家出(ホームレス1人編)
高校を退学した後、する事が全く無くなった。
世の中、学歴だけじゃない!と強がって辞めたものの、学歴はあって損はしない。
もちろん、無くても問題ない事もあるが、あると人生と職業の選択肢が増える可能性がある。
母と自分と弟の3人で暮らしていたが、退学した後に母は私を見限った。
もう私は育てられない。父親のところへ行けと。
私は、父の家を久しぶりに尋ねた。
久しぶりに会った父は、会社を辞めて自分の会社を立ち上げていた。
そんな父も私の面倒は見れなかったのだろうか、田舎である和歌山のおばぁちゃんの家で暮らせという話になった。
東京から和歌山へ行った。
おばぁちゃんは、優しかった。
印象として残ってるのは、朝4時に起きて必ず近くに参拝しに行っていた事。
電話をして笑うとオナラが出続ける事。だった
和歌山の生活は、正直きつかった。
朝4時に起きて寝るのは夕方6時だ。おばぁちゃんに合わせた生活スタイルだから仕方ないわけだが。
そんな生活を1週間程し、ここで生活していく事は厳しいと思い、私は東京に帰る事にした。
行きの交通費は父に出してもらい、帰りの交通費はおばぁちゃんに出してもらった。
そして飛行機で東京へ戻る。
地元にようやくついた頃に頭の中に疑問が生じた。
どこに帰るの?
そうだ!帰る家がないのだ!
母は、育てられないから父へ。
父も、育てられないから祖母へ。
その和歌山から勝手に地元に戻ってきてしまったのだ。
何処にも行くあてがなくなってしまった自分は、
友人に頼る事にした。
3日程度は泊めてくれるのだが、やはりずっといる事もできず、結局1人で路上生活する事になった。
公園のベンチで寝たり、人様のマンションの階段で勝手に眠らせて貰ったりした。
季節は冬で寒すぎた。