『イボコロスなり日記』
左の手のひら、中指のちょうど下に小さな傷があった。
確か、割り箸を四本同時に「ふんぬ!」とへし折ったときだったと思う。折れた先が引っ掛かった――ようなピッと傷がついた。
だが、そんなもん屁でもないわと放置していたら……コレだよ。イテーよ。
傷のことなどスッカリ忘れていたある日、皮膚が丸く膨らんで来た。そのときは痛みもなくて、マメでも出来たのかと思った。でも、マメなんぞなんぼのもんじゃい!と知らんふりした。
次に、いつの間にが火山、その噴火口みたいに盛り上がったところの中心が凹んでた。魚の目でも出来たかな?って思った。…いや、魚の目ってこんなだったかな? と、一度だけ足の裏に出来た五、六年前の記憶と比べて「うん魚の目だ」と判断した。このときは何か掴んだりして当たると痛いくらいだった。
で、魚の目の薬でも買って来ようかなぁと思った日、じーっと観察したら、噴火口のところに黒い点が出来てた。しかも、痛い。ピリピリするような、ジンジンするような…
ちょっとコレは魚の目でないような……
そう思い、皮膚科へ直行。結果は、
『尋常性疣贅』
ヒトパピローマウイルスがなんちゃらで〜っていう、ウイルス性のイボであった。
……。
治療は、液体窒素でジュッと焼くのと尋常性疣贅用の漢方薬を飲む。
液体窒素で焼くのは初めてでドキドキしてたんだけど、想像より痛かった。綿棒みたいなものに液体窒素をつけて、患部に当てる――縫い針三本でぶすっと刺される感じだった。
まあ、痛いけど、ちょっと気持ちいいかもしれない……なんて思ったり。でも、そんなこと看護師さんに言えるわけもなく、治療中に黙ってしまった私を看護師さんは「痛いから無言になっちゃうよね〜」といいように誤解してくれた。
治療は治るまで。液体窒素治療したあとは、一週間以上間をあけてからでないと出来ないらしく、漢方薬を二週間分処方されたので、それがなくなりそうなときに行こうと思う。
ちなみに、診療費は1680円、まずい漢方薬に890円かかった。
結構、いいお値段で…
あと、液体窒素治療後はとくに患部に何か貼ったりすること、いや絆創膏とか貼る自体ダメだそうです。水ぶくれができ、いじると悪化するんだったかな? わざわざいじらんだろうと思ってそこのところはよく聞いてなかったんですが、一日経ったら鎮まりました。
痛みはずっとあります。
何か握ったりするのが辛いので、ちょっとか弱い乙女気分でありますが、液体窒素で焼いたのでプールに入ったりするのは大丈夫だそうです。濡れても平気。でも、そんな予定はない。
ただ、いじり倒すのが一番ダメだということでした。




