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第118話 上品なところもある痴女

「ここだよ、ここのラウンジは眺めも最高なんだ……まあ、東和生まれの君には分からないかもしれないがここからは千要港の貨物ターミナルが見える。そんな当たり前の光景を見ながらお茶を楽しむのも悪くはない」


 明らかに全裸に近い格好のかえでに驚きの表情を浮かべて黙り込んでいるウェイトレスを前にかえでは誠にそう言ってきた。


「そうですか……店員さん。大丈夫ですか?この格好で?」


 誠は呆れるを通り越した表情を浮かべているウェイトレスにそう言って照れ笑いを浮かべた。


「……お二人様ですね……どうぞ……」


 ウェイトレスの視線はかえでの全裸に近い姿はかえでが誠に強制されてやっているものだと決め付けるような目つきで、誠には明らかに汚いものを見るような視線を向けながらそう言ってきた。


 店の中には何人かの客が居るが、彼等もかえでの美貌よりもその全裸に近い格好に興味を引かれた様に視線を誠達に向けてきた。


「僕達……目立ってますよ……と言うか、かえでさんが目立っています」


 誠は自分に身体を預けて来るかえでに向いそう言った。


「そうかい?それは嫉妬だね。僕のような完璧な身体に産まれなかったことを彼等は嫉妬しているんだ。完璧な身体に産まれた美しい僕にはそのすべてを公開する義務がある。そうは思わないかい?」


 かえでのナルシストを通り越したぶっ飛んだ発言に誠はただため息をついた。


「こちらにどうぞ」


 ウェイトレスは港が良く見える向かい合った席に誠達を案内した。かえでは誠との密着に未練があるように誠の手を自分の股間にわざと当たるように仕向けた後、いたずらっ子のような笑みを浮かべて誠の正面に座った。


「とりあえずダージリンを……誠君もそれでいいよね?」


 かえでがそう言うのを聞いてウェイトレスはここで変態なのは誠ではなく目の前の痴女であることを察した。


「ハイ分かりました。レモンにしますか?それともミルクティーに?」


 ウェイトレスは痴女の被害者である誠に同情の視線を送りながらそう言ってきた。


「僕はレモンが良いな。誠君もそう思うだろ?」


 ほぼ強制的にかえでは誠に向けてそう言ってきた。


「ここには何度も来ているんでね。ここのミルクティーは正直ミルクの質が良くない。もし僕が君の子を孕んだらその時は僕の母乳を注いで最高のミルクティーを作ってあげよう。その点、ここのレモンは一流だ。僕は甲武国生まれで生鮮食品が貴重な環境で育ったからね。レモンには特段の思い入れが有るんだよ」


 そんなかえでの思い出話を聞きながらも誠はかえでの揺れる乳首にニプレスを張っただけの巨大に過ぎる胸に目をやる店内の男性客の視線に耐えることに必死だった。

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