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今、生きているあなたへ  作者: ひびき
旅の始まりかも〜編
35/92

第33話 お金を入れてね!

/639年7月10日/

AM11:30

         *タイト視点*

ロ「おい!お前ら!はよ走れ!間に合わねーぞ!!」

 ローネの必死に叫ぶ声が酸素の行き届いていない、頭に響いてくる。


リ「わーってるよ!」

パ「てか...お前...体力...大丈夫...なのか!」

 瞬間移動しながら進むので、言葉が途切れ途切れになるパルス。


ロ「あ?体力なんて1日あれば戻るわ」

コ「魔族ずる〜」

リ「浮いてるお前が言うな!」


タ(はい!皆さん、おはこんばんにちは

なぜ俺たちが今こんなに必死に走っているかと言うと、遡ること約10分前)

・・・

・・


 馬車の停留所目掛けて、みんなでいつも通り喋りながら道を歩いたんですよ〜。


リ「そういや、馬車の時間ってこのままで間に合うのか?」

シ「あ〜、実を言うと、馬車が今目指している停留所に何時に来るかまでは把握してないんだ

ごめんね」


パ「それって大丈夫なのか?」

シ「馬車自体はこの間まで居た街からこの道を通って行くはずだから。もしこの道を通る馬車があったら、2分の1でそれだよ

あとの2分の1は荷物運ぶ用。後ろの中身をよく見ないと判別できないから、遠目からじゃわかんないんだよね、、」

タ「停留所まではもう少しなんだよね?」

コ「地図で見た感じ、もう少しのはずだよー」


リ「最悪見逃しても次のやつに乗ればいいんじゃねーの?」

シ「1日1本しか出ない馬車を見逃す?次いつ来るかわかんないのを待ちぼうけする?」

リ「そんな少ないんか」

パ「私の故郷とは随分違うんだな」

レ「パルスの故郷って、どんななの?」

パ「街の中だけど、停留所には10分に2、3本は馬車が来てたぞ。違う町に行くにも2時間に1本はあったはず、、、」

タ「乗ったことあるの?」

パ「そりゃ何度も」

タ「へー、俺初めてなんだよね〜」

パ「え!マジで!?そんなヤツいたんだ、」

レ「実は...私も」

パ「お前らの村、相当田舎だな、、」

タ「1番南にある村だからね」


 その後もみんなで話しながら歩いていると、いきなり後ろを歩いていたローネが声を上げた。


ロ「おうお前ら!後ろから馬車が通るから端に避けな!」


 後ろを見ると確かに遠くから馬車が近づいてきていた。各々、道から逸れるように進む足を止めて馬車から避ける。

 シキとリューソー、パルス、コクウは話しながら後ろを見ることなく、俺とレイが避けたので避けているような感じでのっそりと動いていた。


リ「ついに、呪術〇戦完結したな〜。」

シ「思ったより短く感じたのは僕だけかな?」

パ「あ〜、なんかわかる気がする

なんかこう、スーって終わったよな」

シ「それと、〇しの子も完結しちゃったね」

((ヒ〇アカ...好きな作品がどんどん完結してゆく、、、))

コ「まあまあ、薫る〇は凛と咲くでも見て、落ち着けよ」

((落ち着く、、))


タ「お前らなんて会話してんだよ」


 この時、馬車を知っている組は話に夢中で馬車の方を、ていうか馬車が横を通っていることすら気づかずにいた。

 馬車はそのまま横を通過していき、俺たちは再び道を歩いて進み始めた。


 歩き始めて10歩程歩いたところで


ロ「お前らの言う馬車ってあれじゃねーの?大丈夫か?」

一同「「え?」」


 ローネの言葉に4人が一斉に今しがた通り過ぎて行った馬車に目をやる。


シ「あれ、後ろに人が座れそうな座席あった?」

タ「え、わかんない。よく見てなかった」

レ「うーん、ありそうな雰囲気、、長椅子みたいなやつ?」

シ「そうそう、」


 レイが神技を使って中を覗いているのだろう。馬の後方の荷台を観察している。


レ「うん、あるよ」

コ「あれだ!あれに乗らないと!!」

 コクウが急に焦りだした。


タ「え、え、、?」

リ「ヤバいって、!ヤバいって!」

パ「走るぞ!お前ら!」

タ「え、ちょ、まっ、、」


 みんな急に焦って走り出してしまい、俺は訳も分からずみんなに着いて行った。


・・

・・・


 で、今に至る。


シ「さすがに追いつけなかも」

パ「じゃあ、私先に行って馬車止めとこうか?」

コ「私も一緒に行くよー!」

シ「いい?」

パ「もちのろん」

シ「じゃあお願い!」


 シキがそう言うと、2人はあっという間に小さくなって行った。

 みるみる離れて行く2人を見て、ピタッとリューソーが走るのを止めた。


リ「よし!歩くか!」

タ「え?急いだ方が良くない?」

ロ「真面目か、2人が止めてくれるんだし、走っても歩いても変わんねーよ」

リ「逆にここまで連れてきて欲しい」

タ「強欲だな」


 走るのを止め、みんなで歩き始めた。


シ「いやぁ〜、だいぶ走ったね」

リ「走ることになった原因は、仲間内に馬車を知らない奴がいたからとかそういう訳ではなくて、ただただ私たちがお喋りをしていたからだけです本当に申し訳ございませんでした。」


 リューソーの様子からして、きっとレイに睨まれているのだろう。最近は見なくても分かるようになってきた。

 一応、念の為、レイを見ると案の定怖い顔でリューソーを睨んでいた。


タ「レイ落ち着いて、とりあえずその手の刀を離して」

レ「・・・命拾いしたな」

リ「そろそろほんとに殺されそうで怖い」

ロ「遺体の後処理なら任せな!魔王城の近くにはなんでも食べ尽くす化けもんがいるからな!」

シ「む、(むご)い...」


リ「そういえばよォ、コクウのあの神技ってなんなんだ?聞いたことない気がするけど?」

タ「たし蟹」レ「かに?」

シ「あ〜、僕も詳しくはわかんないんだよね、、、ちょっと説明が難しくて...昔はコクウ自身、あの神技を上手く扱えてなかったからさ、、結構複雑みたい」


リ「へー、そーなのか。結構簡単そうにやってるように見えるけどな」

シ「まぁ、めちゃくちゃ特訓してたからね。」

タ「念力みたいな感じて思っておけばいい?」


 シキが少し考えて答える。反応的に間違ってはいないけど、正解では無いみたい。

シ「...まぁ、似たようなものかな?

そのうち、自分から言うと思うよ」


 その後、少し歩くと停留所とその横に馬車、パルスとコクウがいるのが見えた。コクウもこちらに気づいたようで、


コ「なにのんびり歩いてんのー!急いでー!」


 遅くなったのが不満のようで、やや怒り気味の声で叫んだ。

 コクウの声の後、小走りで停留所へと近づいた。


パ「死ぬ気で走ってこいや」

リ「2人が止めてくれてるし、いいかなって?」

パ「お前、街まで走ってこいよ?」

リ「スンマソン」

 謝罪までが速い。


 俺は馬車を引く人(御者)の横へ行き、値段について尋ねた。見た目は結構年配の方で、優しそうな雰囲気。


タ「次の街までいくらですか?」

御者「次の街と言いますと、『フィフティ』ですかな?」

シ「はい、合ってます!」

御者「それだと、えーとお客さん何人ですかね?」

タ「7人です」

御者「1人あたり銀貨15枚だから...なんだっけ?」

タ「きんk/コ「銀貨95枚ですね!」


 コクウに遮られた。しかも間違ってるし、コクウの顔見るとめちゃくちゃ外向けの笑顔。多分わざとだ。


御者「おお、お嬢ちゃんありがとね。銀貨95枚となります」

タ(大丈夫か、このおっさん。)


 そう思いつつ、共用の財布を覗き込んだ。金貨1枚で支払おうと思い、探すも...無い。


タ「ありゃ、そんなにお金使ったっけ?」

シ「大丈夫?足りそう?」

タ「ごめん、ちょっと待ってね」


 土魔法で大皿を創り、財布の中身を全部出して数えてみたところ、銀貨137枚、銅貨48枚でやはり金貨が無い。

 とりあえず、街までの支払いはできそう。


タ「ギリギリ足りる...けど...」

レ「けど?」

タ「着いたその日の宿代が全く足りない。1部屋すら取れないかも...」

パ「マジか...次の停留所まで行って少しでも安く済ませるか?」

リ「そんな元気、僕はありましぇーん」

パ「〇ねぇ!」

シ「正直僕もここまで走ったから、結構限界近いかも、、」


 ここ数日ずっと歩きっぱなしだった為、みんな疲労が溜まっているようだ。かく言う俺も、結構足に来ているのが現状。

 レイはかなり涼しそうな表情してるけど。


コ「うーん...おじさん、ここから街までどのくらいの時間に着きそう?」

御者「そうですね〜、だいたい2日後の昼前には着くと思いますよ〜」


コ「じゃあ、ここから乗って1日ちょっとで体を休めよう。で、街に着いたら速攻ですぐに受けれて宿代は払えそうな任務を受けよう」

レ「それしかなさそうだね」

タ「皆もコクウの言う通りでいいよね?」


 みんなに声をかけると異議を唱える声はなく、コクウの案で決定した。


 早速馬車の荷台に後ろから全員で乗り込み、椅子に座ったところで馬車が進み始めた。

 荷台の中は椅子が出入口付近を除き、ぐるりと一周するように設置されていた。出入口には幕が掛かっており、閉めると、外から中は見れないようになっていた。荷台は中から外が見えるように、小さな窓がいくつか付けられている。


パ「ちょっと待てよ、ローネ、お前は転移で着いてこれたんじゃね?そしたらその分浮いて...1部屋は取れたかもじゃね、?」

ロ「そんな、無慈悲な、!いいじゃねぇか、私も一緒に乗せてくれよ。仲間だろうが」

パ「仲間では無いだろ、同行してるだけだろうが」

ロ「でもこの前、魔王城に行こうとした私を『仲間だろうが』って引き留めようとしてくれてたやん」

パ「それはそれ、これはこれ。口答えするんじゃないよ、!」


 まぁ、馬車に乗ろうと騒がしさは変わりませんと。

 カタン、カタン、と心地よく揺れるので段々と眠気が増してくる。心地よい空気に肌を伝う風。

 完全に瞼が閉じ切ろうとした時、


リ「う...うぉぇ、きもち、わるい」


 一気に脳が覚醒していくのを感じながら、リューソーの顔を見ると、リューソーは『幽霊てこんな感じの肌の白さだよな』と思わせる程、顔が真っ白になっていた。


シ「だ、大丈夫?!とりあえず、馬車の外側の縁に座って外の空気吸って、外見よ?」


 シキがリューソーの方を支えながら幕を開けて、荷台の縁にリューソーを座らせた。


コ「回復魔法で少しは軽減されるらしいから、みんな交代でリューソーに掛けてあげよう」

タ「それがいいね。

他に具合が悪い人はいない?」

レ「私は大丈夫」

ロ「右に同じく」

パ「我もなり!この程度で体調を崩すとは、貧弱貧弱ゥ!!」

リ「ま、マヌケがァ...!」

シ「対抗してる場合?!」


 弱々しい掛け合いが帰ってきたところで、シキに注意されたリューソー。


 馬車は日が沈むと、停車して野宿をするそうな。で、朝になったら再び出発。

 リューソーの体調に気を遣いながら、1日ちょっとが過ぎ、やっとこさフィフティに着いた。

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