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深淵の恋人

作者: 神林 醍醐郎
掲載日:2018/12/21



私を置いて あなたは去った


暗い淵から 光の方へ


引き止める手を 振りほどき


私を捨てて あなたは去った



私の声は  届かない


あなたの耳は 塞がれて


光の御手に 塞がれて


私の言葉は 届かない



今や 私は 闇夜に一人


闇夜の底に 残されて


檻の格子を 両手で掴み


日向を歩む あなたを眺める



それでも 私は悲しくないの


あなたは戻ると知っているから


光に焼かれ 傷ついて


涙を流し 血を流し


あなたは必ず逃げ帰る


私の元に 逃げ帰る


そうして 私の優しい言葉に


再び 耳を傾ける



だって ほら


日向を雄々しく歩きながらも


あなたは 時々振り返る


私の方を 振り返る


光に眩んだ その目には


私の姿は 映らない


それは分かっているはずなのに


あなたは 時々振り返る



だから 私は焦らない


闇夜の淵に 佇んで


格子の窓から あなたを眺め


あなたの帰りを待っている


いつか あなたが帰ってきたら


二人で 闇夜に溶けましょう





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