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魔法使いは機械仕掛け  作者: リルカ
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プロローグ

初めて書くモノです。SFが好きな方にお読みいただければ幸いです。

 ここはどこだ?僕は古墳の発掘調査をしていたはずなのに。すごく寝心地の良いベッドに寝かされている。

それだけなら熱中症で倒れて病院に運ばれたことも考えられるけど、ここは絶対病院じゃない。

10畳くらいの部屋なのだが、ベッドの周りにはソフトボールくらいの大きさの球体がふよふよ3つ浮いている。それに、よくわからない数字や文字が空中にディスプレイされている。

机や椅子もあるが、どこか違和感が有る。そうだ、金属や木材っぽくないのだ。このベッドだって材質がよくわからない。


 起き上がれそうだったので、少し周りを見て回った。新手のリアル脱出ゲームでしたなんてオチなのかな?どこかに鍵が隠されているのか?と考えていると・・・

 

 音もなくドア?が開いて人が入ってきた。女の人が1人。

 

「具合はどうですか?」


 黒髪ショートの背が低い、20歳いってるかどうかの童顔な女性だ。僕を心配しているというよりかは少し警戒しているようだ。


「大丈夫です。僕は、どうしてここにいるのか教えてくれませんか?というかここはどこなんですか?」

 

 少し混乱していた僕は矢継ぎ早に質問した。


「ここは龍ケ崎皇国領鷺ノ宮公爵家私設軍所属、戦艦鬼灯の静養室ですよ。私は、調査官の高松美和中尉です。あなたは龍ケ崎皇国の聖域惑星高野で倒れているところをお館様に保護されました。皇族しか入れない星に1人で何をしていたんですか?」


 はぁ、とため息混じりに僕に問いかける。嫌なことを押し付けられた感を隠そうともしない。


 んぁ?何言ってんだこいつ。新手のサイコちゃんか?確かに軍服っぽいのを着ているが軍人には見えん。あぁ、コスプレ会場に紛れ込んだんだな・・・。

この部屋もそう言われればレンタルスペースかなにかで、そうゆう「設定」なんだろうな。


「僕は中京市役所郷土研究室の草刈といいます。発掘作業中に気絶しちゃったみたいで・・・。出口に案内していただいてもいいですか?」


「草刈さん、この艦は現在宇宙空間を航海中なので外には出られませんよ。窓から見てみてください。」


さらに態度が悪くなる。もうその設定はいいから・・・。


 チュイン!と音がして、僕の横の壁が透けた。そこには・・・宇宙。大きな星、小さな星。キラキラ輝いてとても綺麗だ。まるでプラネタリウムに来たみたいにとてもリアルな・・・。

いや、プラネタリウムでもこんなにリアルさは無い。となると、、、本物?


 「ここどこ?」


 僕は脂汗をかきながら、目の前の女の子に再度尋ねた。


 「ですから!鬼灯の静養室です!正確な位置なら、緑松りょくしょう!」


 彼女がそう言うと、浮かんでいた球体から、


 「現在、龍ケ崎皇国領、聖域惑星高野から鷺ノ宮公爵家首都惑星白鷺に向け、時速30光年で航海中です」


 と、若い女性の声がした。


「わかりましたか?白鷺に到着するまでにあなたの正体を明らかにしてお館様に報告しないといけません。手荒な手段に出たくないので正直に教えていただきますか?」


 なにか般若のオーラが出ている。きょわい。でも僕は嘘は言っていない。これは良く小説で読む異世界だろう。と、僕の中二脳は判断する。

でも、明らかに科学水準が現代より上だ。普通なら、中世並みの町並みに剣と魔法のファンタジーで勇者になって魔物倒そうぜ!だろうがよ!


「ごめんなさい。ちょっと頭の中整理させてもらっていいですか?」


 そう断りを入れて、僕はここに至るまでの回想を始めた。

 


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