表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
翔³(ショウソラカケル)ユーレイ探偵団1.5  外伝その1 ~探偵団の裏側で~  作者: みや凜
第三部 第40章 魔女との戦い ~漢中国編~
731/870

羽龍は何処に?



 杏華の世間話を聞きながら、青生と内緒話をしていると瑠璃に聞こえていたので、彩桜は慌てて話題を変えた。

【ねぇねぇ、オーガンディオーネって理子さん最初なんでしょ?

 どぉしてバラバラ?】いい話題転換♪


【青生と彩桜が拾知したのではないか】


【兄貴達もお稲荷様も理俱師匠も、み~んな聞いてるから~♪】


【リグーリは一緒に聞いていたではないか。

 だが情報共有か。ふむ。

 オーガンディオーネは獣神魂素材に包まれて封印されていた。

 封じたのは初代の今ピュアリラ様だ。

 封珠を割ったのはオーロザウラだが、母親入りだとは気付かずに廃棄魂材置場に捨てた。

 その魂材を見つけた浄化神が勿体無いと、使える箇所を切り取って再生魂材置場に運んだらしい。

 その時に魂材に接触していた魔女の魂の微細片も再生魂材となったのだろう】


【それじゃ、ゴミ魂材に包まれてない、ちっちゃ魔女なんだよねぇ。

 ゴミ関係なく悪いの? どぉして強いの?】

これは純粋に疑問。


【古の人神は強い。

 オーロザウラにしても微細であっても手強いので解るだろう?】


【そぉだねぇ】


【悪さに関しては流石 母子、なのだろうな】


【そっかぁ。神様って親から貰った魂で生まれるんだもんねぇ。

 じゃあ魔女の親は?】


【恐ろしい事を言うな。

 しかし可能性としては考えておかねばな】


【うん。ん? ね、青生兄と瑠璃姉と狐儀師匠とメイ姉が此処だと動物病院は?

 分身営業?】


【俺は分身していないよ】【私もだ】

そもそも休診時間中に戻るつもりだった。

【狐儀殿、いつもありがとうございます】


【いえ私とメイでもありませんよ】ふふ♪


【は?】【では何方が?】


【ガネーシャ様が真面目に女医をなさっておられましたよ】


【う……】【そうですか】苦笑。 「あの……」


それまで楽し気に世間話をしていた杏華が思い詰め、涙を堪えているように強く目を閉じていた。

心話していても受け答えは確かにしていたので会話に違和感を覚えたというのではなさそうだった。


「……探していただきたい子がいるのです」


狐儀と藤慈がハッとしたのが伝わった。

青生も同じ事を考えている。


「亡くなったのは知っているの。

 幽霊として来ていたから。

 私は羽龍(ユーロン)に、ここは危険だから遠くに離れなさいと追い出してしまったの。

 それっきり羽龍は現れなくて……」


「4~5歳くらいの男の子ですね?」


「ええ。もう安全だから戻っていいと伝えてくださいませんか?」


「見つけて、里帰りさせますね。

 まだ危険だと思って隠れているでしょうから、暫くお待ちくださいね」


「ありがとうございます。

 本当に あなた方は救いの神様ね」



―◦―



 杏華が眠ると青生と瑠璃は大慌てで帰り、(シィァン)家に留まっていた他の者は そのまま泊まった。


彩桜とサーロンは屋根の上の理俱に並んだ。


【おい、子供は寝ろよな】


【ちょっとお話なの~。

 あのね、ユーロンくん成仏してないか調べてなの~】


【拾知したらどうだよ?】


【んとねぇ、拾知ヘンなの。

 上に居るて出るのぉ】


【はあ? 成仏は?】


【してにゃい? かな?

 ユーレイ雲地ナカで生きられる?】


【知らん。

 そんなユーレイ、見た事も聞いた事もないからな】


【死神してるのに?】


【死神は浄化の門まで導くのが仕事だ。

 ユーレイの生態なんか研究してねぇよ】


【ねぇねぇ調べてよぉ】


【あのなぁ】【ふむ、調べてやろう】

【ナンで此処にロークス?】


【聞こえたから寄っただけだ。

 フェネギに終わったと伝えに来た】


【何が?】


【キツネの里での作業だ。

 魔女が妙な玉を作っていてな、人神魂を噛み千切るのだ。

 その千切られた魂片を人に戻していた】


【人神魂を人に?】


【再生魂、しかも古いものだ。

 故に人魂としたのだろう】


【あ~そっか。それならアリだな】


【それで、誰を調べれば?】


(シィァン) 羽龍(ユーロン)くん5歳。

 2年くらい前、魔女に神世由来植物の毒で。

 (かめ)に隠されてたの。

 可哀想なのぉ】

【魂内に持っていた神はトリノクス様です。

 ロークス、お願いしますね】来た。


【ならば浄化域には来ていないのだろう。

 来ていれば私が保護しているのでな。

 だが確認だけはしておこう】

ロークスは従兄弟達と頷き合い、術移した。


狐儀も部屋に戻った。



【おい、彩桜は寝ろよな。

 ロークスからは聞いといてやるから】


【あのね、もひとつなの。

 邦和、結界いっぱいでユーレイ護ってるでしょ。

 他の国は?】


【漢中国も人が多い街やらは護ってるよ。

 邦和の近隣は似たり寄ったりだな。

 他の国は そもそも欠片持ちが少ない。

 護るべき対象が少ないから、祓い屋のシェルター程度にしか結界を成してないよ】


【此処、田舎だから結界ないの?

 だからユーロンくん遠く離れた?

 とっても遠く?

 死神様から逃げたのかにゃ?】


【おいおい。杏華に逃げろと言われたからだろ】


【此処 来たトキたぶん眠り期から目覚めてすぐ。

 どぉして逃げろか、ナニ危険か分からなかった思うの。

 ユーレイ自覚なかったかも。

 結界ないから死神様に追いかけられた思うの。

 逃げても逃げても追いかけられた思うの。

 怖かった思うのぉ。5歳なんだもん】


【あ~確かになぁ。

 2年前だとバリバリ支配されてる死神だらけだったからなぁ。

 死神に追われて逃げてるうちに離れた可能性あるよなぁ】


【あ……】


【【彩桜?】】


【怨霊も危険!】


【だな。けど喰われてないんだろ?】


【うん。ユーレイ ユーロンくん生きてる】


【そんならまぁ、追い掛けられた可能性はあっても逃げきれたんだろ。

 けど……漢中国も祓い屋は多い。

 キツネの里も在る。

 邦和に逃げたなら もっと多い。

 なのに保護されてないのは……それに怨霊……!】


【ぜ~んぶ怖い怖い思って上に逃げた?】

【逃げてる途中で死神様に捕まらない?】

【だよねぇ。空、隠れられないもんねぇ】


【いや。上に逃げて雲地に居ると仮定しよう。

 保護して生き方、行き方、隠れ方を教えた奴が居る筈だ。

 俺の勝手な想像だがな。

 ソイツは日常的に神世と人世を往復していたが、職神じゃない奴だ。

 何処に居るのかサッパリな事も多かった。

 奴もまた雲地に隠れ家を持っていたと考えりゃあ全てが繋がる。

 そのチビッ子ユーレイが運良く出会えて、更に運良く奴の支配が解けてる時なら……可能性は低くてもゼロじゃない】


【理俱師匠、もしかしてモグラさん?】【え?】


【俺が考えてるのはソイツだよ。

 モグラはマリュース様の欠片持ちだ。

 しかも堕神最初だから、彩桜達みたく大きな分割魂だ。

 チビッ子ユーレイは父様(トリノクス)持ち。

 マリュース様と父様は仲が良かった。

 生まれたてから一緒に居たオフォクス様とドラグーナ様と同じくらいにな。

 マトモなモグラなら間違いなく保護して、ユーレイとして生きる(すべ)を教え込むよ】


【うんっ♪】【ボクも そう信じます♪】


【ん? ソラ、お前……】じ~~~。


【ええっと、リグーリ様?】


【いや、何でもない。俺の勘違いだ】


【はい……?】【オレも信じるぞ♪】


【おいおいリーロンは朝が早いんだろ?】


【彩桜に夜食だ♪】【あっりがと~♪】

【オレはリグーリと話したい。

 粥だから部屋で食えよな】


【うんっ♪】

大きな土鍋と椀が載った盆を受け取って瞬移♪


【おやすみなさい!】サーロンも追った。



【話って?】


【さっきのでサーロンの蓋が開くかもな】


【あ~、かもな】


【開いて戸惑ってるサーロンの傍にはオレが付いててやりたい】


【いいんじゃないか? そうしろよ】


【オレも神眼は自慢していいと思うくらい強い。

 だからオレとサーロンも屋根の上の番に加えろ♪

 交替要員してやるよ♪】


【そんならまぁ、頼む】【おう♪】



―・―*―・―



〖明日からもボクに任せてね~♪〗ぽよん♪


 青生と瑠璃が動物病院に戻るとガネーシャは居なくなっていた。

軽く休憩を取ってから入院動物達を診ていると、ガネーシャも同じ目的で再び現れた。

なんだかんだ言いつつ一緒に診て回った後のガネーシャの言葉だった。


【でっ、ですがっ――】


〖今日も ちゃ~んとラピちゃんしてたでしょ~♪

 お祖母様に~、まっかせなさ~い♪〗

ぽよ~ん、ぱよ~ん、ぽっ♪ で瞬移した。


【ガネーシャ様っ!】

【瑠璃、お願いするしかないと思うよ。

 それよりも、お稲荷様から聞き出さないといけないんじゃない?

 今なら いらっしゃるから捕まえない?】


【ふむ。捕まえねばな】



―・―*―・―



【ん?】【オフォクス様とラピスリの声?】

屋根の上のリグーリとオニキス(リーロン)は微かに聞こえた声に驚き、顔を見合わせた。

そして確かに捉えようと集中する。


【聞かせてくれようとしてるみたいだな】


【らしいな。

 ラピスリは聞かせようとしてて、オフォクス様は聞かれたくないって感じだな】


【杏華を襲った黒い悪霊の話だな】


【ナンで悪は黒なんだよぉ。

 けど魔女のヒントだな。聞くっきゃねぇな】


【黒も格好良い色だと思うぞ】


【真っ白に言われてもなぁ】


【白だからこそ黒を格好良いと憧れるのだろうよ】


【憧れる? マジかよ……】


【マジだよ。爺様(ガイアルフ)はドラグーナ様ほどじゃないが、使う能力的神力で白と黒を切り替える。マジカッケー狐なんだよ。

 同じだったらなぁと何度 思った事か】


【ふ~ん(♪)】


【ドラグーナ様だって7色の中に黒があるだろ。

 艶々で、動くと纏う光にギランと照る。

 蛇としちゃあアレもマジカッケーと思うんだよなぁ】


【そっか♪

 そんならオレも父様の黒を目指す!

 あ……やっとオフォクス様が話し始めたな】


【まだ渋々だけどな。

 愛娘(ラピスリ)には敵わないらしいな】


本題に入ったので静かに聞き始めたリグーリとオニキスだった。







ユーレイなユーロンくんは何処に? なんですけど、今は魔女探しを優先しなければなりません。

とにかくロクな事をしませんので。

キツネの里に保護した人達が目覚めてくれれば、いろいろと進展しそうなんですけどね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ