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魂材が問題



 永遠の樹の下に最高司補達が集まった。

待つ間、マディアと楽しく話していたリグーリは爺様姿を解いていた。


【何をしているリグーリ】【遊びに来たのか?】


【じゃなくてな、あ、先にラピスリ。頼む】


【ふむ。確かに その方が早いな。

 これは紗桜 理子だ。

 生き人で、年末以降 度々騒ぎを起こしているので知っている者も居るだろうが、先ずは先入観無しで魂、特に魂材を見てもらいたい】


集まる。手を翳す。顔を(しか)める。


【神力は感じぬ。だが禍を強く感じる】ロークス。

【そうだな。先ず不穏。次に雑な欲だ】ラナクス。

【再生魂だとしても酷いものだと思う】ハーリィ。

【腐臭を漂わせる死魂よりも酷いわね】タオファ。

【【【【チャリル?】】】】


【この魂材、廃棄すべきものを誤って使ったのではないかしら。

 魂材も劣化するの。

 再生困難な箇所を切り落として、濾過するように想いや他の混入片を除去して、更に浄化を重ねて徐々に無に還すのよ。

 その最終か、それに近い段階の浄化待機魂材ではないかしら】


【ふむ。理子には、いつ、どの順で混入したのかは不明だがオーザンクロスティ、闇禍、幼オーロザウラが絡んだカーリザウラが入っていた。

 それらを除去し、浄化を重ねたが故に、廃棄魂材は確定としても最終段階に近いと感じた可能性は有る】


【そうか!】

リグーリが思い至ったと顔を上げた。

【だから王子達に似ていると感じたのか!

 王子達は濾過も精製もされていない魂材以前の大きな塊を雑に切り分けて魂材代わりに使われている。

 どっちも魂材がロクでもないから考えも汚いんだ。


 王は善神だ。

 最近は あの頑固な兄様でも そう言っている。

 なら王子達は皆、力丸やショウみたいな可愛い奴ばかりな筈だ。

 だが現実は真逆だ。

 なぁチャリル。魂材が悪いと魂はモロ影響受けるんだろ?】


【それを確かめに来ていたのね。

 その通りよ。魂材は魂そのものよ。

 神魂をAランクだとすれば、人魂はBからDくらい。

 人世の獣がCからEくらいね。

 王子達のを強いて言うならHランクかしら。

 この人は……ラピスリ達が浄化している現状でもLがいいところね。

 そうなると元々のはZとしか言い様がなさそうだわ。


 それにしても……このポロポロ出ている黒いのは何かしら?】

【まるで禍よね】

【操禍持ちの人なんぞ有り得ぬ筈だが?】


【禍ではないが、神力が0となっても集め、凝縮した不穏の塊だ。

 何故そのような事が可能なのかが知りたくて連れて来た。

 もしや魂材自体に能力が潜んでいるのか、それとも私には見えぬ何かが まだ混入しているのかと考えてな】


【ラピスリに見えないのなら獣神には見えないという事よ】

【そうよね。だから分析に回してもいいかしら?】

【ああ、あの研究室か。

 浄化と魂生合同で新しく作った、人神としては精鋭を集めた研究室だ。

 皆ピュアリラ信奉者だからな、ラピスリが依頼すれば全力・最速で分析してくれるだろう】


【最速でなくともよいのだが……】


【一緒に行きましょ♪ ロークスも♪】


【【ふむ】】



―・―*―・―



 さんざん拝まれて人世に戻った瑠璃が動物病院の仮眠室に行くと、青生と彩桜が話していた。

【瑠璃姉お帰り~♪】


【もう随分と遅い時間だが、何かあったのか?】


【理子さんの魂、どぉだったの?】


【魂の専門班に分析を依頼した。

 どうやら廃棄すべき魂材を誤って使用したという可能性が高いらしい】


【ちゃんとな魂なれるの?】


【慎重に新たな魂材に移す事ならば可能だ。

 しかし時間は掛かる。その上、記憶の欠落が生じる可能性が高いと言われた】


【そっか】

【それでも、これからを考えたら移し替えるのが最善だよね?】


【そうだな。不穏を凝縮して撒かれては困る。

 理子自身だけでなく世の為にも移すべきだ】


【ね、広夢君(パトラマイト)の魂は人用の新材なんでしょ?

 でもダメっこ王子なんでしょ?

 ソラ兄も理子さんに似てるて言ってたよ。

 どして?】


【確かに、それも謎だな。

 しかし分析に回して王子だと知られると大騒ぎになる。連れては行けぬ。

 理子の分析結果を待とう】〖彩桜~♪〗


【ガネーちゃ師匠どしたの?】珍しく水色だ~♪


〖シッディとブッディが彩桜と話したいんだって♪

 昼間、何か話してたの?〗


【テスト中に悟達と翼の話してた~♪

 ユーレイ飛べる話も♪

 聞いてたんだと思う~♪】


〖キャンプ~が爆睡修行してるアレねっ♪

 器ちゃんもユーレイだもんね~♪

 きっとソレだねっ♪〗


【うんうん♪】

【ガネーシャ様、保魂域から預かって参りました。お確かめください】

保護水晶を差し出した。


〖シッディとブッディだ~♪

 ありがとラピちゃん♪ 嬉し~な~♪〗


【魂頭部も探しております。

 隠し部屋は まだ在る筈ですので】


〖うん♪ ありがと~♪〗

【ガネーちゃ師匠、行こっ♪】瞬移♪



――銀河(さらら)は起きていた。


〖先に欠片くっつけちゃうね♪

 彩桜、手伝って~♪〗【ん♪】るんっ♪



 魂片を融合させ、落ち着けてから本題に移ったのは、すっかり夜が更けてからだった。


〖〖翼を見せてください♪〗〗


【は~い♪】ふぁっさ ふぁっさ ふぁっさ♪

部屋の中をくるくるくる♪


〖〖ありがとうございます♪〗〗


【は~い♪】着地♪


〖同じ翼を成すに至るのは困難ですが〗

〖近いものでしたら方法はあります♪〗


【〖うんうん♪〗】


〖鳥の大神様から命の欠片をいただいて〗

〖欠片を通じて翼を具現化するのです♪〗

〖それでも最初は滑空するのがやっとです〗

〖神力を高め、練習を重ねてくださいね♪〗


〖ありがと♪ シッディ ブッディ♪〗

【聖良さんも あっりがと~♪】


〖〖プレイアデスちゃん達、揃いましたか?〗〗


〖み~んな見つかったよ♪

 あとは目覚めてもらうだけ~♪

 近いうちに連れて来るねっ♪〗


〖〖はい♪〗〗


〖あ♪ そっか~♪ 白孔雀だったねっ♪〗


〖はい♪ ですから、ほんの少しずつ〗

〖揃えたなら強い鳥神力になります♪〗


〖近道なんだねっ♪ やっぱり賢~い♪〗


【シッディ様 ブッディ様、何の女神様?】


〖シッディは心の女神♪

 ブッディは智の女神だよ~♪〗


【人世で形を成さないから、すっごい大神様なんだねっ♪】

以前『叡智』と拾ったのも間違いではなかったと嬉しくなった。


〖そ~なの~♪〗〖〖あら、恥ずかしいわ〗〗

〖彩桜は大神自覚ないから大丈夫だよ~ん♪〗


【ほえ? 俺、人だし~】


〖ね♪〗〖〖かわいい大神様ね♪〗〗

〖彩桜♪ その翼だけでも大神なんだよ~ん♪〗


【コレだけでっ!?】


〖うんうん♪〗〖〖はい♪〗〗



―・―*―・―



 翌日、寿(よし)が目覚めると瑠璃が現れた。


「あ♪ 女神様いらっしゃい♪」

心配そうだった理人(あやと)が笑顔になる。


「魂の浄化と回復治癒の為に来た」

心配は要らないと込めて理人を抱き締める。


「ありがとうございます。

 あの……理子は……?」


「神世にて魂を分析している。

 神として迷惑を掛けている事、深く謝罪する」

深々と頭を下げた。


「そんな……もしも何かの間違いで生まれたとしても瑠璃先生は無関係でしょう?

 誤らないでくださいな。

 それよりも遥かにご迷惑をお掛けしているのは私共の方です。

 申し訳ございません」

寿も深々。


「女神様、おばあちゃん。

 謝りっこ、おしまいね?

 お母さんが謝らないとなんだから」


「あら」「その通りだな」ふふ♪


「お母さん、まだまだ帰ってこないよね?

 お父さん、お部屋に来てって言っていいよね?」


「そういえば颯人(はやと)君は?」


「ヒロム君と一緒に隠れてるの♪

 赤ちゃんだから、お世話しないとなの♪」


「此処は颯人君と理人の部屋なのだからアヤなんて無視していいのよ」


「でも、お母さんギャアギャアだし、外に出したら迷惑でしょ。

 だからガネーちゃ様のお部屋なの♪

 ボクもよく行ってるよ♪

 キツネのシオン君とリキマル君、友達なんだ♪

 サンゴちゃん、カワイイんだよ♪

 いっしょに修行してるんだよ♪」


「そうだったのね♪」


「おばあちゃん♪ もっと笑ってね♪

 ユーレイなんだから笑うの大事だよ♪」


「そうよね♪」「ヨシさんが笑ってるぅ~」


「あらヒィちゃん、いらっしゃい♪」


「ケーキたくさん貰って来たの♪

 押入れからお社に直通なのよ!♪」


「あらま♪」

「神力十分であれば通れる道だ。

 努力の賜物。よく修行しているのだな」


「はい♪ 頑張ってま~す♪

 ほらほらヨシさんも理人クンも霊体 食べてねっ♪」


「お父さんとヒロム君と友達 連れてくる~♪」


「友達?」


「連れて来たよ♪」「俺の女神様っ♪」

「「おはようございます」♪」


「可愛い狐ちゃん達ね♪」


「狐儀様の弟子達だ」「子でもあるのよ♪」


「そうなのね♪」



「力丸、頑張っているようだな」


「はいっ! 立派な獣神になりたいのでっ!

 それと早く彩桜と兄貴達の家に帰りたいのでっ!」


「間も無くだろう。益々励め」ぽんぽん。


「はいっ!♪」えへへ~♪



―・―*―・―



 彩桜達はテスト真っ最中。


【俺達も飛べるのか!♪】


【いっぱい修行しないとだし~、飛ぶ練習も必要だよ?】


【それは当然だろ♪ ヤルぞー!♪】

【頑張ろうね、悟空♪】【おう!♪】


【お礼は聖良さんにね~♪

 俺、飛ぶの見せただけだから~♪】


【そうなのか! 銀河ちゃん ありがとう!♪】

【聖良さん、ありがとうね♪】


【大変なのは これからだから……頑張ってね】


【おう♪ 飛ぶぞー!♪】【頑張ります♪】



【聖良さんも悟と一緒に飛びたいよね?】


【え? ……えっと、、うん。

 でも悟君が飛べてからがいいかな……】


【じゃあ飛べてから教えるね♪】


【うん。サーロン先生、お願いします】


【先生なんて……やめてよ】

【どしてサーロン赤いの?】【なんでもっ!】


静かに賑やかで狐松に睨まれていた。







Zランクの魂材って、間違って使うなんてレベルじゃないような……?

劣化しまくりの人神だとアリなんでしょうかね。

理子は浄化・魂生合同研究室でお預かり。

徹底的に調べられ、新たな魂材に移されると決まりました。



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