情報整理 ~魔女と悪神の動き~
彩桜は登校し、兄達は出勤したが、ずっと心話で話し続けていた。
青生 彩桜とは分離したがアフェアンも話に加わっており、それならとサマルータ達 戦乱期の人神達も参加していた。
期末テスト真っ最中な教室ではサーロン達も聞いている。
彩桜が連れたままのカイダクルとカーリザウラも。
【一旦 纏めよーぜ。
魔女は古カリューでの処刑を逃れて行方を眩ませた後、戦乱期に現れた。
悪神はルサンティーナ様とアミュラ様が浄滅しようとしてた魂から魂核だけが逃げたんだよな?】
こういう仕切りは、やっぱり白久。
【うんうん。どっちも光浄化耐性あるからなの。
魔女のが強くて光浄化なんでも耐性で、悪神のは浄魂限定くらいのチョイ弱なの。
だから処刑も浄滅も逃げられたの。
魔女、初代の今ピュアリラ様達が、前の人世の魔女の丘に封じたの。
でも封じてるトキ、魂核分割して閉じきる前の隙間から ちょこっと逃げてたの。
ぜ~んぶ逃げるのは、ず~っと後なの】
この、魔女が少しだけ逃げていたという情報は『半分オジサン』から拾知したものだ。
魂の少なさ故に戦乱期の魔女は神力を蓄える為の『雲隠れ期間』が頻繁にあったのを、悪神は安堵と同時に不満に思っていたのだった。
【ん。で、潜伏場所は不明だが、戦乱期に現れた、と。
どっちも依代を求めて人神襲撃してたんだろ?】
【してたのぉ。
魔女、強い神様に取り憑いて利用して、魔女の丘の封印 解きたかったの。
悪神は王様したかったの。
ザブさんも探して取り込みたかったし、ルサンティーナ様も探して王妃したかったの】
【ったく私利私欲、自分しかねぇんだよなぁ。
で、アフェアン様も襲われたんだな?】
【うんうん】
【隊は壊滅し、私は捕らえられるに至った】
【アフェアンを救出しようと行った私もな。
その時の悪神はソードン王に憑いていたか、操っていたかという状態だった。
アフェアンの拾知記憶から憑いていたと明らかになったのだがな】
アフェアンとサマルータが補足。
白久も同意を伝えた。
【これまでを考えても取り憑いてたで正解なんだろ~なぁ。
王になれたってかぁ?】
【そぉかも~。
でもね でもねっ、アフェアン様、シッカリ悪神の最強トコ切り取ったの♪
飛んでっちゃって別行動して、最終は万里の長城で見つけたの~♪】
【そんじゃあ弱体化したから魔女と共謀かぁ?】
【ヨロヨロなってたから隠れるムリで魔女に見つかっちゃったの~。
共謀ってより手下? そんな感じなの~】
【ふ~ん。けど王には戻れたんだな】【うん】
【当時の皆様、その後は?
新カリューの王はソードン王だったんですか?
黒き魔女オーガンディオーネも女王だったようですが】
青生は魔女が入っていた身体については、ステラシィリーヌに その記憶が無いので話さなかった。彩桜も話すつもりはない。
〖2本柱だったと思う。なぁ工作将軍?〗
〖そうだな。両者共が王を名乗っていた〗
〖一時期、東西に分かれてなかったか?〗
〖なっていた。強引に突き進んだ結果、後方を疎かにし、奪還されたからだ。
東が王、西が女王となっていた〗
後を暫く見ていたスヴァットとカッシアス。
【ありがとうございます。
これまでの情報と合わせて纏めるぞ。
新カリューは一気に国を拡げた。
東西に分断されるくらい虫喰い状態だったってぇ事実は記録されてないけどな。
最終的には覆されて滅亡。
で、新カリュー王と女王は浄魂刑。
ま、どっちも逃亡だよなぁ。
そんで10年後に再来してカソーディアを乗っ取った。
そこからが2国対立期。でいいんですよね?】
最後はリュニヴェに確認。
〖そうなるであろうな。
歴史書を見せてもろうたが、間違いが多く、アノーディアとカソーディアが手を取り合っておった10年なんぞは無かった事にされておる。
あの10年こそが真の平和。あるべき神世の姿。
いや、そこに獣神も共存しておらねば無意味というものだがな〗
【ありがとうございます。
そうお考え頂けるだけで十分です】
【ドラグーナ様、起きてたの?】
【うん。興味があるから聞いていたんだよ】
〖なぁ、腑抜け状態で落ちてたディアストロ王はナンだったんだ?〗
【んとねぇ……】
【彩桜?】【ど~したぁ?】
【拾知しようと頑張っているのですよ】
【青生も静かだよな?】【拾知している】
〖僕達も手伝おうよ〗〖そうだね〗
【あ♪ ソニア様 ラナン様ありがとなの~♪】
【ありがとうございます】 【無理しないでね】
〖〖はい父様♪〗〗
暫し待つ。
【そこそこ拾えたと思うけど、彩桜を1分だけ待ってね】
【ナンで?】
【答えを埋める間だよ】
【あ~2時間目に入ったのかぁ】
【うん】【終わったよ~♪】
【にしても人世から神世を拾知かぁ?】
【それは無理ですよ。
浄魂刑にされた皆様の意識外とでも言ったらいいのかな?】
【うんうん。俯瞰なの~。
あとね、学生してたリュニロゥ様から~】
【リュニヴェ様は?】
【消されちゃったのかにゃ?】
【うん。後の支配の影響だろうね】
【うんうん。あのね、行方不明なってた王様とか権力あるヒト達、いっぱい拐われて悪神の神力源されてたの。
そこそこ修行してるけど実戦経験なくて捕まえ易かったみたい。
でね、支配で なんにもできなくして、吸い取っちゃったの。
それでね、攻め込まれて 逃げるしかなくなったから悪神、順に入って他ヒト抱えて行ったり来たりして隠したの。
踏み込まれて慌ててディアストロ王様、落っことしちゃったの。
他ヒトに入ったまま逃げたから空っぽソードン王様も忘れものなの。
悪神 入ってなかったの。身体維持用の偽装魂だったの。
魔女、戦で疲れて別の部屋で寝てて捕まったから入ってたけどね】
つまり浄魂刑に処されたのはソードン王自身の魂だったのだが、処刑したマルトニル達も聞いているので空っぽだったとした。
【空白の10年間は、戦での消耗からの回復と眠り修行をしていたみたいだね。
隠れた場所は地下。
行って確かめないと確かな事は言えないけど、王都の西に神世には珍しく森があったから午後にでも行ってみるよ】
【俺も森だと思うの~。行っていい?】
【一緒に行こうね】【うんっ♪】
【そんじゃあ先に進めるぞ。2国対立期な。
カソーディアにまたまた現れた魔女と悪神は国を奪い、支配で皆を従えたんだろ?】
【うん。宰相なリュニヴェ様も操られてたの。
それでも宮殿のお庭、掘っちゃダメて諌めたから投獄されちゃったの】
【悪神王にかぁ? 宮殿? 庭って?】
【うん。宮殿、今の神王殿なる場所なの。
戦のお城から豪華絢爛宮殿したの。
たぶん親子共鳴でザブさん近くに埋まってるて気づいたと思うの。だから掘りたかったの。
でも真四獣神様が護ってた場所だからリュニヴェ様はダメ言ったの。
投獄されたけど、リュニロゥ様にはチャンスだったの。
術研究学者さんなってたから地下牢にも入れて、支配解いて助け出したの。
それから少しずつ仲間増やして、救出もして、長~く静かな戦いしてたの。
でも……あとちょっとトコで捕まっちゃったの。
リュニヴェ様は見せしめ浄魂刑、リュニロゥ様は神力源されちゃったの】
【でもリュニヴェ様達の活動は仲間の皆様が続けていたんだ。
最終的に、分厚く強固な結界としか言いようのない国境を越えてアノーディアとも手を結んで、悪神王のカソーディアを倒すに至るんだよ】
【じゃあリュニヴェ様とリュニロゥ様は英雄だなっ♪】
【うんうん♪】【そうですね】
【そんじゃあ午後に自由な時間作ってリュニロゥ様の分離を急がねぇとな。
だから俺は仕事に集中するぞ。
一旦 解散な】
兄弟や聞いていた者達が次々とオフっていく。
が、青生と彩桜だけは閉じていなかった。
【ど~したぁ?】
【俺と彩桜は神世に行ってもいいですか?】
【行ってこいよ。ソイツも重要だ。
また弱った人神様が増えるんだろ?】
【そうなると思います。
あの小さな森はSOSの神力で出来上がったと思いますから】
【うんうん】
【さっき言い切らなかったのはソコかぁ】
【はい。ですが今は ただの想像ですから】
―◦―
この日のテストが終わったサーロンと彩桜が体操着に着替えて体育館で待っていると、瑞田と元気が来た。
「輝竜が一緒か。
それならパスの相手をしてもらおう」
「だったらグランドの準備しに行きますね」
「頼むよ」
元気は外へ。
「外って100m走?」
頷く。
「体育館はバスケだな。
もうボールも出していたのか」
「遊んでたの~♪」「はい♪」
「それなら準備運動も要らないか。
向こうのゴールにシュートしてくれ」
「はい♪」その場で投げてイン。彩桜も♪
「おいおい。ドリブルやパスも見たいんだが?」
「行こ♪」「はい♪」
速いし曲芸的だしシュートは決めるし。
「十分だ。
今年の部対抗はバスケにも出るのか?」
「人数多いから考え中で~す♪」
「堅太と秀飛、出られない言うですよ?」
「そっか~♪ じゃあ去年と一緒~♪」
「そうか……団体4種目全て出られるように変えるか」ボソッ。
「外、行っていいですか?」
「ん? ああ。ボールを片付けて一緒に行こう」
「「はい♪」」
グランドに行くと、悟と竜騎も体操着で待っていた。
「あれれ?」
「競争しようぜ♪」「いいよ~♪」
サーロンのテストなのに勝手に決めた。
そして横並びでスタート。――したかと思ったらゴールの向こうだった。
「え?」
「元気先生タイムは?」「誰が1番でしたか?」
「いや、それが――」「「ああっ!」」
「ストップウォッチ止まってにゃ~い♪」
サーロンは静かに苦笑。
「もっかい?」「瑞田先生、測れますか?」
「いや、無理だろ。
それに どう見ても世界新だろ。
正式な機関に――逃げるな!」
「サーロン100点ですよねっ♪」遠くから。
「それはそうだよな」「ですよね」
「じゃあ先生また明日~♪」「謝謝です♪」
「「ありがとうございました!」」もう校門。
「荷物は!?」
「持ってま~す♪」もう姿は見えない。
「何秒だったんだろうな……」「ですよね……」
―◦―
帰り着いて、着替えて、アトリエで勉強会。
【ね、彩桜。
悪神が半分になったのは いつなの?】
【神世が1国なってからなの。
魔女と悪神 別々潜伏して、長~く寝てたの。
魔女は眠り修行だけど、悪神は眠り修行じゃなくて寝てただけなの。
やっぱり怠け者なの。
でね、ラクして強くなりたくて、い~っぱい取り憑いて神力貰う作戦したの。
そのトキ半分が魂片バラ撒き班なったの。
バラ撒くのに真核必要だからソッチ側なの】
【オリュンポス獣神様を襲って集めたのは?】
【半分なる前。雲間見つけて隠れてすぐ。
リュニロゥ様の神力、枯渇しそぉなったから次の人神様て考えたんだけど、強い人神様 見つけるのも大変なくらい劣化 進んでたの。
だから獣神様。
でも獣神様 強いから、鳥神様の卵とか雛とか拐ったの。
それでリュニロゥ様キメラして神力変換して生き延びたの。
小鳥の神様、神力封じ使えるの。
ガネーちゃ師匠みたく強いのじゃないけど。
だから悪神も神力封じ覚えたの。
で、雲間からアッチコッチ見てて、人世と行き来してるオリュンポス神様達なら神道 狭いし、加勢する神様 少ないからて襲ったの。
成功したから引退したオリュンポス神様もなの。
引退したオリュンポス神様達、雲地の絶滅種保護区域で暮らしてたから。
人世で絶滅した生物の魂、お世話してたの】
【ハーリィ様に禍を投げたのは魔女だけ?】
【ううん。悪神も。
魂片バラ撒き班の悪神も雲間に隠れてたの。
真核とチョコっとだけあれば十分て また分離してバラ撒き班とサボり班なってたの。
そしたらサボり班オジサン、魔女に見つかったの。
だからイヤイヤ一緒してたの。
真核、魂核部分チョコっとだけにされちゃったから、頑張って増やさなきゃバラ撒きムリなってたの。
頑張りたくないのに。
だから休んで膨らんではバラ撒きしてたの。
真核も神力欲しいから、誰かに憑きたくて人神様 襲ってたの】
【それでオーラタム様に?】
【そぉなの~】
最終章に入る前に魔女と悪神の動きを追ってみましたが……。
まぁ、とんでもなく長~い間うろちょろウロチョロと現れては私利私欲な悪事の限りを尽くしていた、くらいで……う~ん。自分で書いたのを読むのも面倒だぁ。
まとめる力がなくてスミマセン! m(_ _;)m
地星の長~い歴史では、ピュアリラ様が護ったけれども人世が崩壊した第1世期。
アミュラ様が復興して、オーロザウラが神世の半分を灼熱化させる原因を作って、再び人世が崩壊した第2世期。
それ以降、現在に至る第3世期という大きな世期区分があります。
その現在に至る第3世期は、アフェアン大将軍達が活躍していた戦乱期が約10億年。
アノーディア国とカソーディア国が戦っていた2国対立期も約10億年。
アノーディアが勝利して1国となり、『黒き魔女(女王)』と『黒き悪王』が姿を消して以降、現在に至る約20億年の3期(区分)になっています。
輝竜兄弟の魂材神様達は全て魔女と悪神に浄魂刑にされた善神様です。
黒瑯の執事ピッパルト様と藤慈の王妃候補カリカルパ様が第2世期の末期、魔女オーガンディオーネと同時代の人神様です。
第3世期 戦乱期の人神様は、青生と彩桜の大将軍アフェアン様、白久と黒瑯の医神フレブラン様と料理長スヴァット様、紅火の工作将軍カッシアス・バミリアス夫妻です。
金錦の宰相リュニヴェ様だけが2国対立期です。
〈魂材神様〉全て古・新カリュー絡み
金錦:リュニヴェ
白久:フレブラン、スヴァット少々
青生:アフェアン1/2
黒瑯:スヴァット、フレブラン少々、ピッパルト他
紅火:カッシアス(バミリアス)
藤慈:カリカルパ
彩桜:アフェアン1/2
〈第2世期〉| 〈第3世期〉
(古カリュー)| (戦乱期) (2国対立期)
ピッパルト | アフェアン リュニヴェ
カリカルパ | カッシアス
| スヴァット
| フレブラン




