2 違和感
チュンチュンと窓の外から鳥の鳴き声が聞こえ朝日が眩しい
「うぅ~もう朝?今何時…ハッ!皆の朝ごはん作らないと!!」ベッドから勢いよく起き上がる
家の景色だが、見慣れない家の景色で思いだす
「あ、私ロキに生まれ変わったんだっけ?てか身体痛い…これ筋肉痛だ。それに眠気半端ない……」
昨日あれからわかったことは、ちゃんとロキとしての記憶があると確認し夜中まで勉強と筋トレして身体が悲鳴をあげてる
コンコンとドアをノックする音が聞こえる
「はい」とロキは返事をする
ガチャっとドアが開きメイド達が入ってくる
「おはようございますロキ様。朝の支度をさせて頂きます」
ペコリと頭をさげメイド達はロキに近付き準備を始める
バタバタと走る足音が聞こえバタン!と勢いよくドアが開く
「ロキ!おはよ!身体はどうだ!」双子の弟ライが入ってきた
「おはよライ。もう平気だよ」ロキはメイドに着替えを手伝って貰いながら話す
するとライの後ろから綺麗な金髪のお姉さんも入ってきた
「ライ、走ってはいけませんよ」
「だって早くロキと遊びたいし」ライは叱られ口を膨らませる
「おはようロキ。身体はどうですか?」と心配そうにロキを見つめるこの綺麗なお姉さんは王妃。ロキとライの母親だ
「おはようございます母様。大丈夫です!もうすっかり元気になりました!」ロキは頭を下げ笑顔で挨拶する
「…」母様はロキを見て何か驚いた顔をする
「母様?」ロキは不思議そうに顔を覗く
「え、えぇ元気そうで良かったわ!陛下がダイニングで待ってますよ。皆でご飯を食べに行きましょう」母様はロキとライと手を繋いでダイニングへ向かう
「ママ!ロキ!早くパパの所に行こう」とライははしゃいでいる
その言葉でハッと気づいた
(しまった!!今の自分は子供なのだ。母様じゃなくママと言わなければ怪しすぎる!!今更ママと言うのもおかしい!どうする?!)
ダラダラと冷や汗が流れるが
「ロキ!朝ご飯食べたら何して遊ぶ?オレは鬼ごっこがやりたいんだけど!!」ライは興奮しながら言ってくる
それを見て微笑みが溢れた
「いいよ!ライが参ったって言うまでいっぱいやろう!!」
(ま、いっか何とかなる!てか推しがめっちゃ可愛い!!!!!!!やばいニヤける)
「こらこら2人ともご飯食べた後はお勉強の時間ですよ」
「「えぇ~」」2人は嫌そうな顔をする
「おはようございます。王妃様、ロキ様、ライ様。陛下が中でお待ちしてます」執事長が挨拶してメイドがドアを開く
中には陛下が座って待っていたが王妃達が入ってくると立ち上がり挨拶する
「おはようドロシー今日も綺麗だね」
陛下は王妃ドロシーの手をとり口付けして微笑む
次に双子を見て挨拶する「ロキ、ライもおはよう」
「「おはようございます」」
メイド達が椅子をひき、皆座って行く
「パパ!今日はちゃんと朝早くから起きれたよ!」ライは無邪気に陛下と話する
「おぉ!それは偉いなライ!これからもちゃんと早起きできるといいな。ロキは身体はもう大丈夫なのか?」
急に呼ばれびっくと身体が反応してしまった
「はい!もうすっかり元気になりました!」
笑顔で答えるがどこかぎこちない気もする
「…ロキは今日何だかよそよそしいのね。私達が何かしてしまったのかしら?」
王妃が心配そうに言ってきた
ギクリ「あ、いや!そんなことはないですよ!」
「何だかあなたらしくない喋りかたで子供ぽさがないと言うかよそよそしい気がします」
「ふむ…もしや思春期が来たんじゃないか?」陛下が髭を触りながら言う
「さすがに早すぎではないでしょうか?」
「そうかな?私もこの年ぐらいには父と母に対して敬語やら反発して距離をとっていたものだぞ?」
「パパ思春期?ってなに?」ライが聞く
「そうだなぁ~自立心や反抗心が芽生えたと言ってもわからないよな?う~む。心が大人に近づいてきたと言えばいいのか…」
「えぇ!ロキだけずるい!俺も大人に近づきたい!!どうやるの?ロキ!」
「え、えぇ~」ロキは戸惑う
「ふふふ、ロキもライもまだまだ子供のままでいいんですよ」
なんて親子で会話を楽しんでいるとメイド達が料理を運んできてくれる
執事長が今日のメニューを読み上げていく
「では頂こうか」陛下が手を合わせ
「「「「頂きます」」」」
さすが王族。朝ご飯が豪華過ぎて驚くが顔に出さずロキの記憶というか身体が覚えてるテーブルマナーで食べていく
そして食べ終わり執事長がそれぞれの日程を読み上げていく
「ロキ様とライ様はこの後お勉強となっております。こちらにどうぞ」メイドが道を案内してくる
「うげー今日は朝から歴史の勉強かぁー眠くなるじゃん」
ライはものすごい嫌そうな顔をする
ドアが開き先生らしき人が言う
「ライ様、歴史は大事なことですので真面目に受けてくださいね」
「えー…はい」ライはやる気のない返事をする
「ではロキ様ライ様おはようございます。今から歴史のお勉強をしてまいります。まずは先日の復習から始めましょうか」先生は問題紙を渡してきた
「では、ロキ様ここの空欄には何が入ると思いますか?」
「はい、確か…」ロキが答えていく
「正解です。よく覚えてましたね。次はライ様」
「えぇ~そんなの覚えてないよー」
「ライ様ロキ様を見習ってください。前回覚えてくださいとあれだけ言ってあったんですから。ロキ様は既に全問正解してますよ」
「うぇー!嘘!ロキまじかよ」ライはロキの問題紙を覗き込む
「マジだ~双子なのにこの違いはなんだろうーロキだけ優秀ってズルい」
「そんなことないよ!ライだってやる気出せばすぐに覚えて答えられるよ!!」
(実は昨日死ぬ気でめちゃくちゃ復習しましたなんて言えない)




