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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『駄目人間』の青春と初めてのデート  作者: 橋本 直
第四十一章 すべてはオーナーの為に

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第183話 誠は痴女に洗脳されたとかなめは言った

「おい、神前。随分とかえでの馬鹿の肩を持つじゃねえか?あれか?昼飯ついでにかえでに童貞を奪われて骨抜きになったのか?アレは間違いなく地雷女だ。オメエは見事にその地雷に引っかかった間抜けだ。間抜けは間抜けらしく大人しくしてろ」


 かなめの邪推に誠は大きく首を横に振った。


「そんなことはしていません!僕がかえでさんの考えていることが分からないと言ったらかえでさんは自分が理想とする甲武国とこの遼州の未来を語ってくれたんです。甲武国の身分制度が名前だけのものになり、地球圏もこの遼州圏の結束を恐れて手を出してこなくなる真の独立を成し遂げた遼州。夢がある話だと思いませんか?」


 誠はかえでの食事を食べながら語る遼州の未来像に引き込まれていたので強い口調でよこしまな考えしか持たないかなめに抗議した。


「そんなのアイツお得意のでたらめだ。アイツは性欲にしか興味の無い痴女だ。それ以上でもそれ以下でもない。アタシがそう調教したんだ。調教した本人が言ってるんだから間違いない。ただ、偉いさんや神前みたいなイケメンの前では芝居で立派なことを言ってみせる。アイツもオメエを落とすためにその芝居を打って見せただけだ。オメエは騙されてる。かえでの目的はオメエのたぐいまれなるデカいアレだけなんだ。そこんとこよくわきまえとけ。オメエは所詮女性用大人のおもちゃに過ぎないんだ」


 かなめはそう言うと部屋の主の誠の許可も取らずにタバコを取り出した。それを見てこちらも深刻な表情の島田もタバコを取り出す。誠は慌てて勝手に誠の部屋でタバコを吸いだすことが有るかなめに備えて用意してある灰皿を取り出した。


「でも、確かにかえでちゃんなら本気でそう言う甲武と遼州を作りたいと考えているのかもよ。私はあの娘が第二小隊に着任する前に司法局の本局で話をしたことが有るんだけど、あの娘、結構リアリストで『斬大納言』当時は『斬弾正』だったわね、そう呼ばれても当然かなとか思っちゃってたもの。それより、進歩しないのはかなめちゃん。あなたでしょ?かえでちゃんと別れてもう8年になるんでしょ?8年前のかえでちゃんと今のかえでちゃん。きっと軍の中枢部で揉まれて大きく成長したのよ。その点かなめちゃんはただ銃を振り回すのが上手くなっただけ。短絡的で自分勝手で気分屋の所はこの3年かなめちゃんと付き合ってるけど何も変わってない。変わるべきはまずかなめちゃんなんじゃないかしら」


 いつものふざけた調子とは変わって、真面目なトーンでアメリアはかなめをそう窘めた。


「アメリア、三つ子の魂百までって言葉を知ってるか?アイツは表面上の立ち回りをこの数年で学んだだけだ。アイツの本質はまったく変わってねえ。先月もアタシが調教してやったら喜んで悶えてやがった。アイツはどこまでもドMの変態痴女なんだ。そして自分の性的快楽の為なら手段を選ばねえ。神前を洗脳しようとしているのが何よりの証拠だ。アイツは痴女だ。神前、痴女の洗脳なんかに負けるんじゃねえぞ」


 かなめはアメリアの言葉などまるで無かったかのように誠の顔を見るとそう言い切った。

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