はじめに
私たちは、普段の生活で日本語を使うとき、ひらがな・カタカナ・漢字をメインで用いると思います。英語などを表すときにアルファベットや、その他記号も用いるでしょう。
日本語の別の表記法として、ローマ字表記法があります。これらは、日常使うことは少なく、自分の名前や、地名など固有名詞に用いることが少々あるのみです。ローマ字で日本語の文章をつづることはほとんどなく、それゆえ厳密な規則が確立されてはいません。いや、もちろんあるにはあるのですが、あくまで日本語の“発音”をアルファベットを用いて“転写”する目的であって、“普段使う文章としての日本語”に特化してはいません。し、なにより表記揺れがめちゃくちゃ多いです。ウィキペディア等で検索してもらえれば情報は出てきますが、ローマ字は大きく分けて日本式・ヘボン式・訓令式の3つがあります。しかし、現状、どれもごちゃまぜになっている状態だと思います。そもそも、ローマ字が3パターンあることを、知っている人がどれくらいいるでしょうか? 各々の方式については、ぜひ検索してみて下さい。
最近インスタグラムを始めたのですが、なんかグローバルな感じを出したくて、アルファベットのみで文章を書こうとしました。英語は大の苦手なので、そうだ、ローマ字でつづってみよう! と思い、まずは簡単な単語のみをスマートフォンで打ちましたが……使いづらいですね。当たり前ですが、現在のローマ字表記法は、文章を書くことを想定していませんし、スマートフォンを用いることなんて論外です。
というわけで、まえがきが長くなりましたが、このエッセイの目的は、
①日本式・ヘボン式・訓令式すべてを網羅した万能な体系かつ
②文章を書くことを想定し、機器を用いても使い勝手の良い
令和の時代に合った、新しいローマ字表記法を提案することです。
分かりやすく、使いやすく。ローマ字を身近に。
謎のキャッチコピーを唱えたところで、本題の規則を紹介していきます。
詩人がローマ字表記法を提案したらこうなった、程度のエッセイです。もちろん筆者は言語学者でもなんでもありません……。