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少年篇(1)
俺には1人妹がいる。3つ下の小学校2年生。元気でいろいろなことに興味をもって走り回るようなやつで、俺はよく後ろを追って監督している。
何かやらかしたら俺も一緒に怒られる。
お兄ちゃんをやめられないのだろうか。次生まれたら弟になってお姉ちゃんを困らせてやりたい。
「お兄ちゃん、今日はどこに行こうか!」
妹は目を輝かせて俺に聞いてくる。いや、宿題から逃げるための懇願だ。
「友達と遊ぶんじゃないのか?俺もクラスのやつとサッカーやりに行きたいんだけど」
流石に妹が可哀想なので宿題の話はしない。俺は自分がやられて嫌なことはしないいい奴なのだ!だからといって妹に付き合って1日を潰せるほど俺はいい子ではない。 悪というのもよい響きだ。
「今日はお兄ちゃんと遊ぶって決まってるの!」
「誰が決めたんだよ」
「もちろん私」
「……」
こうなった妹を説得するのは骨が折れる。
仕方ない、今日もこいつに付き合うか。
俺は妹と近くの駄菓子屋に行くことにした。