第3話
「どう?後方彼氏ヅラ席w見えた?」
あかりちゃんは笑いながら言った。
「見えるわけないじゃーん。もう心で泣いた。」
「泣くよね?ぴえんだよねw」
あかりちゃーん……ひどすぎ。
ライブの後は、始発までカラオケでひたすら歌うのが私たち流。あ、たまに満喫に流れて寝るけど。
「あれ?」
あかりちゃんが私の親指の髑髏を見て止まった。
「え?分かる?」
「分かるって??え?え?」
え?あかりちゃんの驚き方が異常。
「これ、朝起きたら欠けちゃってて、接着剤で貼ったの……。」
言い切る前に、あかりちゃんは、私の手を掴んでじっと髑髏を見ていた。
「これ……。いや、絶対そう!」
え?あかりちゃん……??
「これ、見て!」
あかりちゃんは”誰か”のインスタを見せて、言った。
「これ、一部でHYEIの彼女説が流れてる“奴“の……。」
え?誰?
「……ねえマユ、それ……“奴”の髑髏と、同じじゃない?」
え?ビックリした。確かに、凄く似てる……。いや、親指じゃないだけで、全く一緒。
どういうこと?私はクミちゃんに……。え?
そういえば……。
ーーーあの時。
「あ、はじめまして、クミって呼んでください。」
「あの、ネイルサロン初めてで……。」
「大丈夫ですよ。どんなネイルでもやりますよ。」
……あの時、5年前のあの時。HYEIのネイルをお願いした時……。
クミちゃんしばらく話さなかった……。もしかして、話さなかったんじゃなくて……話せなかった?
To be continued…
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。




