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45日目

 過去にループする時は、日本で有名な青い狸が出すタイムマシンに乗り込むのかと思っていた。


 けど、現実はタイムマシンなどなく、僕は空中浮遊の旅行を楽しんでいる。


 現在から過去の僕の時間に戻るのは、それほど時間はかからなかった。


 色んなことを考えていると、まばゆい光が僕の前に現れる。


「……ッ!?」


 僕は思わず目をつぶり、光が消えるまで目を閉じていた。


「もう、いい……かな?」


 しばらくして僕は目を開けると、そこには昔よく行っていた公園が目の前に広がっている。


 今はもう取り壊された遊具に、水飲み場。そして、ベンチや背が高い時計。


 昔の僕はどうしていたんだっけ? そんなことを思っていると、子供たちの声が聞こえてきた。


「あはははっ!」


「やーい! 弱虫! ばい菌野郎!」


「きゃはははっ」


 数名の男の子と女の子が、砂場で誰かを取り囲んでいる。


 見ると、その誰かは男の子らしく、せっかく作り上げた砂のお城がさっきの子達に踏みつけられて壊されていた。


 その誰かは、僕だった。


「や、やめて、よ……!」


 僕は幼い僕を助けようと手を伸ばしたが、その手は体をすり抜けてしまう。どうやら、過去との自分とは干渉できないようだ。


「おい、ばい菌が何か言ってるぜ!」


「ばい菌は浄化しないとな!」


 すると男の子たちが、水飲み場から昔の僕が使っていたバケツを勝手に使用し、昔の僕にバケツいっぱいの水をかけた。


「これで少しはマシになっただろ!」


「神様も、少しは喜ぶだろうなぁ?」


「えー、何あれ。こわーい」


「あの子もかわいそうよねぇ」


 にやにやと下劣に笑う声。くすくすとあざ笑うような声。


「ッ…。ぐすっ……うっ」


 そんなやつらに、昔の僕は泣きそうになっている。


「おい、やめろよ!」


 泣きそうな昔の僕が顔をあげると、そこには救世主(ヒーロー)が仲間を連れてさっそうと現れた。

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