vsクマ
寝落ちて変な時間になってしまった...
予約投稿する予定がぁ...
慌ててエンチャントをし、再びクマの方を向く。
と、クマはまるで僕が向くのを待っていたかのようなタイミングでこちらへと仕掛けてきた。
クマの攻撃はリーチもあり、速さもある。おそらくパワーもあるだろう。が、それだけだ。巨体に任せた雑な振りでフェイントなんて混ざってない単純な攻撃。大振りで読みやすいその攻撃なら、僕でも避けられる!!
左!右!バックステップ!バックステップ!
僕がクマの攻撃を避け続けると、怒ったのかクマのスピードと雑さが更に上がる。
「来いやぁ!クマ公!!!!」
クマに人間の煽りが効くのかどうかは分からないが、もっと雑な大振りになればカウンターしやすくなる!そう思った僕は煽ることにした。
幸いなことに、意味は伝わらずとも叫んだことによってヘイトがたまって怒ったのか、攻撃は更に雑に単調になり、カウンターを使う隙が出来た。かに見えた...
この時、僕は失念していたのだ。ここが森であることを。
クマの放った大振りの横薙ぎを、僕はさっきとおんなじようにバックステップで避けようとした。
その時意識は既に、避けた後のカウンターをどう決めるかに引っ張られていた。そして、後ろへと体重を掛けたときそれは起きた。
あ、やらかした...
ステップを踏もうと下げた足が落ちていた木の枝を踏み、その木の枝が回転して滑ったのだ。
自分の体が傾き、後ろへと倒れていくのを感じながら、それでも僕の瞳はクマをとらえ続け離さなかった。
だんだんとクマが視界の端へと移動し、それと反比例するかのように見える青と白が増す。それらがスローモーションで流れていき、僕は倒れてクマに殺されるのを今か今かと待っていた。
横薙ぎは避ける事ができたものの、それを避ける代償として倒れてしまった僕。そんな僕に対して、クマは更に攻撃をしようとしていた。
まてまてまて...!!!!!
ヤバいヤバいヤバい!!!!
死ぬってーーー!!!!!!
クマの選択した攻撃、それは飛びかかり攻撃だった。今までさんざん避けて来たり、マジックストップして貰ったりとまだ一度もまともに受けた事は無いが、おそらくというか確定でこの攻撃は耐えきれないだろう。
そう怯える僕に対し、こっちに攻撃をしようとして来るクマの顔。その顔が歪むはずは無い。無いのだが、何故だか僕にはニヤリというひどく醜い笑顔になって見えた。
あ、詰んだわ...
そう思った僕に助けが来る
「大丈夫かい!?」
雑魚処理をしていたはずのレイさんがマジックストップを使って助けてくれたのだ。どうやら滑ったところを見て僕のピンチに気付き、それで慌ててマジックストップをという感じだった。
「ありがとうございます!助かりました!!」
レイさんのマジックストップによって、僕は窮地を脱した。
ただ、転んでもただでは起きないのが僕である。倒れた拍子に後ろについた手。その手の触れた固いものを僕は無意識のうちにクマへとぶん投げていた。それは落ちていた木の枝だった。そしてそれは、何の偶然かクマの急所へと当たって刺さったのだ。
うおおおおー!!これ、行けるんじゃね?
体調に気を付けて!