13 大天使と天御堂咲久羅1
私は八瑠佳。
榛名さまの影武者として育てられたにも関わらず、
日の当たる世界を目指して、榛名さまに挑戦し、敗れた。
もはや私に居場所なんて無いんだわ。
もう、ここから飛び降りて・・・。(←学園セントラルタワー屋上)
「待つッス!」 信悟
「いやーっ、放してーっ。」 八瑠佳
こんなに強く男の人に腕をつかまれたのは初めてだわ。
私をすごく心配してくれるのね。いえ、これはもう愛だわ。
「そんなところから飛び降りられちゃ、警備員として迷惑ッス。
とにかく、離れてくれッス。」 信悟
ああっ、これはもう結婚ね。どうしましょう!?(←聞こえてない)
数時間後。
「そうッスか、大変だったッスね。
でも、苦労してるのは自分だけだと思わないことッス。
自分も日本に来たばかりの頃は、魔法の力を取り上げられたり、
日当3000円で土方の仕事をしたり、悪人に騙されて豪邸で逮捕されたり、
世界を救うために特攻したり、地球外生命体に取り憑かれたりしたッス。
でも今は、この学園の警備の仕事で月給50万円ッス。
そのうち、いいこともあるッスよ。
この牛丼でも食べて元気を出すッス。」 信悟
「ごめんなさい。
私、初デートが松屋の人とは結婚できないわ!」 八瑠佳
「ちゅ、中学生が何の話ッスか!?」 信悟
この後、信悟くんが未成年者保護法違反の疑いにより、
警備員の仕事を首になったのは、言うまでもありません。(←ちょっぴり不幸体質)
そのころ、祝地球外生命体撃退慰安旅行御一行様の立ち寄ったのラスベガス。
「カードをもう1枚。」 榛名
「21。お嬢さん、ツイていますね。」 ディーラー
「榛名さま、おいくら万円勝ちました?」 理子
「7000万円くらいかな?」 榛名
「近未来予知でブラックジャックはズルだと思います。」 理子
「理子も、ポーカーでウソをついたら死ぬ紅茶とか飲ませてるじゃないか。
いくら勝った?」 榛名
「たった4000万円ですわ。あら、咲久羅さま。いかがでした?」 理子
「ジャックポットで勝っちゃいました♡」 咲久羅
「おいくら万円?おいくら千円?」 榛名
「30億円くらい☆」 咲久羅(←超幸運体質)