表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルミナの冒険  作者: サーディ
ルミナ この世界を学ぶ
7/58

異世界1日目④

さぼってましたああああああああああああすみませええええええええええええええん

「すっごいびっくりしたんだぞ。まさかお湯でおぼれてるなんて」


エムはルミナの髪の毛を布で拭きながら、ちょっと怒り気味に説教に入る。


「足は届くはずなんだから、ふつう溺れるわけないよね。潜ったり遊んでてやっちゃったんでしょ。」


「俺、病弱だったのかもしれません。まさか湯あたりで倒れるなんて」


嘘である。


「病弱とかは知らないけど、女の子なんだから。お尻をぷかんと浮かばせながら浮いてるのはちょっと・・・」


いわれた光景を想像する。確かにみっともない。


「すみませんでした。」


「まぁ僕も無警戒だったかな。女の子が体を拭くのに、さすがにいちゃまずいかと思ったんだけど。」

おぼれているのは想像外だった。とエムは髪の毛に続いて、体を拭いてくれる。


もはやなすがままである。


「はいっと。一応服は持ってきたんだけど・・・・一人で着れるかな?」


失礼な!何歳だと思ってるんだ。


ルミナは服をもらい受けると、下着からいそいそと着始める。


ん・・・着方がわからん。


ワンピース状の服と思って頭から被ろうとしたけど、何かつっかえるぞ。


「あ・・やっぱわからないか。しかたない。はい、ばんざーいして!」


子供か!


とはいうものの着方がわからないから、仕方なく万歳する。


そうして何枚も布を着たような、重ね着?をエムの指示のまま繰り返し着ていく。


「はい、お着替えで来たよ」


「・・・ん、ありがとう」


妙に時間かかった。と、思えば何やら


「この服は一体・・・」


「とあるお貴族からの依頼でね。報酬とは別に頂けたのが、女の子の服だったんだよ。さすがに使い道無くて、どうしようかと思ったんだけど。」


今回の依頼で用意した他の服はルミナのサイズに合わなかったらしい。


「可愛いしいいんじゃないかな?よく似合ってるよ。」


・・・・複雑である。リボンがとってもキュートでかわいいと思ってしまったのが特に。


「さてと、じゃあ晩御飯の準備や雑用をちょっと片付けるので、移動しよっか。」


と、エムはルミナの手を握り、先導する。


手はつながなくてもいいんじゃないかなとは思いながら、数々の失態に何も言えないルミナであった。


暫く歩き洞窟そばまで戻ってくると、先ほどはなかった大きな馬車(馬無し)とキャンプのようなものが設置されていた。


どこに隠してたんだ・・・あの馬車。


ちょっと興味がわき、馬車の中を覗こうと駆け寄るそぶりを見せたとたん


「あまり見ない方がいいと思うよ。見て気持ちのいいものじゃないしね。


と、窘められる。


そこへ、意識のない被害女性を担いで洞窟から現れるカラ。


先ほどぬぐった悪臭がルミナの鼻腔を刺激する。


女性を担いだまま馬車に乗り込み、出てくるときは女性の姿はなかった。


ああ、確かにあまり見ない方がいいかも。


匂いもさることながら馬車内の光景を想像し、躊躇する。


カラはそのまま疲れを見せることもなく、洞窟へと走っていった。


「作業はカラに任せておけば大丈夫。ルミナちゃんはここで座って待っててね。ご飯の準備だけサクッとしてくるからね。


一応周りの安全は確保してるけどと、この場所から動かないようにくぎを刺される。


いろいろやらかしてることもあり、またこの世界の勝手がわからないルミナにとっておとなしく待つしか選択肢がなかった。





エムが森の方に行き、一人になったルミナはこの時間を利用して色々と整理しとくべきだと考える。


まず、自分はどうなったのか。


召喚で異世界に勇者として呼ばれるはずであった。


ところがいくつか問題点が発生している。


①気が付いたらゴブリンに食料にされそうになっていた。

・・・・苗床対象ではさすがになかったと思うが、召喚先がおかしい。

まさかゴブリンに召喚されたとでもいうのか。食料にされるために・・・


②性別、年齢、名前が意図したものと違っている。

設定したのは長身で青年のはず。名前も微妙に1文字足りない。

ん・・・だけど最後にいろいろいじってた時の設定は、女で12歳だった。あれが採用されたというのか

保存ボタンとか押してなかったと思うんだが。

あと名前が1文字足りないのは記入中に中断されたせいか?


③再生スキルは発動したが、勇者スキルが発動しない。

発動してあの強さってことはないよな?だってフリ〇ザだぞ?さすがにゴブリンとか相手にならんはず。

再生スキルがある以上付与自体は終わってたはずだし。


④ゴーレムスキルのくずっぷり

俺の望んだガン〇ムじゃない!。あんまりだあああああああああああ。

おまけに召喚するのにかなり精神的な疲労を要する。


④番が一番つらい。このために異世界に来たというのに


あの女神め・・・話が全く・・いや、いくつかはあってるけど、いっぱい違うじゃないか。


ぐぬぬ・・・どうしてくれようか・・・・


考えられるのはやはり召喚儀式の間から突然追い出されたこと。


何かトラブルがあったのかもしれない。


整理終了。


自分ではどうにもならないと判明しました。


くそがあああああああああああ


・・・・・・・

・・・・


・・・・


こほん


まぁ起きたことはしょうがない。今後どうするかだ。


まずは身の安全であろう


再生スキルはあるが、はっきり言って勝手がわからない。強さも不明。しかも子供になっている。


普通に考えて身一つで生きていけない。


幸い助けてくれたエムさんは依頼でここに来たため、助けた女性たちを村送るという作業がある。


連れて行ってもらって、しれっと村で養ってもらうか。(子供だし)


はたまた、テンプレのように冒険者あるのかしらないけどになって、自分の身に起きたことを解明する旅に出るか。


とにかく情報だな。


エムさんはいい人っぽいし、いろいろ話を聞いてからきめてもいいかな。


何一つ解決はしないものの、とりあえず方向性が決まったことで一人納得するルミナであった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ