旋回≪潜懐≫
知らない癖に
僕の何を語る
お前は総ての鍵を
得ていない
どれだけ違うと
吠えたてて
どれだけ嘘だと
叫んだか
知っている振りで
僕の何を騙る
お前は全ての解を
見ていない
お前のその偶像は
僕ではない
ただの幻だ
僕の表のこの意思も
僕ではない
ただの虚構だ
お前も僕の概念も
ぼろぼろ錆びた
合わぬ鍵
いくら回しても空回り
正解は己が中に存在し
己にしか取り出せぬ
世界から目をそらしても
己から目をそらすな
からから廻る
空虚な世界に
僕はきっと
存在する
椿の群れに
混ざる雪椿
拒絶であり受容であり外面であり内面であり停止であり前進である、それがこの詩。
考えるかは、読者次第です。