第四話 親離れとか子離れとかって大切ですよ。
第四話 親離れとか子離れとかって大切ですよ。
鏡よ、鏡。世界で一番美しいのはだぁれ?
「親ですけど、ウチの子に何を言ったんですか? 何かウソをつけと強要されたとか言ってたんですけど? それはそちらの方針なんですか? ウチの家庭ではウソはつくなと教えてきたんですよ? ウチの育て方が間違ってると言うんですか? しかも毎日強要されたって言ってるんですよ? しかもウチの子にだけって言うじゃないですか? あなたは同じ様に花瓶とか机とかに話しかけるんですか? 話しかけないでしょう? それはもう、ウチの子だけを狙って言っているという事ですよね? それについてあなたはどうお考えなんですか? ウチの子はね、人様の事を悪く言うような子じゃないんですよ? 言いたい事も言えないような優しい子ですから、あなたに強要されたら出来ませんとは言えないんですよ? それについて謝罪も無いんですか? そんな事だから人も育たないんですよ? そちらから正しく導いてやらないと、新人なんて右も左も分からないんですから、それを理解してやるのが上に立つ人間の最低限やるべき事なんですよ? それも出来ないのは、そもそもあなたが人の上に立つ能力も資格も素質も無いという事にならないんですか? ただ頷いて、はいはい言っているだけでは解決にならないんですよ? 良いですか? だいたい……」
よし、割ろう。
こうしてこの国では、魔法の鏡を見かける事はなくなりましたとさ。
この物語はフィクションです。
近い事が実体験としてありましたが、あくまでもフィクションで特にモデルもいませんので、「あの人の事じゃない?」とかはありません。
ご了承下さい。