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2. ツギの日には毒されて
俺は大小体格差のある2体の怪物を見たから逃げた。1体は鼻がイボだらけで悪魔のような顔。
もう1体はイノシシのような牙が見えてる巨漢。2体はゴブリンとオークによく似ていた。
自転車を押さえたのはオークの方だし、ゴブリンが落ちたカバンを漁ってるが、勿論取り返しにいく勇気などなく、ただ走り続けるしかなかった。
橋の先は都会。ビルが建ち並ぶ都会。
俺は走り続けてるうちに、すれ違っていく人達に違和感に気付いてしまう。
なぜなら、すれ違っていく人々はただの人間だけではないことに。
エルフ、オーガ、リザードマン
とにかく頭がパニックでいっぱいだった。
身を隠せる場所を求め、ビルとビルの間に入る。少なくとも、人目につかない暗い場所に安心してため息をつく。
「なんなんだよ…ここは なんで…こんなことに…?」
「やい!お前何 コソコソやってんだあ?」
急いで近くにあった扉に入る。