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翔³(ショウソラカケル)ユーレイ探偵団1.5  外伝その1 ~探偵団の裏側で~  作者: みや凜
第三部 第33章 離れたくない春でも騒がしい
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遊んでばかり



 たっぷりキリュウ兄弟の音色に心を癒し浄めてもらった後――

「居間で晩飯だから行ってくれ♪」

「俺達は楽器のメンテしたら行くからな♪」

「俺、先に動物達の晩ごは~ん♪」

「ボクもお手伝いです♪」

――輝竜兄弟とサーロンを除いた皆は居間へ移動した。



「今日もフリューゲル&マーズが出るんだよね♪」

祐斗が大型テレビをオン♪


「まだ音楽?」


「聴きたいから聴くだけだよね♪」

「だよなっ♪」

「別に強制してないから出て行けば?」

「うん。好きにしてていいよ」


「追い出さなくてもいいじゃない!」


「聴くのが嫌なら、だよ」

「出てきたぞ♪」


「もうっ。ん? あの2人は?」

キョロキョロ。


が、誰も答えない。画面に釘付けだ。

夕香も仲間入りしていた。


「なんなのよ」フンッ。


狐松(狐儀分身)が来た。

「おや? あの輪には入らないのですか?」


「音楽は食べ過ぎ状態ですので!」


「そうですか」狐松もテレビ前へ。



 フリューゲル&マーズの出番が終わり、セットを移動した。

銀 青マーズとメーアを前に残して、他のメンバーは後ろの席へ。

喋り担当達を相手に軽いインタビューが始まった。


 リーロンがワゴンを押して来て、輝竜家に住む者達も次々と席に着いていった。

悟と竜騎(どちらも狐儀分身)は八郎と一緒に来た。


「どこ行ってたのよ?」


睨まれた竜騎は八郎の後ろへ。


「八郎さんの部屋でテレビ観てた」


「どうして?」


「どうしてイチイチ聞くんだ?

 トイレ行くのに離れた。

 廊下でマーズが出てるのが聞こえたから八郎さんの部屋に寄った。それだけ」


「ふ~ん」


「なんだよ、その反応。

 トイレ行ったのまで言わせといて。

 月羽(つくば)って他人の事は根掘り葉掘りだけど、自分のは話さないよな。

 言葉キツいし。

 壁作ってるのソッチだろ。

 次からは聞きたければ自分のも話せよな」

竜騎を逃がし終えたので離れた。


「なによ偉そうに!」


「お~い、ケンカすんな~」

リーロンが夕食のトレーを置いた。

つまり出演中の灰マーズは黒瑯の分身だ。

「ま、食えよ」


【浄化は込めたのですか?】

【ガツンと込めたぞ♪ ルビーナ姉様がな♪】

【それでしたら安心ですね】ふふ♪

【おいフェネギ!】

【ああそうそう。(シィァン) 驪龍(リーロン)も栄養学博士です。

 無知を晒さないでくださいね】

【マジか!? どこ大 出たんだよ!?】

【漢中総科大学です。

 覚えておいてくださいね】

頭を抱えたい思いで夕食を配るリーロンだった。


 音楽番組が終わり、テレビ前に居た者達が席に着いた。

輝竜兄弟も来て座る。

悟と竜騎も上手く入れ換わった。


 夕香と銀河は悟と竜騎の所に行きたかったが、少し考えた後で純玲の向かいに並んだ。

「いいよね? 空いてるし」


「どうぞ」視線は逸らした。

向いた先のテーブルには彩桜の隣に紗、その向かいにサーロンと飛鳥が居て、とても楽しそうだった。


「はしゃいじゃって。

 今日、全然 勉強してないじゃない。

 私、勉強しに来たのに!

 これって妨害ね!」


「ね、純玲ちゃん。

 それなら、お誕生日会してるの分かった時点で帰ったら良かったんじゃない?

 輝竜君達が勉強してない間に差をつけられたんじゃない?」


夕香の方は向かないまま

「何をしてるのか知りたかったの!」

叫んだ声は広い居間中に響いた。


『あ~、記者が居なくなったと思ったら、また絡まれてるのか』

台所側のドアの所に男が立っていた。


橇待(そりまち)さん、そういえば見てませんでしたね」

祐斗が駆け寄った。

「奥の空いてる所にどうぞ」


「あ~いや、じゃなくて。

 俺は確認しに来ただけなんだ。

 それと、ついでに2人 案内して来たんだ。

 お~い、入っていいみたいだ」手招き。


「白久君に呼んでもらって」

「来ちゃいました~♪」


殿南(となみ)聖鈴鳴(せれな)チャン!

 来てくれたんだな!♪」


「うん。よく話し合って決めたから。

 それと」「私達、結婚したの~♪」


「そーか♪ そりゃあメデタイな♪

 コッチ来いよ。

 内外科で院長の宮東先輩と心療内科と消化器内科の家西だ♪」

「「よろしく♪」お願いします!」


「循環器内科の殿南(となみ)です」

「私、小児科よ♪

 産婦人科の茉李(まつり)ちゃんも来るよ♪

 茉李ちゃん、結婚して城北(しろき)ちゃんになってるんだよ♪」

「整形外科の方位(かたい)も来る。

 デッカイ病院になるな♪」

「白久君は? 脳外科だよね?」


「俺は建築会社だ♪」


「え?」「ウソ!?」


「マジなんだよな~♪

 あ、忘れそうになってた。

 チョイと失礼。

 橇待、何を確かめに来たんだぁ?」

殿南夫妻を宮東と家西に押し付けた。


「いいんですか?」


「座らないくらいに急いでるんだろ?

 言えよ」


「じゃあ単直に。

 苫務(トマム)には行かないんですか?」


「行かねーよ。

 その大会はオリンピア選考会だからな。

 心太(ここた)をマークしとけよな」


「やっぱり、そういう理由ですか。

 だと高階(たかはし)選手も言ってたんですよ」


「ま、心太はダチだからな。

 夏場は心太も此処で鍛える。

 一緒に来りゃあいい」


「いいんですか!?

 高階選手に甲斐に連れてかれて、二度と敷居を跨げないと嘆いてたんですよ」


「あ~、だからシツコク居座ってたのかぁ」


「はい。

 リーロンさんにスンナリ入れてもらえて驚いてたんです」


「また来りゃいいよ。

 夏場はヒマなんだろ?」


「はい! ありがとうございます!」


「チェイスタグ――東京には どーして来なかったんだ?」


「カーリングの取材が入ってたんですよ」


「そっか仕事かぁ。それだけならいい♪

 此処で夏休みだ♪ 俺達は欧州だけどな♪

 だから留守番しててくれ♪」


「「えええっ!?」」純玲も叫んだ。


「キリュウ兄弟は欧州で音楽修行だ♪」


今度は殆どが叫んだ。


「ソッチもマジなんだから仕方ねぇだろ。

 8月には東京公演もあるからな。

 本格的に音楽ドップリ生活するんだよ」



―◦―



 その後も大騒ぎだったが、橇待は苫務に出発し、居間の集団は一応 解散になった。


 夕香と純玲は、皆が泊まると聞いて泊まると決めた。

その女子部屋で――

「あれ、何してるの?」

目を閉じて静かに座っている沙都莉と銀河を見ている。


「瞑想よ。

 月羽さんには何も害はないと思うから、そっとしといてあげてね?」

長くなりそうな気がして、夏月は読んでいた本に栞を挟んで閉じた。


「純玲ちゃん、静かになったんだから勉強したら?」

夕香も本を閉じた。


「明日は勉強するのよね?」


「明日はアウトレットパークに行くの」


「遠足で行ったじゃないの!

 毎日 勉強してるって嘘!?」


「勉強もするし、遊ぶ日もあるの。

 何でも全力なのが歴史研究部なのよ」


「でも今日も遊んだのに!?」


「無理して来なくていいのよ。

 サーロン君が帰国するから、お土産とか買いに行くの。

 彩桜君とサーロン君のお買い物に私達が便乗するの。

 勉強したければ、このお部屋でもアトリエでも どうぞ」


「また私だけ除け者!」


「ま~た騒いでるね~♪」「だぁね~♪」

風呂上がりな親衛隊。

「アタシ達も瞑想しよ~♪」

「アロマもらったんだ♪」

「ヒーリングだぁね~♪」

「ちょっと瞑想して落ち着いたら?」

「心トゲトゲでしょ?」

「絵も観たらいいのにね~♪」

「でも芸術なんて分かってないよ」

ズラリと並んで正座して目を閉じた。


「私も~♪」夕香も並んで瞑想した。


楽器のメンテを見学しに行っていた六花が戻った。

「あ♪ 私も♪」


「私も♪」とうとう夏月も並んだ。



「もうっ!」プイッと背を向けた。



―◦―



 男子は大部屋ではなく彩桜の部屋に集まっていた。

「彩桜、アレやっぱ真っ黒オバケなんだろ?

 俺達も見せてもらって知ってるから話してくれよ。

 協力できること、ないのか?」

堅太も真剣だし、皆も真剣な眼差しを向けている。


「今で十分なの~。

 炙り出し協力ありがとなの~」

「今、月羽さんの真っ黒オバケ、隠れてるです。

 だから出さないと退治できないです。

 今の感じで、続けてです」

「うんうん。そぉなの~」


「けどサーロン帰るの明後日だろ?

 間に合うのか?」


「ボク居なくても、お兄さん達が退治できるです♪」


「つーかサーロン、マーズは?

 落書き消し行脚なんだろ?」


「忍法で行ったり来たりです♪」


「マジかよ……」


「ボク、消えないです♪ 時々来ます♪」


「そっか♪」「安心したよ」「そうだね」


「次の中間テスト、来ていいですか♪

 渡音フェス近いです♪」


「来てよ。僕はまた並ぶからね」


「はい♪ 短期留学です♪」







何かと騒がしい純玲の不穏禍は欠片持ちでない者でも感じ取れるくらいになっています。

純玲にとっては『遊んでばかり』でしょうが、帰国直前のサーロンとの大切な時間なので明日はアウトレットパークに遊びに行きます。



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