第5話
「ルカ??」
クミちゃんはハッとして、直ぐに何事もなかったかのように穏やかに話し始めた。
「ルカは私のやってたバンドのVoだったんですよ……今はソロで。」
ソロ?ルカ?ルカ……え?
「……綿月ルカ(わたつき るか)?」
そんな訳ないかな?でもそうかも?躊躇いながら名前を出してみた。
「そうです。」
「え?綿月ルカって、若くない??5年前でも23とかじゃない?」
しかも、バンドのイメージないけど。
「ルカの転身でバンド解散になって……。」
「あ……。」
ごめん。クミちゃん……。
でも、なんでルカが私と同じネイル……。しかも、HYEIの彼女なの……。
ぐるぐるしてるけど、これ以上聞いちゃいけない気もするし……。
(あーーー!でも、本音は、教えてください、クミ様!)
ーーー
HYEI様、おはようございます。等身大ポスターのHYEIに一礼して、私の朝は始まる。
結局、謎だらけで、でも推しの秘密にズカズカ入り込むのも、失礼極まりないから……。
たとえHYEIに彼女が居ても、私には結局関係ない。現実はそんなもの。
カレンダーアプリを見ると、今日は”ボランティア活動”と記してあった。
HYEITシャツに着替え、上からパーカーを羽織り、軽装で出掛けた。
つづく。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。




