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➃ハンカチ
会社の製品は出来上がり時には熱い。課の女性社員は、毎日ラインに行き流れる製品をランダムサンプリングして性能試験を行い、定期的にJISに提出しなければならない。
大きく、二分野に分かれる製品。女性の担当製品は雅生の担当ある。雅生は経緯もあり印象は悪い。
相変わらず、ラインを彷徨く雅生は同僚の女が製品を採ろうとして熱かったのだろう、手を引くのを目にした。
雅生は、ハンカチを取り出し無造作に差し出す。女はそれでサンプルをくるんで試験室に戻った。雅生は知らない。ハンカチを差し出した行為は、女性社員の間に知れ渡った事を。
翌日返されたハンカチは綺麗にアイロンがけがされていた。女は、同僚に慌てて知らしたのだ。