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41.魔王には人望がないそうです

本日四話目。

「あっ、ライク様。精霊王に勝ったみたいだな」

「ライダス、それにファスも。無事で何よりだ」



 城の外に出ると、そこには無傷で立っているライダス、それにファスの姿があった。



「あんな雑魚どもに遅れをとったりするかよ。それより、これからライク様はどうするんだ?」

「ひとまず元の世界に戻ろうと思う。そうしないと魔王討伐なんてできないからな」

「魔王……? まさかファスの言っていた事は本当だったのか?」

「ライダス、我の言う事を信じていなかったのか? 酷いぞ」

「い、いや、そんな事は、ない! ちょっとビックリしただけだ!」



 いや、絶対に信じてなかっただろ、ライダス。

 俺も人の事は言えないんだけどさ。



「ちょっと、口喧嘩していないでさっさと作業に取り掛かるわよ! 一刻を争うかもしれないんだから!」

「あ、すまん、ウィンリー。ちょっとコイツが噛みついてきてな」

「噛みついてなどない。我は正論を言ったまでだ」

「だからごちゃごちゃ言わずにさっさとやれって言ってんでしょ!?」



 ウィンリーに怒鳴られて、シュンとしながら配置につくライダスとファス。

 この二人、かなり尻に敷かれている感じだよな。

 もうその光景にも慣れつつあるけど。



 しばらく待っていると、ネフターヌに来た時と同様、空間に穴が発生した。



「みんな、ありがとな。じゃあ向こうの世界でまた会おう」



 五獣魔それぞれがコクンとうなづいているのを見届けてから、俺は穴の中へと飛び込んでいった。





 今回は前回と同じ過ちを繰り返さないように、速度を落としてゆっくりと光がある方向に飛び込んでいった。

 そして優雅に地面に着地する。


 辺りを見渡した所、ネフターヌに向かう前と同じ海岸沿いの陸地にいるようだった。

 つまり、無事にネフターヌから帰ってこれたということになるな。


 さて、無事に帰ってきたら、後は魔王を倒さないとな。

 だけど魔王ってどこにいるんだ?

 魔王に直接会ったこともないし、さっぱり分からない。

 ここは元魔王の部下だったレティダ達に聞いた方が良さそうだな。

 となれば、一度空中都市に戻らないと。


 って、空中都市はどっちにあるんだ?

 色々飛び回っちゃってどこに何があるのか分からなくなってきたぞ?

 こうなったらアレを出すか。



「地図+(でんし)で”でんしちず”!」



 俺がそう言うと目の前に巨大なタブレット式の機械が現れた!

 それの電源を入れると、機械が作動して、この世界の地図を表示する。

 そこに目的地である空中都市の名を告げると、どちらの方向に進めば良いのか教えてくれるのだ。

 うん、これで行き先は分かったな。


 いやぁ、想像した通りの機械も出せるなんて便利だな。

 ただ、このままだと荷物になってしまうので……



「”巨大地図”ー”きょち”で”だいず”! 豆+(えだすなっく)で”えだまめスナック”!」 



 こうして機械を大豆に変え、そしてそれを元の世界でよく食べていたスナック菓子へと変化させた!

 ちなみにバハムート状態でも味わえるように、サイズも人間から見たらだいぶ巨大なものになっている。



「うーん、やっぱりこの味が良いよな。ついつい食べ過ぎちまうよ」



 スナック菓子を食べながら、空中都市を目指して俺は飛び立った。





「あっ、ライク! おかえり!」

「ネルシィか、久しぶりだな。それにバーグも」



 空中都市にたどり着くと、ネルシィとバーグが出迎えてくれた。

 二人に会うのはずいぶん久しぶりな気がする。

 この数日で色々ありすぎたからな……



「レティダに用があるんだが、どこにいるか分かるか?」

「レティダさんなら管制塔にいるぞ」

「そうなのか、ありがとな、バーグ」



 そう言ってから俺は人間状態に戻り、管制塔へと向かっていった。




「レティダ、いるかー?」

「レティダならばここにおります。お久しぶりです、ライク様!」

「ああ、本当にな。そういえばいきなりで悪いんだが、質問してもいいか?」

「ええ、構いませんよ。何でしょう?」

「魔王の居場所って分かるか?」



 俺がそう聞くとシーンと静まり返る管制室。

 あれっ?

 何か俺、まずいこと言ったかな?



 そしてしばらくの静寂の後―――



 ワー!!!



 急に盛り上がる管制室。

 い、一体何だって言うんだ?



「ライク様、ついに……ついにやる気になられたんですね!」

「ええっと、話が見えないんだが?」

「とぼけないで下さいよ! 私達の憎っくき魔王を倒して下さるんでしょう?」

「あ、ああ、そのつもりだが……」

「やっぱり! ああ、ついに、我々の悲願が達成される……!!」



 さらに盛り上がりを見せる一同。

 というか、レティダだけでなく他の魔物達まで大喜びするって、魔王どんだけ人望ないんだよ……

 前にもこんな場面あった気がするけど、やっぱり気のせいではなかったようだ。

 ここまでくると逆に見てみたいな、魔王がどれほど酷いのか。

 これから会いに行くのが楽しみだ。



「で、本題に戻るが、魔王の居場所は分かるか?」

「もちろん分かりますよ。またあの場所に行くと考えると虫唾が走りますが、魔王打倒の為なら喜んで協力致しますよ!」

「そ、そうか、なら案内は頼んだぞ」

「ええ、お任せ下さい! 今すぐ出発致しますか?」

「ああ、そうだな。早い方が助かる」



 こうして俺とレティダは管制室から出ていった。

 その時にも俺達を応援する声は止まなかった。

 相当期待されているようだな、俺達。



「レティダ、これから魔王と戦う事になるんだが、魔王ってどんな戦い方をするんだ?」

「そうですね……魔王が直接戦っている場面を見た事はありませんが……とにかく用意周到な人だと聞いた事はあります」

「用意周到か……どんな技を使うとかまでは分からないのか?」

「そうですね。申し訳ありません、お力になれなくて」

「いや、いいんだ、教えてくれてありがとな」



 魔王が直々に戦うなんて事があったらそれだけ魔族が追い詰められている時って事だもんな。

 実際は長い間膠着状態にあるらしいし、出番がないのもうなづける。



「ですがライク様ならばきっと何とかなりますよ!」

「ああ、そうだったらいいんだけどな」



 魔物達の頂点に立つ魔王。

 果たしてその実力はどれほどのものなのか?

 俺がサタンに変身しても物凄い力になるんだから、その戦闘力は計り知れないんだろうな。


 管制塔から出た俺はバハムートに変身し、レティダをつれて魔王のいる場所を目指した。

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