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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『駄目人間』の青春と初めてのデート  作者: 橋本 直
第三十八章 『法術武装隊』の脅威 

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171/206

第171話 『法術武装隊』の三段構えのせん滅作戦

 機動部隊の詰め所ではいつものようにランが巨大な機動部隊長席で詰将棋をしていた。


「おい、ベルガー達!こっち来いや」


 誠達が部屋に入って来たのを見るとランはそう言って席に座ったまま誠達を呼びつけた。


 誠達は将棋盤を横にずらすちっちゃなランを見ながら渋々ランのちっちゃな体には明らかに合わない立派過ぎる機動部隊長の隊長席の前に並んで立った。


「第二小隊の連中にはさっき言ったんだが、オメー等は居なかったからな。まーあの駄目人間の事で保護者の茜の所にでも行ってたんだろ?あの『脳ピンク』のエロい迷惑行為をやめさせる最後の手段か……安城の奴も災難だな。それよりアタシ等の仕事……と言うか次にあの女リョウ・カラの率いる『法術武装隊』のこれまでの対立組織への攻撃パターンを教えておこうと思ってな。まーアタシ等にはこのパターンは通用しねーことは今回、オメー等があの捨て駒を瞬殺したこととかえでが寮に移ることで連中も理解しているとは思うが連中がワンパターンの馬鹿だった時の為だ。覚えておけ」


 そう言うとランは誠達を見回した。


「連中が狙いを定めると昨晩のようにまず捨て駒を闇サイトで集めてぶつけてそいつ等の実力を計る。これまで連中に潰された組織は必ず同じ手口である程度の被害を出している」


 ランは静かにそう切り出した。


「まあな、全員が訓練されている訳でも法術師でもない組織だったらあれだけ重武装してしっかり防弾処理されたバンの襲撃を受けたら全滅するくらいの事は分かってただろうからな。それに島田と菰田が調子に乗ってRPGなんて持ち出すなんて連中も考えてなかっただろうし」


 かなめは武装組織相手の襲撃などは何度か経験があると言う表情を浮かべてそういった。


「連中も、あんな素人集団に潰されてしまいの組織なら貴重な戦力なんて使いたくねーんだ。だが、連中が目を付けるのはお巡りさんなんかじゃとても歯が立たないそれなりに強敵と呼べる組織だ。そうなると連中は第二段階に移る。訓練された兵と簡単な法術が使える兵を混在させた組織による通常兵器と法術攻撃によるハイブリット攻撃。それが連中の第二段階だ。そんな攻撃に耐えられる組織はあまり無い……連中としても二線級の新米の訓練にはちょうどいいくらいの事しか考えてねーだろーからな」


 ランはそう言って第二小隊の島を見た。そこではラン達の話に関心が無いと言うように仕事に集中するかえでとリンの二人と、ちらちらとラン達に目をやるアンの姿があった。


「大体の組織はその段階で壊滅して皆殺しにされる。しかし、安城が調べたところ、その攻撃も跳ね返した結構手ごわかった組織も二件ほどあったらしい。そんな手ごわいいテロ組織をうちが出て行かずに潰してくれたんだから神前の姉さんにはお礼を言わなきゃなんねーな」


 皮肉を込めた笑みを浮かべてランは誠を見つめた。


「東モスレムの『東モスレムイスラム解放戦線』と遼帝国南部の帝政復帰を望む『皇国の旅団』か。どっちも多数の法術師を抱える武装組織だ。『東モスレムイスラム解放戦線』はそれまで自爆テロしかできないと思われていたパイロキネシストを徹底的な訓練で敵を火だるまにする悪魔に訓練した。『皇国の旅団』は不死人が多くを占める武装組織だ。通常兵器ではの経つ相手じゃねえ」


 かなめは脳内のネットを検索して冷たくそう言い切った。

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