第1話
“推しに申し訳ない”これが、私の理論です。
……ていうかさ、推しに会いに行くのに、着飾らないなんて申し訳ないの極みでしょ?
ネイルサロンで明日の推しのライブ参戦に向けて、ネイル中。
私は、マユ、33歳。……結婚?してる訳もない……推ししか勝たん!から。
先行でゲットした推しグッズを見せて、ネイルしてもらってるところ。
「……今回もこのデザイン震えますね!」
「そうやろ?やっぱHYEIはセンスええよな♡」
親指に付けてもらったHYEIのシンボルの髑髏を見て、テンションが上がっていた。エセ関西弁が出るくらい。
やっぱ、クミちゃんのネイルは最高。なんかネイル検定1級?とか言ってたな。HYEIネイル歴5年目の私。
家に帰ると、等身大ポスターのHYEIに一礼して、体重計に乗る。
(ふぅ。マイナス2.1キロ……ポテチ行ける!)
前回参戦ライブのHYEITシャツに着替えて、ポテチにダイブ!
2キロ痩せるのに、ずっと我慢してたから。
ライブ前日はカロリーゼロ理論です!
ここからは体力勝負。今回のツアーは5回参戦するから。
──東京(2回)、大阪、福岡そして…札幌。
(札幌だけは、なぜか毎回当たるんだよなぁ……)
もはや、“選ばれし雪の民”なのかもしれない。
HYEIが札幌出身説もあるけど、32歳って年齢以外、プロフィールはほぼ非公開なんだよね。
でも、私、思うんだけどさ、HYEIほどのビジュアルだったら、幼少期から騒がれてて、出身とかバレるよな?
なんて……、推しの秘密はそっとしておくのが礼儀かな。
神秘の泉?謎だらけでさ、もはや人じゃないんじゃない?なんて思ったりしてw
さ、明日は召喚の日……私は選ばれし民。……って思って、魂の準備しとかなきゃ。
今日の仕事は疲れたな……。あ、現実来た!寝とこう。
To be continued…
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。




