第百二十六話『真実は星の向こうに』
「保健室の倉庫が怪しい……!」
ペガとスコルの報告を受け、てんを中心とした調査班は現地へと急行した。
「この床、浮いてる……」
ビリナの指摘と同時に、スコルが何のためらいもなく板をどける。すると、そこには……!
「モニュメント、あったーッ!」
リーナとうららがほぼ同時に叫んだ。
だがその瞬間──カチャッ。
「……動くなよ」
突き出されたのは、スプレーガン。
構えているのは……なんと**ミラ先生**だった!
「え、ミラ先生!?」
生徒たちの声が重なる。
「……あれが無くなったら、保健室に誰も来なくなるかと思ってね」
「えっ?」
「"宇宙のカケラがある保健室"って、ちょっと素敵じゃない? そう思ってこっそり……。ごめんね」
ミラ先生のまさかの犯行動機に、全員が絶句した。
「いや、それ完全に窃盗ですけど!?」「保健室の魅力アップのためって、そんな理由で!?」
「ていうか先生、スプレーガンはやめて……」
「中身は鎮静スプレーよ」
なんとも脱力なオチに、てんが深く溜息をついた。
──数日後。
モニュメントは元の位置に戻され、
ミラ先生は「星座学園公共物取り扱い講習」の受講を命じられた。
ペガ「いやぁ、事件だったな」
スコル「……こんなオチ、読めるかよ」
てん「むしろ平和で良かったじゃない」
空を見上げる三人の横で、キャプリがマイクを構える。
「ということで、星座学園特番“保健室に眠る星”は、近日放送予定です!」
こうして、星座学園のモニュメント騒動は
“ちょっと不思議で、ちょっと笑える事件”として幕を閉じた。
──また、次の物語へ。




