25 黒魔術と霊峰山明日葉1
ちょっとグロいお話なので、心臓の弱い方はこれ以上読んではいけませんよ!?
アラビア語の教師ジェニーが、植物学者を名乗る女性ブロンディーと出会ったのは1ヶ月前でした。二人は意気投合しすぐに無二の親友となりました。そんなある日、学園のジャングルに貴重な植物があるので見に行きたいと言うブロンディー。ジェニーはすぐに手配し、ジャングルを管理するレンジャーのおじいさんと3人でボートに乗り込みます。
鼻先と目だけを水面に出し、ボートのすぐ近くを大きなワニが泳ぎ過ぎて行きます。
「ワニのテリトリーに入らないようにしないとね。」 ブロンディー
「なあに、大丈夫」
ぱん
おじいさんがワニを見ながらそう言いかけた時、ブロンディーがおじいさんを背後から撃ちました。どぼんと川へ落ちるおじいさん。 驚くジェニーをブロンディーが笑い飛ばします。
「騙してたのね。」 ジェニー
「あんたとの友情ごっこは、飽き飽きしてたのよ。」 ブロンディー
彼女は麻薬組織の一員で、希少な薬品の原料を求めて学園のジャングルに来たのでした。銃で脅され、ボートを岸に着けるジェニー。荷物を持たされジャングルを進みます。そんなとき、白いうさぎを見るのでした。
「ジャングルにうさぎ?」 ジェニー
「あんな目立つ色じゃ、他の動物のいい餌ね。」 ブロンディー
彼女達のすぐ後ろを、重心の低い4つ足の生き物がその大きな尾を引きずりながら追って来ました。藪を踏み倒しながら進みますが、数羽のうさぎに気を取られている彼女達は気付きません。その口の大きな生き物は、近くの木に足を掛けます。
「きゃあああああっ!?」 ジェニー
彼女が振り返ると、地上5mほどの木の枝に全長10mはあろうかというワニが乗って、ジェニー達を見ているのでした。
だん。
ワニは木の枝から飛ぶと、ジェニーのすぐわきに降り立ち、彼女を咥え込んで元来た道を恐ろしい勢いで疾走して行きます。
「危ないところだったけど、いい生贄がいたようね。
早く見つけてこんなところ、おさらばしなきゃ。」 ブロンディー
悲鳴を上げるジェニーを咥え込んだワニが、ジャングルを走り抜けます。
「危なかったな。」
ワニにそう語り掛けられ、驚くジェニー。
ブロンディーが目的の植物を見つけると、そこには沢山の白いうさぎがいるのでした。
「なんなの、こいつら。」 ブロンディー
彼女の影の肩辺りに、うさぎの影が飛びつきます。うさぎを引き離そうとする彼女。しかし、うさぎ達は次々飛びつきます。暴れる彼女の影に乗りかかり、なにかむぐむぐとしているうさぎたちの影。ついに引き倒された彼女は、しばらく手足をバタつかせていましたが、やがてそれも止みます。うさぎたちは相変わらず彼女の上でむぐむぐしています。
「あそこがどこだか分かっていたのか?人食いうさぎのテリトリーだぞ。」
ワニにそう説教された後、ジャングルの端まで送ってもらったジェニー。レンジャーのおじいさんを思い出し悲しみます。
「わしなら大丈夫じゃよ。」
さっきまでワニがいたところに、おじいさんが立っていました。不思議に思い目を擦るジェニー。やっぱりそこにいるのはワニでした。
「このジャングルに住む者は、一つや二つの不思議くらいもっているものさ。」
ワニは背を向けてそれだけ言うと、指をチッチと振りながらジャングルへと戻って行きました。おしまい。
お読み頂きありがとうございます。
よろしければ評価を押していただければ幸いです。




