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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『駄目人間』の青春と初めてのデート  作者: 橋本 直
第四十三章 車と朝の光景

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第193話 詰め所に戻ると

 カウラはなぜ自分を強引に誠が隊長室から連れ出したか理解していない顔で機動部隊の詰め所まで誠についてきた。


「おう、あれか?駐車場に止まってたあの青い『ファミリア』のことで叔父貴に文句でも言われたんだろ?アイツはファミリーカーで売ってた『ファミリア』の中でも変わり種で20世紀には街道レースとかにも使用された車だからな。車でラブホ行くことと車ん中でやることしか考えてねえ叔父貴にあんな車は必要ねえだろ」


 かなめは二人を見つけると特にカウラに向って笑いながらそう言った。


「神前もそうだが、西園寺。ラブホはわかるが隊長は車の中で何をやるんだ?」


 カウラは相変わらず何もわかっていなかった。


「それは決まっているじゃないか……身体と身体で愛を確かめ合う行為。まあ、先日は僕もそれを狙ってオープンカーを選択したんだが誠君にはその気が無いようでね。特にオープンカーで衆人環視の下、行為にふける僕達を想像すると……又高ぶってくるものを感じてしまう。ああ、誠君、安心して良いよ君と僕の関係はあくまでプラトニックなものなのだから」


 誠はそう言って笑うかえでが本当にプラトニックラブを理解しているのか疑問に感じていた。


「おい、日野、神前こっち来い」


 ランが珍しく端末に目をやって仕事をしながら誠達に声をかけてきた。


「なんでしょう、クバルカ中佐」


 誠は仕方なく自分の席に戻ることなくそのままランの所に行った。


「今朝、日野は神前の野郎を車の中で襲わなかった。アタシは十中八九襲うもんだと決めてかかっていたが……日野も少しは我慢を覚えたんだな?」


 ランはキーボードを叩く手を休むことなくそう言った。


「まるで人を色魔のように言うんですね。僕達はプラトニックな関係なんです。まあ、誠君が望むなら僕はいつでも受け入れる準備が出来ていますが」


 かえでは妖艶な笑みで誠に向けて笑いかけてくる。


「そこでだ。これからは神前の送り迎えは出来る限り日野と渡辺で担当しろ。ベルガーの車は狭いし、これから神前の野郎を狙って来る連中はこれまでの比じゃない実力を持ってる可能性がある。うれしいだろ?日野。アタシはちゃんと我慢が出来る部下には褒美をやる主義なんだ。オメーの事は少し見直した。だからセクハラは許さねえがプラトニックなデートなら今後も許してやる。この前の事も水に流してやる。ありがたく思えよ」


 ランはそう言って誠達に向こうに行くように手を振った。


 誠はかえでの顔を見た。そこには最高に良い絶世の美女の笑顔が浮かんでいた。

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