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今、生きているあなたへ  作者: ひびき
少年期  旅立ちの時編
26/92

第24話 超余裕

/639年6月28日 仮想空間/


ガキィッ!

 剣と剣が激しくぶつかり合い、甲高い音を立てながら火花を散らせる。リューソーは体が小さく、森の中を縦横無尽に駆ける少年に防御するだけで、攻撃を与えられずにいた。


リ(あー、木が邪魔。

こいつ、小さくてすばしっこいからこの森の中じゃ捉えらんね)


 少年は身長が140cm程。力があるようには見えない細身の体。そんな少年が片手でも振れる短剣を1本持ち、リューソーに攻撃を仕掛ける。

 そこら中を駆け回る少年の声が至る所から聞こえてくる。


少「なかなかやりますね。この僕の速さに着いてこられるなんて」

リ「うるせぇガキが!男なら正面から戦いやがれ!」

少「誰がガキだ!これでも今年で14だ!!」

リ「・・・・・・」


 リューソーは切っ先に意識を集中させ、足を肩幅に広げて立つ。剣を前に突き立てて構え、感覚を研ぎ澄ませる。

 少年は木から木へとジグザグに移動しながら、リューソーの真後ろの死角から飛び込む。


 リューソーは急に、左足の先を真後ろに向けて後ろに踏み出し、回転を利用して右から左へと振り抜く。

 少年はこれを咄嗟に体を逸らしてギリギリで避ける。


少「ッ!ぶな!」

リ「チッ!」


 リューソーは続けざまに2度、少年に向けて剣を振るうも、弾かれ、避けられ、最後には左手を剣から離し、掴みかかろうとするも、距離を取られてしまう。


り(あーくそ。まだ足りねぇ、もっと集中しろ)


 と、ここで少年がリューソーの前に姿を現した。どことなく嬉しそうにしながら、喋りだした。


少「反撃までしてくるとは...ほんとに大した人ですね。

あなた、名前は?僕のなま/リ「黙れ、今集中してんだよ。てめーの名前なんざ、 次の話には誰も覚えちゃいないから聞かせてくんな」


 リューソーは賞賛の言葉と、対等な存在として認め、名前を教え合おうと提案する少年をバッサリと切り捨てた。ついでに少年の自尊心を傷つける程度の言葉を添えて。

 ほんの数秒前まで楽しそうに話していた顔が、一瞬にして怪訝な表情へと移り変った。


少「そうですか。良き好敵手になれると思いましたが、それは無理なようですね。僕が浅はかでした」


 言葉の節々に怒りを感じさせるような、冷たく、圧のある話し方をする。

 リューソーは1ミリも臆することなく、絞り出すように重く淡々と、少年以上に冷たい言い方で話し始めた。


リ「・・・俺は今、苛ついてんだよ」

少「・・・なぜ?」

リ「お前のとこの隊長が、うちの隊長の夢、目標を馬鹿にしたからだ。

 自分も一度は夢に見たことを無理だと分かり、諦めるや否や、同じ夢を掲げる人間を馬鹿にし出す。自分が諦めるための納得材料を、他人への攻撃手段として使う。

 俺はな、そういう奴が大嫌いだ」


目を逸らさず、じっと堪えるような表情で見つめて来るリューソー。

 少年はいきなり怒りを露わにしだしたリューソーに、驚きを隠せない様子。


少「ほんの数分前まで、猿みたいに煽り散らかしていたくせに、今更真面目なことを言われても、、、多重人格かなんかですか?」

リ「さっきは他の奴らがいたからな。

それに張本人のタイトとレインが耐えてるんだ。部外者の俺が目の前で見せちまうと、2人に『間違ってる』って、言ってるようなもんだろ」

少「さいですか。見た目にそぐわず、優しいんですね。怒りっぽいところは見た目通りですが」


 リューソーが再び剣を構えながら言う。

リ「お前んとこの隊長をぶっ飛ばしたいのをお前で我慢してんだ。ごちゃごちゃ言わずに、はよ来やがれ」

少「僕は隊長が全部間違っているとは思いませんが、まぁいいでしょう。続きをしましょうか。ここからは」


 そう言いかけると、少年は短剣を持っていない左手を握り締めながら、右から左へと肩の高さで水平に大きく横に振った。振り終えた左手には1m程の剣のような刀のような、どちらでもないような刃が握られていた。そして、真っ直ぐにリューソーを見ながら言う。


少「全力でいきます」


 そう言い残し、少年は無数とある木の影へと姿を隠した。


り(二刀流か、新しく武器を持っても速度は落ちないのか。てか、長い方の武器、柄が見えなかったな。それに、あの長さであいつが片手で持てる程度の重さ。十中八九神技だろうな。能力は、、、)


 少年の恐らく神技あろう能力について考えるリューソー。


・・・


り(まぁ、いっか。とりま倒せばいいっしょ)

 リューソーは考えるのをやめた。リューソーは剣を構え、森を駆け回る少年を目で追う。


り(だいぶ目が慣れてきた。もっと攻めてみっか)


 リューソー目掛けて左側から勢いよく何かが飛んでくる。左足を前に出し、リューソーはそれを一刀両断にする。


り(氷魔法。で、釣らせて)


 リューソーは右足を、左足の前に運び、後ろに向けて剣を振るう。

 そこへ、攻撃を仕掛けに来た少年が、左足を大きく踏み込み、飛び込んできた。

ガンッ!!


 剣と剣がぶつかり合い、リューソーは少年の短剣を弾き返す。

 少年はさらに弾かれた勢いを利用し、左手の刃を大きく振るう。体勢を戻しきれていないリューソーは、後ろに飛んで、これを躱す。


少(避けられた。一旦隠れるか)

 

 追撃を望めないと悟った少年は早々に身を隠そうと、左側の木の影へと走り出した。

 

 一閃、走り出した少年の右頬に剣が掠める。少年はすぐさま、目の前の木から剣が掠めた、右側を振り向いた。

 振り向いた先には、直前に後ろに飛んだはずのリューソーが剣を振り下ろした状態で、少年を鬼気迫る表情で見つめていた。


少「なっ、!」

少(早く身を隠さなければ!)


 リューソーには脇目も触れずに走り抜けようとする。3歩4歩、大地を蹴って進んだところで、


ブゥンッ!

 またも1mと無い距離で剣が空を切る音が聞こえた。ここで、少年は木の影へと逃げ込む。


リ「もう少し」


 空を切る音の発生源には、剣を振り抜いた後のリューソーが感情の一切が読めない表情で立っていた。


少(なんなんだ?!さっきまで防御で精一杯だったのに!)


 少年の右頬に一滴の血が伝う。すぐさま回復魔法で右頬を治す。


少(早々に決着をつけないと面倒くさそうだ)

 そんなことを考えながら走る少年。そこへ突然、左からリューソーが少年の前へと躍り出てきた。

 右肩に剣を構え、既に足を踏み出していた。


少(ッ!)


 少年は突然の襲撃に、咄嗟に左手の刃で防ごうとする。


(しまった!()()()()()()()!)


 リューソーの剣と少年の刃が激しくぶつかった瞬間、少年の刃は、急に原型を保てなくなったかのように、いとも容易く砕け散った。


 リューソーの剣の勢いは落ちることなく、少年に向けて振られる。

 少年は短剣を下から思い切り振り上げ、剣の軌道を逸らす。


 そして、少年はすかさず右足を前へと踏み出し、左手の掌を広げながら、斜めした方向からやや振り上げるように腕を振るう。

 腕を振りながら、先程と同じような刃を何も無い左の掌から突然生やして、リューソーに斬りかかった。


 リューソーは咄嗟に切り上げられた剣をそのまま刃に向かって振り下ろす。


バキッ!

 剣が少年の刃と激しくぶつかると、またもや簡単に崩れ、リューソーはそのまま剣を地面に叩きつけた。

 少年は続けて振り抜いたと同時に、左足を1歩前に踏み出し、左手から逆手に刃を生やして、逆回転しながらリューソーに攻撃を仕掛けた。


 体勢がまだ整えきれていないリューソーは、顔目掛けて振りかざされた刃を、1歩下がり、体を反らして避けようとするも刃の先端が、左目の少し下を鼻にかけて掠めてしまう。


リ(ッ!やっぱ切れるか!)

少「先程の仕返しですよ!」


 声高らかに嬉しそうに言いながら、右手の短剣を攻撃ではなく、投げるために右腕を大きく振りかぶっていた。投げ放たれた短剣をリューソーは後方へ、なるべく遠くへ飛んでいくように、下から剣を振り上げて弾く。


 リューソーが短剣を弾いた時には、少年は既に目の前にいた。左手の刃を持ち直し、右手に刃を生やし、右下から斜めに首目掛けて2段構えで斬りかかってきた。

 リューソーは振り上げた剣をそのまま、少年を直接斬りに掛かった。

 

 少年が左手に持っている、耐久性のあまりない刃がリューソーの剣に触れようとした直前、

<交換魔法>

 少年の左手の刃が短剣に替わる。

キィン!

 リューソーの剣は少年の背中側へと、軌道が大きく逸れてしまい、少年に剣が当たることはなかった。


少(勝ったッ!)


 少年は2段目の右手の刃をリューソーの首へと思い切り振るう。が、少年の視界からリューソーが消え、刃は空を切る。


少(下!)


 リューソーは刃をすんでのところで、しゃがんで避けた。そして、剣から手を離し、両手を体の右側の地面に着け、少年の足元を右足で薙ぎ払う。

 少年は咄嗟に上方向へ飛び、リューソーの蹴りを避ける。そのまま刃を振り上げ、リューソーへと振り下ろそうとした。


 少年の右脇腹にリューソーの左足が綺麗に入る。リューソーはそのまま少年を蹴り飛ばす。


少「ぐっ、!なんですかあれ、雑技団みたいな真似を、」

少(早く着地して、体勢を)

 少年が着地をしようと下を向くと、もうそこにはリューソーが着地点に合わせて、左足を踏み出し、体を左側へと捻って剣を構えていた。


少(なんで!もう、追いついて、!)


 少年の着地に合わせて、リューソーは剣を振るう。しかし、少年は着地しなかった。上を見ると、少年はすぐ横の大木の幹に足を着けて宙に浮かんでいた。顔には焦りの表情が見え、一瞬辺りを見回した。


リ(足からか)

 リューソーは体を大木へと向き直し、根元へと剣を振るう。

 少年は倒れかける大木を足で蹴って、足の裏から生やした刃で木から木へと、リューソーの5m程上空を降りることなく駆け回り始めた。


 リューソーは少年が自分から離れていく姿を確認してすぐさま走り出す。木々の間を走り、ジグザグに動く少年の背中を追いかける。


 リューソーはものの数秒で追いつき、大きく飛んで少年に攻撃を仕掛けた。足を木に付けている少年はリューソーの剣を、片手の短剣で弾き返した。

 そのまま落ちるリューソーに少年は追撃を加えようとせず、またも走り出した。


 走り出す少年を確認して、着地したリューソーは追いかけようと地面を蹴り上げた。一瞬で加速したリューソーが木々の間を走り抜けようとした時、左から横方向に倒された刃が木を貫通して、顔の位置目掛けて突き抜けてきた。


 リューソーは咄嗟に左手で受け止めようとするも、腕で止まることなく、顔に近づいてきた。リューソーは左腕を思い切り振り下ろし、刃を砕いた。


 瞬間、森中にとてつもない轟音が響き渡る。


 一瞬、気を取られるも、直ぐに腕に刺さった刃を膝で押し出し、左手で掴んだ。そして、その刃を後ろに向けて振り向くように投げる。


パキッ!

 投げた刃は後方から襲いかかってきた少年の足を止めた。また、少年は投げられた刃を防ぐために、生やした刃で相殺させた。

 相殺させた後すぐに目の前を見ると、リューソーは剣を握り直して、走り出すところだった。


 少年は位置が知られてしまった為、咄嗟に左側の木の影に隠れようと地面を蹴る。

 瞬間、少年の視界は、水に沈んでいくかのように時が遅く流れた。


少(なに、これ)


 少年がふと、胸の当たりに視線を落とす。胸を右から左へと心臓の高さで横方向に血が勢いよく吹き出している瞬間であった。


 遅く流れる時の中で左側へと視線をやると、そこには、リューソーが剣を右上から斜めに振り下ろしている状態だった。


 少/年となった体はやがて、地面に伏せ、

ジジジジ

と、明らかな機械音を出しながら徐々に体が透けていき、やがてえ消えて行った。


リ「あー!左腕がいてぇ!」


 止めどなく流れ出てくる血。何とか止血しようとリューソーが試行錯誤していると、


パ「お!馬鹿の声がすると思ったらほんとに馬鹿がいた」


 木の間を歩いてパルスがやってきた。


リ「お!パルスの方も終わったのか?そっちは2人居たけど」

パ「おん!超余裕だった!特にこれといった見せ場もなく、ただただ剣で打ち合って、最後は瞬間移動で相手を2人とも浮かして落とした」

リ「おぉ、殺し方が惨い」

パ「まぁ...ムカついてたからな」

リ「じゃあ、仕方ないな」

パ「そっちは?」

リ「超余裕!」

パ「一対一で時間かかってたくせに」

リ「うっせ」


パ「つーか、さっきえぐい音聞こえてきたな」

リ「レインかタイトか、大丈夫やろうか?」


ジジジジ

 先程の機械音が聞こえ、2人は体が透けていく、自分と互いの体をを確認する。


 そして、リューソーは拳を高らかに上げ、パルスは左手を胸の辺りで握りしめて、

リ「いよっしゃァァァ!!」

パ「勝ったッ!」


 2人は大はしゃぎしながら、現実世界へと戻って行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 タイトは、リューソーが最後の一人を一刀両断にし、勝負に勝ったところを映像越しに見た。

タ「っし!」


 タイトが1人で喜んでいると、2つの扉が勢いよく開けられ、リューソーとパルスが広間に戻ってきた。


パ「やったな!タイト!」

リ「おぉ!タイト、もう広間にいるということは、負けちったのか?」

タ「あー、いや、負けてはない、、てか勝ったんだけど、なんか、みんなのとこに森を抜けながら向かってたら、大木を貫通する謎の何かに体を貫かれてて、、気づいたらこっちに戻ってきてた」

レ「うっ、それ多分、私目掛けて放たれたやつじゃん」


 レイがそう言いながら、扉を開けて戻ってきた。同時にシキとコクウも戻ってきた。


コ「みんなお疲れー!」

リ「お疲れ様」

シ「僕たちはなんもしてないけどねー、それよりも、タイト、あれの流れ弾に当たったんだ」

パ「圧倒的不幸」

コ「あれに当たったら確実に死ぬねー、ってシキと話してたんだよ」

タ「で、運悪く俺が当たったと。悲しきかな

まぁ、そのおかげで、みんなの戦いを最後ら辺だけど見れたし良かったよ!」

 そう言った瞬間、レイが分かりやすく狼狽えた。そして、恐る恐る、震えた声で聞いてきた。


レ「さ、最後...見てたの?」

タ「うん!かっこよかったよ」


 そう言うと、レイはゆっくりとへたり込み、顔を手で覆い隠し、ブツブツと呟いている。

 そこへ、パルスとリューソーが近づいてしゃがみ、何やら話し始めた。パ「どうした?なんかやってたのか?」レ「最後...高圧的な態度で...カッコつけてた...」リ「そうか、タイトには見られたくなかったよな」パ「だ、大丈夫。かっこいいって言われてるんだし、気にしないでいいと思うよ!」レ「うぅ、穴を掘りたい...」リ「掘るだけかよ、入れよ」パ「そこにリューソーを埋めるんだよな。私には理解るぞ」リ「なんでだよ」


 タイトには聞こえない声で話し合いが行われる。その会話を聞かれたくないだろうと、シキが察し、タイトに話しかける。


シ「タ、タイト!遠くから見てたよ。あの氷魔法凄いね!どうやって作ったの?!」

コ「それ!私も気になってた!」

タ「あぁ、あれねー、あれはねぇ〜」


 全員、カマッセ達のことなどすっかり忘れ、1時間ほど広間で気が済むまで話し合い、部屋を出た。

 タイト達が部屋を出ると、

「おい、やっと出てきたぞ」「あいつらは悪くないけど、ちょっと可哀想」

 と、意味のわからない声がヒソヒソとそこらじゅうから聞こえてきた。

 なんの事かと思い、目の前を見るとカマッセが仁王立ちで立ち尽くしていた。


全員((あ、忘れてた))


 逆光で表情が見えないが凄い顔をしているのだろうと想像する。また、何か言いがかりをつけて来るのではと思ったが、口を開いたカマッセは予想に反した言葉を言った。


カ「・・・魔王を倒すことなんざ、馬鹿げた夢だと言ったこと、謝らせてくれ、すまなかった」


 意外にも素直に謝って来た。タイトはこの変わり身に一瞬戸惑うも、


タ「いいよ、別に。言われるんだろうなとは覚悟してたからそんなに気にしてなかったし」

カ「何か詫びをしたい。なんでも言ってくれ、覚悟は出来てる。贅沢かもしれないが、悪いのは全部俺であって、仲間は悪くない。だから、詫びは俺だけで片付くようにしてくれ」

「お、親分!何もそこまでしなくても、」

カ「俺はこいつらの全てを否定した。そして完膚なきまでに敗北した。そのけじめはしっかりと付けなくてはいけない!だから、お前は黙ってろ!」


 どうやらけじめをつけたいらしい。カマッセは覚悟を決めた表情でタイトに聞いた。タイトはそこまではしなくていいと、急いで断ろうと口を開いた。が、


タ「い、いいよそんなこ/パ「転けろ」リ「食中毒になれ」レ「介錯なしで腹切れ」タ「おい!」

カ「わかった。ならば手始めに切腹から、、」

タ「いい!いい!しなくていい!なんで1番重いヤツから行くんだよ!あと、みんな好き勝手言い過ぎ!」


 みんな好き勝手言い、カマッセは切腹しようと正座をし始める始末。それを止めようとするタイトと、切腹を助長する3人。シキとコクウは離れたところで笑っているし、カマッセの仲間も悔しそうに見つめるだけで何もしない。

 タイト一人では収集がつかなくなってきた。我慢の限界に来たタイトは、


タ「決めた!詫びは、今晩の飯を奢る!!それでいいだろ!?」


 タイトの声に周りは一瞬、シーンとなる。そしてカマッセが最初に口を開けた。


カ「そんなのでいいのか?」

タ「あぁ!俺が決めたからそれでいい!みんなもいいよね?!」

レ「タイトが、そう言う、なら」リ「酒飲みまくろうぜ」パ「ただ飯だ!ただ飯だー!」

タ「よし!決まり!先に行ってるね!」


 そう言い捨て、タイトは協会の扉に向けて歩き出した。それに、レイ、パルス、リューソーがついて行く。レ「ほんとにそれで良かったの?」タ「いいの」リ「タイトは優しいなぁ」パ「それがタイトだからね〜」

 呆然とするカマッセにシキが少し近づき、

シ「僕の気持ち、少しはわかっただろ?」

カ「・・・」

コ「思ったよりもちゃんとしていて、思ったよりもおちゃらけてる。いい隊でしょ!?」

カ「・・・あぁ、そうだな。とてもいい隊だ。こんな俺を飯奢りで許してくれるなんてな」



シ「それじゃ、場所は武器屋の隣の酒場に18時集合で」


 シキはそれだけ言って、コクウと共にタイト達を追いかけようと、光の射す方へと歩き出した。


 やや駆け足でシキとコクウがタイト達に追いつくと、タイトはシキに話しかけた。


タ「シキ言う通りだったね。カマッセ?てやつ、思ったよりも良い奴だった」


 シキは1呼吸おいて、笑って答えた。


シ「だろ?」


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