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38.五獣魔が揃いました

本日一話目。昨日二話投稿しているのでご注意下さい。

 水中のどこかにいるという最後の五獣魔。

 ライダスから大雑把な生息場所を教えてもらったので、その近くまで飛んできてみた。



「うわぁ、これ、探すの無理だろ……」



 下を見下ろすと一面に広がる群青色の海。

 その海のどこかに最後の五獣魔、通称猛牙鮫がいるらしいが……分かるわけねえだろ!



 まあ泣き言ばかり言っていても仕方ないから、とにかく海に潜ってみるか。

 海に潜っても影響なさそうで、後は強そうな生物といえば―――



「サン+(リヴァイア)で”リヴァイアサン”!」



 俺がそう叫ぶと、自分の体が大幅に変化する!


 みるみるうちに細くそして長くなっていく体。

 そして晴れていた天気がいつの間にか雨雲に覆われ、いつの間にか周囲は嵐になっていた!

 そして俺の周囲には所々に渦まで発生しだす!


 荒れ狂う海。

 スコールのように降りしきるどしゃぶりの雨。

 狂ったように様々な方向に吹き込む暴風。

 そしてそんな中にたたずむ俺。


 なんだこの状況?

 天気変わりすぎだろ!?

 ボロい船が迷い込んだら間違いなく難破すること間違いないだろうな……



 そしてそれは人間というか、陸上の話。

 あまりの海の狂いぶり故に、影響を受けるのは陸上の生物に留まらず……



 ギシャー!!



 そういう叫び声……いや、うめき声か?

 なんだか苦しそうな声をあげて巨大なサメが陸上に現れた!


 ……あれっ?

 もしかしてあいつが猛牙鮫じゃないか?

 みるからに凶暴そうな見た目をしているしさ。

 巨大な体、体の至るところに傷がついていて歴戦の猛者みたいな風貌をしているもんな。

 今は発生した渦に翻弄されてグルグル回っているけど……


 探す手間が省けたので、俺は早速行動する事にした。


 サメが渦の中央付近まで流された所で、俺は水のブレスをサメに発射した!

 リヴァイアサンの放つブレスは凄まじい威力で、それに当たったサメは宙を舞い、一瞬で絶命。


 ……なんかとても酷い事をしてるな、俺。

 さっさと復活させてやろう。



「来たれ、海牙鮫シャイザ!」



 俺は渦が発生していない所に向かってそう叫んだ。

 すると……



「おわっ!? な、流される!?」

「おおっ、すまない! ハム+(ばーと)で”バハムート”! ”水流”ー”いりゅう”で”す”! 渦+(ら)で”うずら”! 雲+(ぬ)+(り)で”ぬくもり”!」



 再び渦の方へ流されるシャイザ。

 それを見た俺は急いでリヴァイアサン状態を解除した。

 その上で水流や渦を止め、雨雲を消し去った!




 急に穏やかな天候に変化した様子を目の当たりにしたシャイザはポカーンとした様子で、



「あんた、一体何モンだよ?」

「えっ、ただの人間だけど?」

「人間って……あんたのその体を見て人間だと思う奴はどうかしてるわ……」



 ですよねー。

 まあ記憶の共有をできているはずのシャイザは分かっていて聞いてきたんだろうけど。


 シャイザはもうやりきれないとでもいうかのような表情を浮かべている。

 本当酷いことしてごめんな、シャイザ。


 何はともあれ、これで五獣魔全ての従属は完了することは出来たな。

 良かった良かった。


 ちなみに聞いた所、シャイザは従属前の記憶を失っているようだった。

 覚えていたら多分ファスみたいな感じになっていただろうな……



 俺はシャイザと一緒に近くの陸地まで移動し、陸地に他の五獣魔を呼び出した。



「これで全員揃ったと思うんだが、ネフターヌへとゲートは作れそうか?」

「私はいつでも大丈夫です」

「俺も大丈夫だ」

「私も準備OKよ」

「我も問題ない」

「オレも準備できてるぜ」



 うん。

 みんな大丈夫なようだ。



「それならお願いしてもいいか?」

「「「了解!」」」



 すると五人は円を描くような配置で並び始める。

 そしてその円の中心に一斉に攻撃を放った!



 五つから放たれた様々な攻撃がぶつかる。

 するとそのぶつかった所には穴が発生した!



「今です、ライク様! 穴の中に入って下さい! 長くは持ちませんよ!?」

「ありがとな、シラリィ、そしてみんな!」



 俺はみんなに感謝しつつ、発生した穴の中に飛び込んでいった。






 穴の中は真っ暗だったが、しばらく飛んでいると光が見えてきた。

 その光に向かって飛んでいくと……



 ズドーン!



 イテテテ……

 まさか壁に衝突するとは……

 いや、この感じ、地面か!?



 どうやら上から下に抜ける方向にこの世界に穴が開いたらしい。

 だから俺は地面に衝突する事になったと。

 とんだ災難だったな……



 気を取り直して俺は辺りを見渡してみる。

 すると、光の粒が空中にふわふわ浮いていたり、小さい精霊みたいな生き物が飛んでいたりする。



 今までと全然違う世界。

 これこそがもしかして―――



「ライク様。私達の世界、ネフターヌへようこそ!」



 声がする方に振り向くと、そこには白龍のシラリィがいた。

 どうやら本当に召喚獣の世界、ネフターヌにやって来たらしい。

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