25.猛襲 シーモンスター
ゴブリンは邪魔者を消したと思い、少女の方を向く。 だが、ゴブリンの顔に岩が当たる。
振り返ると続けさまに岩弾が次々と顔に当たる。俺は電柱の上を走りながら岩弾を撃ち続ける。
連続で岩弾に当たり続けるゴブリンに隙ができ、
俺は銃にエネルギーを溜める。銃口に橙色の光の粒が集まる。エネルギーが最大まで溜まり引き金を引こうとする。
「!?」 突如放たれた赤い光線を避け攻撃をキャンセルしてしまう。
その隙にゴブリンはビルを登って逃亡をはかる。
「しまった。」と言ったものの焦る必要はないのだが。背を向けた巨大な獲物を狩るのは簡単だ。
銃を向け、再びチャージショットを撃とうとするが、
「チッ…もうこんだけか。」銃の残量が少なく断念せざるおえない。橙色のカセットを透明なカセットに入れ替える。 チェーン 青い光弾を撃つ。
ビルをよじ登るゴブリンに青い光弾が当たる。
すると青い光の鎖がゴブリンに巻きつく。そしてゴブリンを地面に叩きつける。ゴブリンは鎖を引きちぎろうと暴れるが、その度に鎖が強く締めつけて、ゴブリンはその痛みにうめく。
銃からカセットを抜いてゴブリンに銃口を向ける。
「これで終わりだ。」 サイセは連射する。
「ぐっ うっ うあああああ。」
雨霰のように降り注ぐ青い光弾群はゴブリンを爆発四散させた。
「こいつらが悪いんだ。俺をチビだと馬鹿にした。」ゴブリンは連行される。
「おじさん、ありがとう。」
父親らしき男性と手を繋ぎながら少女は手を振る。
「おじさんって…」サイセも苦笑いしながら手を振り返す。
「だが、あれは…?」放たれた赤い光線に謎を抱く。
「しかし、ヘレンの奴、ほんとにどうしたんだろうな。」ラクスが言う。
「あの騒がしいのが嫌いだったアイツがあんなになってンだもんな。」ヤツクが指差すクラスの女子達のリーダー格の女子がヘレンらしい。
「まるでアリカと入れ替わったみたいだよなぁ。」
「!?」
「まぁアリカは最近来ねえしな、ありえるかもな。」




