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八十分間異世界半周  作者: 仙葉康大
第十二章
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熟考という概念が存在しない退屈な世界

 制服を着た私は、テンションが上がってしまい、姿見の前でくるっとターンした。それから、ピースを決め、鏡の中の私を見つめてみた。けれど、やっぱり、私は私のことが思い出せないのだった。


 私と霧彦という私の義理の兄は、林間学校の最中に姿を消し、その数時間後、正確には五時間後ぐらいに、イギリスのコーンウォール地方の西海岸で発見された。砂浜に空いた穴の中に二人、抱き合うような恰好でいたそうな。


 すんごいミステリーだ。


 だって日本とイギリスって超遠いよ。私たち、パスポートも持っていなかったんだって。リュックの中には林間学校のしおりとかあって、それで、私たちの名前とか国籍とか、通っている学校がどこかとか分かって、パパとママが迎えに来てくれて、でも、すぐには帰れなくて、いろんな人にいろんなことを訊かれて、で、やっと日本に帰って来たと思ったら、また、質問の嵐。でも、なんにも覚えてないんだもん。分からない、覚えてないって何度も言ったのに、同じ質問ばかりされた。


 本当に何も覚えていないの?

 覚えてないってば。


 いらついてきた私を見かねて、お医者さんはしばらく様子を見ましょうと言った。学校へ行って友達と話せば、何か思い出せるかもしれませんし、とも言った。


 そうだそうだ、と私も大賛成したかいもあって、今日から学校だ。

 楽しみで仕方がない。

 私はどんな子と友達だったのだろう?


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