第70話 予定を立てている時が1番やる気ある
/639年9月27日/
だんだん長袖が欲しくなる時期
AM10:30
爺さん「旅のお方、ちょいといいかい?」
この村に来てから約2週間が経過し、レイの容態も順調なようなのでそろそろ村を出発することとなったタイト達。
朝食を食べ終わり、荷物を纏めて今から出発するというところで、これまで見てきた村人の反応とかから、この村の村長っぽい感じの爺さんに話しかけられた。
村長「もう出発してしまわれるのですか?」
タ「はい!長い間、どうもお世話になりました」
村長「いえいえ、我々の方こそ色々と助けていただきありがとうございました」
タイト達はお互いに感謝の言葉を述べ、頭を下げあった。
村長「時に、あなた方は『忌み子』というものをご存知ですか?」
タ「忌み子...、」
タイトはその言葉に強く関心を示したように、真剣な表情で村長を見つめた。
タ「・・・?」
と思ったら、初めて聞く言葉にただただ疑問を抱いて考えていただけだった。少し間を置いてタイトは首を傾げた。
コ「知らないのね、、」
シ「『忌み子』っていうのは、体の一部や体の機能とかに魔族、もしくは魔獣の特徴が見られる人間のことを言うよ」
パ「へー、」
コ「あと、自分の魔力を制御出来ずに、自分の意に反して周りに影響を及ぼす程の力を持っている人とかもいるよー」
シ「具体的には、魔獣のような爪とか、角が生えてるとか、触れたもの全てを消すとか、そんな感じの能力を持っている」
タ「ほーほー」
リ「触れたもの全てを崩壊するとか、腕と口が2つずつとか、阪神ファンの先生とかか!」
コ「死〇木弔、両面〇儺、吉田松〇、片っ端から他作品を出してくるのやめなさい」
ロ「そういう奴は昔っから、人間に蔑まれて生きてたみたいだぞ。私も実際にその現場に立ち会ったことがあるけど、まぁ酷いもんだったぞ」
リ「で、それがどうしたってんだ?」
村長「昔、遠い昔。この村に居たみたいなんです。」
コ「忌み子が?」
村長「はい。私も文献でしか見たことがないので、定かではありませんが、今から約200年ほど前まで居たそうです」
村長「どこの何が忌み子の特徴であったかは、文献には記されてはいませんでした。いや、記されてはいましたが、その子の特徴に関する部分だけ上から墨を塗り、消されてしまっていました。わかっているのは子どもだった、ということだけ」
村長はゆっくりと村の方を振り返り、何かを見つめるようにじっと、焦点を定めて話を続ける。
村長「この村の中にある洞窟をご存知ですか?」
タ「あー、あの浅いやつですか?」
レ「拘束具とかが置いてあった、」
村長「そこには、年端もいかない幼き子供が囚われ、その身に余る罰を受けていました」
パ「罰?」
村長「当時の村人は、作物が不作だとか、赤子が死んでしまったことに対し、神への生贄としてその子の血を捧げていたみたいです。傷は直ぐに完治してしまう、死ぬ事の無いその子供に酷い拷問をしていたのです」
村長はゆっくりと再びタイト達の方を振り向き、
村長「しかし、200年前、その子はある少年と看守手によって、この村から逃げ出した...
その子が今どこで何をしているのか、私は興味があります」
パ「200年前なら、さすがにもう死んでんじゃねえか?」
村長「その子は歳をとらなかった。閉じ込めてから50年余りの時が経ったが、その子は子どもの姿のまま時が止まったように成長しなかったようです。そのせいで、その子の血を飲めば...なんてことを考える人もいたくらいです」
ロ「その子の行方を知ったところで、あんたはどうしたいんだ?」
村長「できることなら、その子にできる限りの謝罪と償いを。
・・・しても足りない、許されることでは無いことは承知ですが。」
申し訳なさそうに遠い目をしながら語る村長。
村長「せめて、その子が今、幸せで居ることを願っています」
コ「貴方は何もしてないのに...」
村長「これは村の罪です。私はこの村の村長として、過去の過ちを償いたいのです」
リ「律儀やなぁ」
ロ「200年前のことを気にしてんじゃねぇよ。その子もそん時のことなんて、今の幸せな時間が忘れさせて覚えちゃいねぇさ」
ローネが薄く笑顔を浮かべながら、覚悟を決めたようなそんな表情で村長に思いのうちを吐き出すように告げる。
ロ「あんたは何も悪くないんだ。だからあんたも残り少ないだろうが、あんたの人生を生きてくれ
その子もきっと、それを願っているぜ。」
リ「誰目線やねーん」
ロ「200年以上生きた、化け物の独り言だよ!」
村長「あなたは?」
ロ「魔王軍幹部、ローネ・ストック。
あんまし大声では言えねぇけどな」
村長「200年以上生きた、魔王軍ですか...説得力がありますね」
村長はどこか満足したような表情を浮かべた。
村長「すみません、少し時間を取らせてしまいました」
シ「いえいえ、おかげで興味深い話を聞くことが出来ました」
村長「あなた方の旅が良きものであることを、微力ながら願っております」
タイト達は親指を立てたり、手を挙げたりして、村長の言葉に態度で返した。そして、村長の言葉を最後に、タイト達は村を出発した。
リ「ローネって、何年ぐらい生きてんだ?」
ロ「お、?なんだ急に気持ち悪ぃ」
リ「そこまで言うことなくない!?」
ロ「あんまし覚えてねーけど、だいたい300年いかねぇくらいじゃね?知らんけど」
考えてるようで全く考えずに、適当に答えるローネ。
パ「結論、全然わからん」
・・・
・・
・
シ「さて、これからどうするか、」
リ「と言うと?」
コ「襲撃者の狙いがタイトだと、判明したからね、これから対策とか旅の進路とか」
シ「最悪、ほとぼりが冷めるまで旅は一旦中断ということも、、、」
パ「仕方ないって感じだよな〜、私は構わねぇけど」
リ「俺は...なるべく進みたい、!」
レ「私は、タイトの意向に従う」
コ「・・・。」
コ「タイト、どうしたい?」
タ「進もう、!」
やや心配そうな表情とやっぱりと安堵の表情でタイトを見つめるコクウ。他の者も皆、やっぱりか、といいたげな表情をする。
タ「止まっていても、解決するとは限らないから。あっちがその気なら、俺は正面から戦うよ」
レ「そういうと思った、」
シ「タイトらしくていいね」
タ「今はみんなも居るしね!」
パ「フフーン!まっかせっなさ〜い!」
コ「タイトは対人戦に強くならないとね。
タイト、あんまり得意そうじゃなさそうだから、、」
タ「うっ、今まで魔獣・魔族想定でしか特訓してこなかったからなぁ...
頑張ります!!」
大きめの声を張り上げて己を鼓舞するタイト。
リ「そうと決まれば早速特訓だっ!」
タ「俺、!強くなります!」
パ「その意気だぜー!」
レ「私も、協力する」
コ「みんなで頑張ろー」
シ「おー」
ロ「頑張れよー」
まだまだタイト達の冒険は序章の序章の序章の序章なのです!
ロ「次の街までどのくらいだ?」
レ「次の街までは歩いて3日くらいだね」
シ「街の名前は『パイドパイパー』」
コ「街へ向けて、いざゆかん」
タ&リ&パ「おぉー!」




