないと思うんだけどなー
確か、人は脳が働いて今考えているなんとかかんとかだった気がする。
そんなことどうでもいいか。
それにしても凄い視界が暗いな、暗いとい言うか黒い。
目を瞑ってもこんな暗くならないぞ。
ていうか死後の世界ってこんな感じなのか?
本当にこんな終わり方とか嫌なんだけど!
頼む!なにか起きてくれ!
俺こんなの耐えられない。
異世界テンプレとかなんか言ったらなんかでてくるんじゃね?
えーーと、ステータスオープン!
··········しかしなにも起こらなかった。
クソ、だがまだ俺のターンは終わっていない!
ステータス!
ステータスチェック!
ステータス調査!
························しかしなにも起こらなかった。
俺の異世界言葉の名言?はすべて使いきった。
もうこのまま俺は考えるのをやめたって言う文とかが出てきて終わるんだろうな、いと悲し。
そんなこと思いながら絶望していると音が微かに聞こえた···気がした。
今、人の声が聞こえなかったか?
それに答えるかのように人の声はどんどん大きくなっていく。
マジで!人の声が聞こえるぞー!やったー!
喜びを体で表現したかったが、体とか感覚は無いのでしょぼんとなる。
とにかく、人の声だ。しかも日本語を話している。
これはもう勝ち確定、ちょっと聞いてみるしかないな。
俺は日本語を話している声に感動しながら聞いた。
「これで召喚って出来たのかな?」
どこからかうっすらと聞こえる音は澄んだ男の声のように聞こえる。
「おう、できてるが……なんかちょっと小さいな」
また別の若い声が聞こえた、聞き覚えのあるうざい声だ。
この二人が一緒に会話をしているようだが、二人以外に声は聞こえないので二人しかいないのだろう。
ていうか、めちゃめちゃ声に親近感がありすぎて怖い、一人は俺の親友の声とそっくりだし、もう一人は、まぁ、いつも絡んでくるやつだな。
神島秀、中学生時代の一番の親友だ。
彼はいつだって自分ではなく俺を優先して助けてくれた。
「うーん、普通でしょ?」
「いや、多分一番小さいと思うぞ」
「まぁ、召喚することができたからいいや」
「それならいいが、それにしてもここって本当に異世界なんだな」
「それ、僕も思った、最初先生のドッキリと思ってた」
「だよな~、召喚したって言われるとか夢にも思わなかったぜ」
「そうだね、えっと明日の昼迄には霊獣の卵から生まれるんだよね?」
「そうだな、…実際霊獣と言ってもそんなにたいしたことがない気がするんだよなぁ」
「どうだろうね、でも霊獣とか言うんだからドラゴンとか出るんじゃないの?」
「異世界だからあり得なくもないけど獣だろ?出てくると言っても、俺らの記憶には現代の生物ばっか頭に入ってるから、猫と犬がほとんどだろ」
「さすがに被りはしないと思うけど…」
「まぁ、明日わかる事だし、取り敢えず神島が霊獣の卵を召喚する事が出来たから、俺はさっさと寝るわ」
「あ、うん」
「おやすみ~」
「おやすみ」
二人の言うことを聞いていてわかったことは、彼らが異世界に召喚されたこと、召喚されて霊獣というものを召喚させようとしていること。で、俺はその話を間近で話されてるように聞こえたし、もしかして俺が霊獣とかありえるかもしれない。ていうかもう確定でいいでしょ。話の流れからして確定ですねはい。
はぁ、それにしてもこの黒い時間から開放されるまで暇になっちゃうなあ。神島達の声もどこかへと消えてしまったし…
感覚が音が聞こえる位しかないから、寝ると言う行為をすることができないからな。今の時間帯は夜。つまり
こんなの酷いぜ…
俺の意思はずっと働いたままだった。
その間ずっと小説とか異世界の漫画の事しか考えてなかった。
あともし俺が主人公だったらどういう系とか。
無双系?無双出来たらくそ楽しいだろうね。
少しづつ強くなる系?キツそうだけどやりきったあとの達成感は凄そう。
ハーレム?俺はそういうのは嫌いだね。ヒロインは1人くらいいてもいいけど。
正直どれもやってみたいものであるが、この先どうなるかは分からない。ていうか今のこの時間が暇すぎる。
でも、そんな時間はそろそろ終わりを迎えようとしていた。
真っ黒な世界が少し明るく感じ、暗闇の狭い空間に閉じ込められて窮屈に感じる、なんか感覚が気づいたらあったのだ。
多分だけどここは卵の中なのだろう。間違いナッシング。
そして、窮屈に感じているのならば多分俺はもう出れるはずだ。卵から出てくる生物はそれくらいに出てくるってなんかで見たような見ていないような、まぁ謎の直感がそう言ってる。うん
俺はもう一度考える。
世界最強とか、ぶらり旅とか、食べ物巡りとか。もっと別のこともあったな。
しかし、問題は確実に人外転生というところだなあ。
よし、とりま出よう。
俺はおおよそ丸い形の狭い空間を突き破ろうと足を伸ばし、頭を壁にぶつけて狭い空間で暴れる。すると、思ったより簡単にヒビが入り、そこから白い光が線のように見えた。
よしこれなら行ける。
ヒビをさらにこじ開けるために力を込める。
ヒビは全体にに広がり、ついに開いた。
殻がバキッ!と強く外れた瞬間、物凄く眩しい光に目がおおわれた。
うわ、眩し!
俺は慌てて目を瞑る。
暗闇から明るくなるとこうなるのは当たり前か。
何とか光に目をなれさせて目をゆっくり見開いた。
そこには巨大な人間が卵から出てきた俺をまじまじと見つめていた。
wow、BIG human。
短髪な黒髪で至って普通の顔立ちをしており、服装は少し大きさが合っていない黒い制服、見えないけど同じ色のズボン、胸ら辺に微妙にダサい我が校のシンボルが飾られている。
その姿はまさに、神島だ。
でっかいなぁ。
俺が小さいのか。うざい声のやつが…まぁ、名前呼びじゃなくていいや。小さいっていってたけど、まぁまさかここまで小さいとはおもなかったよ。
人外転生確定だろうし卵から出て直ぐだから雛のような感じで生まれるのは当然っちゃ当然だな。
ていうか神島が何か驚いた顔しているな。
神島が口を開いた。
「ど、ドラゴンだ…」
ん?ドラゴンだって?
神島の目の鏡からうっすらと光る蒼白な鱗が見える。
俺の体全体を見回すと蜥蜴のように長い尻尾、生まれたばかりで体の10分の1にも満たない小さな翼、ツヤツヤ感のあって全身をおおう鱗。
へードラゴンかー
ふーん、そっかー
えーっと、神様、仏様、なんちゃらの神様、俺をこの姿にしてくれて誠に感謝感激です。
俺を暫く観察していた神島は何か用事を思い出したかの様に急いで部屋を出ていった。
ドアがしまったとたん俺は心から大喜びしてしまい、今度は体で表現したくて力いっぱいに大ジャンプした。
異世界に来たのだ、しかもドラゴンに成って。あんまり色は好みって訳では無いけど、別にその辺は仕方ないし。ていうかこうなっている時点で、そりゃあもう大喜びするわ。
まぁ、そのせいで浮遊感が妙に長く続き、自由落下からの地面に背中から激突した。
ビューンってなってドン!となって激突。
軽い衝撃のように感じたが一瞬で血の気が引いていく。
痛い、背中が痛いです、馬鹿です俺、痛…いやあんまり痛くないな、何でそんな前にジャンプする必要があったんだよ間抜け。
予想外の高さから落ちた俺は上を見る。
どうやら机の上から落ちたようだ。
改めて俺は起き上がり、この部屋の全体を見回す。
白くてツルツルしたタイルの床、壁にも白が中心で幾つもの薔薇の花の模様が綺麗に並べられていて、俺が跳んだ白色の机の場所で机の隣に半分くらいの高さで白いゴージャスなベッド、ベッド側の壁に光が差し込む窓、反対側に白いドアがあった。
白多すぎ、こりゃ眩しいだろ。
とりますごいことはわかった、とりあえず寝たい。
肉体的には眠くは無いが、一夜を起きたまま過ごしたので精神的に疲労している。
流石に怒れないだろう。うん、多分。
俺はベッドの上にさっきの要領で飛び乗り、枕近くで横になった。
おやすみさい。ぐっどないと。