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くさくさっと清々と  作者: こさじ
▲ 今日も一日生きてます
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ラーメン屋


 行きつけのラーメン屋の店主が、かわった。

 前のままでよかったのにと思う。餃子はちょっと具がねちょっと柔らかめで好きじゃなかったが、ラーメンは麺もスープも具も好きだった。


 でも、新しい店主の作ったラーメンは不味かった。出されたものは全部食えと教えられて今までそうして来た私でも残してしまった。それほど不味かった。何が一番不味いって、麺が茹で過ぎなのか、変わったのか……中太麺のはずが普通の細い麺だった。中華そばまでとはいかないが、よくあるカップラーメンの麺と同じだった。前はそれより太かったはずだ。


 しかも、茹で過ぎだろうに何故かすごく粉っぽい。濃厚なスープ(前より薄目)が絡まない麺は、その味を嫌ってほど主張していた。大盛りを頼んだのがいけなかったんだろうか? 麺自体を大盛りではなく、麺の伸びを利用した大盛りだったんだろうか……


 それにしても不味かった。


 ねっちょり餃子は受け継がれているのに、ラーメンは受け継げなかったようだ。「忙しかった!」なんて言い訳出来ない客の入りで、もしや餃子を焼くことに熱中してたんだろうか?


 このままなら、いずれアノ店は潰れるだろう。潰すためにアノ店主が来たのだろう。


 このポッカリ空いた胸――潰れてしまうんじゃないかという心配よりも、もう嫌いになってしまうならいっそのこと潰れてくれた方がいい。「本店もきっと不味いんじゃない?」と言われてしまう前に、どうかなくなってくれよと思う自分がいる。


 かなしいもんです…

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