表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/151

第百二話 てのひらの宇宙

 ある晴れた日の午後。

 まひろちゃんは、庭でしゃがみこんで何かを見つめていた。


 「……ここ、星がいるの」


 その声に、あきらくんがハイハイで近づいてくる。

 手には、小さなビー玉が握られていた。


 「これは月ね。これは太陽。これは……星さん!」


 まひろちゃんは小石と葉っぱを並べて、てのひらサイズの“空”をつくっていた。


 「あきらくんも、どうぞ」


 差し出された小石を受け取ったあきらくんは、それを口に入れようとして止められた。


 「だめー! それ、ミラくん!」


 どこで覚えたのか、ヒカリ荘のみんなの名前をぽつぽつと言うまひろちゃん。

 あきらくんは言葉にならない声で、にっこりと笑った。


 ふたりの目の前にある、ちいさな銀河。

 そこにはプリンもなければカミナリも落ちないけれど、

 やさしい時間が、ゆっくりと流れていた。


 「……おそらって、てのひらにもあるんだね」


 まひろちゃんはそうつぶやき、そっと手のひらを開いた。


 その中には、小さな宇宙が、今日も広がっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ