7. ツギの日には毒されて
聞き込みなどで店の店員の種族。店員達の悩みと不可解な出来事などの情報を得た。
犯行現場
「ここで、コボルトが殺されたようですね。ご主人様。」
サイセは染み込んでいる床を指でなでる。
写真の死体とコボルトが死んだ場所を見比べる。
「ご主人様、これ。」
「キュウキ、それは!」キュウキと呼ばれた少女は布の切れ端のような物を手に持っていた。
やがて、ショッピングモールの地下駐車場に店長、店員そして警備員を集められた。
「皆さん、今回は捜査にご協力してくださりありがとうございます。」
「コボルトが誰に殺されたのか、わかったのですね。」 エルフの少年が言う。
「まず、店長。なぜ次期店長にコボルトを採用したんでしたっけ。」
「はい。彼の経営実績は長く、店の状況分析能力に長けて、小さいながらも、お客様とも良縁を築きあげれるなども評価しました。」
「ほかに?」
「我らと違い、活動範囲が広いとこも」
「そうだ。リザードマンは低温環境に弱い。」
「コボルトの死因は、大量出血。彼は背中を刺されました。床に染み込んでいるのも写真も血液が変色してる。刺し傷は小さいのに彼は助けが間に合わなかったのは、毒による痺れなどだろう。」
「死因の解説をするな!」店員の中には吐き気を催してるものもいた。
「…これはすまなかった。話を戻す。
休憩室前廊下は時々暑くなる。そう言ってましたよね?」
「え、ええ、あそこは本来ちょっと冷え込む場所なの。」エルフの女性が答える。
「コボルトの死因は大量出血。血は少し乾いてました。そう、コボルトが殺される時も都合よく。なぜ、時々暑くなると思いますか。」
「え?」
「低温環境で活動できない種族が活動するため
ですよ。」
「それって」「まさか」「つまり?」店員達がざわめく。 そして店員達はある二人から避けるように散らばった。
「え?なんだよ?俺が犯人だって言うのか?」
リザードマンの兄弟だった。
「おい、まさか私の息子達が犯人だと?」
「これが何かわかるか?」サイセは例の布の切れ端のような物を見せる。
「そ、それは」
「はい、リザードマンの……皮です。」