表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

3.フィゴール伯爵家の企み


「まさかこんなに思い通りに動いてくれるとは思わなかったな」

「本当に。私を好いてくれると思いませんでしたわ。あれでは全くの傀儡の王子ではなくて?」

「はっはっはっ。それは不敬というものだぞ。今後のお前の動きだが…」

「わかっていますわ!エリオット様を操り、現・国王陛下を暗殺させる」

「こらこら、物騒だなぁ」

「あら、事実ですわ。その悲しみの後にエリオット殿下が即位をなさり、お父様が外戚としてこの国の権力を一手に引き受ける。ですよね?」

「証拠を残すようなヘマをしてはいかんぞ?あくまでも、我々は水面下で動くんだからな」

「わかっていますわ。私だって断頭台は恐ろしいですもの」


 数日後に暗殺に用いる毒を入手。あくまでもわからないように、微量に摂取をさせる。続けて摂取するうちに体調不良となり、ゆくゆくはベッドの住人となる。

 そうなれば、王位は王太子に譲るべきだという意見が高位貴族から多く出るだろう。


「エリオット様ぁ。この薬なんですけど、エリオット様が国王になるためにとーっても大切な薬なんです。やっぱりエリオット様が国王になるべきなんですよね。若い力?がこの国には必要なんですよ!それでぇ、私にはできないんですけどぉ、誰にも内緒でこの薬を国王陛下の食事に毎日少しづつ混ぜて頂けませんか?少しづつですよ?続けるんです。そしたら、エリオット様が国王になる日が近づくんですよ!素敵ですよね。王冠だってエリオット様みたいな方にかぶっていただきたいと思うんですよぉ」

 私は自分の胸をエリオット様の腕に押し付けるようにして、お話した。

「わかった、やってみよう!なによりルーラル。其方のお願いだからなっ」

「きゃー、エリオット様素敵―!」

 チョロい……。

「して、この後なんだが……私の部屋に来ないか?」

 伽のお誘い?閨を共にしてしまえば、貴方は私から離れられなくなりますよ?

「……恥ずかしい」

「恥ずかしがることはない。其方はもう私の婚約者なのだからな!」

 私はお姫様抱っこでそのままエリオット様の部屋まで連れて行かれてしまいました」

「侍女も侍従も下がれ。私が良いというまで、この部屋に入るでないぞ!」

 王子は本当にチョロすぎる。

「エリオット様、この薬の事は本当に内緒ですよ?私とエリオット様だけの秘密です」

 私はそう言って体をエリオット様に絡めた。


 その日、本当に私はエリオット様と閨を共にし、今後離れることはできない関係へとなりました。一蓮托生というやつです。

 お父様は大喜び。

「子供でもできればよかったのに。王子はまだまだオクテなのか?」

 などと言っていた。



チョロい王子…。ダメじゃん。ちゃんと王子教育受けたの?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
フィゴール伯爵家の企みは、エリオット様を操り、現・国王陛下を暗殺(毒殺)させる。エリオット殿下が即位をなさり、フィゴール伯爵が外戚としてこの国の権力を一手に引き受けるか。そして、ルーラルは内容を告げ、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ