22.猛襲 シーモンスター
店内ではいろんな種族が個人のティータイムを楽しんでいた。そして多種族が共存するカフェはメニューも豊富である。
サイセは店内を見回す。すると一人の女性の座る席に向かう。背中を向けて顔が見えないのだが女子高生だろうか。
「すいません。あなたがアリカさんですか?」サイセはその女性に質問する。
女性は顔を上げる。
「!?」サイセも俺も息をのんだ。 女性の顔は目に下はくまができ、肌の色は温かみが失われており、まるで死人のようだった。
女性はゆっくりと二回頭を縦に振る。
「どうされましたか?」
コーヒーを注文し、依頼について問うと、
「見られる。」
「え?」声が小さくて聞こえない。
「見られる。 ミラレル。 ミテル!。 ミラレテル!!!!。」女性は急に発狂し、コーヒーをひっくり返す。そのまま店を出て目を両手で隠してナニカから逃げるように走り去ってしまった。
やがて店内に静寂が訪れる。
「……今回の事件もただ事じゃないな。」そうサイセは言うと、キュウキに電話する。
『もうご主人様ズルい。私もカフェに行きたかったのに!。』繋がるとキュウキに早々怒鳴られる。
「そんなことより。」
『そんなことってどういうことよ!。』キュウキはさらに怒る。
「わかった。わかったから、今度ここより高いスイーツを御馳走するから。」サイセは焦りながら言う。
『本当!約束よ。』キュウキは機嫌を直す。
「…それで、アリカ・ルイゼンの住んでる所は?」
『えぇと 』キュウキは調べたルイゼン氏の住所を言う。
ルイゼンと書いてある立て札がある一軒家に着く。
ピンポーン
サイセはチャイムを鳴らす。 ドアが開き、母であろう女性が出てくる。
「失礼します。あなたがアリカさんの母親ですか?」
「どなたですか。」
「先日娘さんのことで相談したいと依頼しましたよね?」
「あ、ひょっとしてサイセさんですか?」
「はい。」
「どうぞどうぞ上がってください。あなた~サイセさんが来ましたよ。」
すると二階から階段を降りる音がする。
話を聞くとこうだった。五日前、娘のアリカはナニカの視線を感じていた。視線を感じる方を見ても誰もいない。次第にそれはエスカレートし、アリカは家の中でさえ謎の視線に襲われる。アリカは恐怖で夜も眠れず食事も喉を通らずどんどん衰弱してしまい閉じこもるようになった。しかし、閉じこもっても視線は止まず部屋の中から発狂が聞こえるという。
「どうか娘を救ってください。」
「救ってください。」父と母は頭を下げる。
「俺は依頼を断らない。必ず娘さんを救ってみせます。」




