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第148話 『人類最強』の法術師の弱点

「そんなにかえでちゃんが言うんなら呼んであげましょうよ!『人類最強』の正義の魔法少女を!」


 アメリアは通信機のスイッチを押した。


「さあて、今の時間。クバルカ中佐はここに現れるかな?人頼み……護衛としては失格だと思うけど」


 かえではいたずらっぽい笑みを浮かべてアメリアとカウラを見つめる。


 アメリアは通信機に全く何の反応もないことに驚いたように通信機に目をやった。


「なんで?向こうの通信機の電源が切られてる!どうして?」


 通信機が使えないことを知ったアメリアは驚愕の表情を浮かべた。


「クバルカ中佐は将棋好きだ。今頃はちょうど対局の最中だよ。あの真面目な人は携帯電話の持ち込みが禁じられている対局場にスイッチを入れた通信機を持ち込むと思うのかい?それくらいの事は僕も読んでいるよ。さあ、お姉さま達には僕達の愛の交わりを邪魔することは出来ない……もう不要となった護衛として僕からどうやって誠君の童貞を守るのかな?」


 明らかに自分の立場が上であることを宣言するかのようにかえではそう言い放った。


「おい、神前。アタシ等の見てる前でかえでの奴とヤリてえのか?そんなに童貞が捨てたきゃやりな。アタシ等が見守ってやる」


 負けを悟ったかなめはそう言うとその場にどっかりと腰を下ろした。


「西園寺、諦めるのか?」


 カウラは静かにそう言うと誠の傍まで歩み寄った。


「神前。それが貴様の意志なのか?貴様は騙されている。日野の言う愛は本当の愛じゃない。貴様は愛を知らない遼州人だからその無知に付け込んで上手く丸め込まれているだけだ」


 そう言うとカウラは誠の張り詰めたものを口にくわえようとした。


「そうかい、ベルガー大尉も誠君にはご執心なんだ……誠君。君はどうなのかな?僕とベルガー大尉。どちらを選ぶかな?ベルガー大尉は確か処女だったよね。誠君も初めては処女がお好みなのかな」


 カウラは誠のモノを目の前にしてためらっていた。誠にはその恥じらいがいとおしく感じられた。


「まあ、いいさ。お姉さま達の気持ちは良く分かった。確かに僕はせっかちすぎたかもしれない。薬の力を頼るなんて確かに僕らしくなかった。今日の所は諦めておくとしよう。それとベルガー大尉。無理はしない方が良い。そんなくわえ方をしたら誠君の大事な部分が傷ついてしまう。リン!」


 かえでは諦めたようにそう言うとリンに声をかけた。


「このデートのプランをクバルカ中佐に漏らしたのは君だね……困ったものだが……僕は使える人材の反抗には寛容に対応することを旨としているんだ。今回の事は水に流そう。ただし、少々僕の無理を聞いてもらうことだけは覚悟してもらうよ」


 これまで状況を不安げに見つめていたリンが静かにうなずいた。


「先ほど僕も同じ薬を飲んでしまっていてね。そのせいで身体の奥が熱くなって理性を保つのが精いっぱいなんだ。屋敷の中で僕を十分に狂わせてくれ。それが君に与える僕の罰だ。僕の理性が完全に崩壊するまでの快楽を与えるのが君に与えられた罰だ。そのテクニックのすべてを駆使して僕を完全に狂わせてくれ」


 かえではそう言うとリンを連れてそのまま梅の林を抜け、西洋風の別荘の中へと姿を消した。


 その場には全裸の誠と光学迷彩姿のかなめ、そしてアメリアとカウラが取り残された。

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