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サボり魔
「おや、早い時間に会ったねえ」
「この格好を見てサボりだと思う?」
体育の時間、早めに着替えて、見に来たら案の定居た。
名前も知らないサボり魔。相変わらず退屈そうで、どこか浮世絵離れしているように思える雰囲気は私と話し始めると霧散して普通の女の子に戻る。
「見に来たんだ」
「居るかなって思って」
茶髪の子は嬉しそうにそう言うから、その通りだけどなんだか恥ずかしく思えてきた。嘘を言う必要も、時間もないから本当のことを言うと、「アハ」と笑う。
「嬉しいね。ねぇ……」
チャイムが鳴る。
「あ、行かなきゃ。またね」
「うん、また」
何か言いかけてみたいだったけど、私はこの子と違ってちゃんと授業を受けるから駆け出した。
なにか後ろ髪を引かれるけれど、また次に聞けばいいかと思う。




