第112話 初春の陽光の中、オープンカーに乗って
「じゃあ、行こうか。今日は二人っきりの時間を大切にしたいんだ。君も僕のような完璧な女性を連れて色々なところを見て回れるなんて楽しみで仕方ないんだろ?君の股間を見ればその楽しみに君が打ち震えていることはすぐにわかるよ」
かえでは自信満々の笑顔で誠に向けてそう言った。確かに誠の股間はかえでの露出狂そのものの姿を見た時から大変なことになっていた。
『それは普通の男ならかえでさんの姿を見た途端そうなるでしょ?それにしても今のかえでさんの姿を誰かが端末で撮影したら完璧な露出狂の美女を連れた変態としてネットに上げられるのは間違いないな……上げる人はモザイクは顔に入れてくれると良いな……それと僕の股間がこんななのはかえでさんのあそこがほとんど透けてて丸見えなせいです』
そんなことを考えている誠の思惑を完全に無視してかえでは誠の手を引いて食堂を出た。食堂の中を歩いている間も、半分中身が透けて見えるかえでのパンツには男子隊員達の欲情した視線がまとわりついている。
「もう春だからね、今日は僕の車でもお気に入りのオープンカーにしたんだ。やはり、初春の陽光に照らされながらのドライブと言うのが最高と思うよね?」
かえでは誠を見て色気のある笑みを浮かべた。その顔は誠に送られてくる愛の無修正動画の中で快感にもだえるかえでが浮かべる笑顔そのものだった。
誠はかえでに引かれるまま、食堂から玄関を出てその前に止められたノーズの長いオープンカーの前に立った。
「『ケータハム1700SS』だよ。イギリスの手工業で生み出した僕お気に入りの一台だ。まあ、エンジンと足回りは少し弄ってるけどね。排気量が小さいけど車重が軽いから結構軽快な走りを見せてくれるんだ。楽しみだろ?」
かえではそう言って運転席に乗り込んだ。誠も通行人のかえでの下半身を見る欲情した視線にひたすら恥ずかしさを感じながらも、車に乗っている間は下半身など誰も見ないと割り切って助手席に乗り込んだ。
「それにしても、食堂に入った時の男共の僕の下半身に欲情する様は最高だったね。あのギラギラした視線。思い出しただけで興奮して来る……ただ、この透けたパンティーの中身を直接見ることが出来るのは君しかいない……その幸運を忘れないで欲しいな」
シートベルトを締めようとした誠の耳元で妖しげな笑みを浮かべてかえではそうささやくとハンドルを握りしめ、ギアをローに入れて車を発進させた。
「良い風だ……そうなるとこの邪魔な上着にも風を通したくなるね」
かえではそう言うと黒いレザージャケットのファスナーを下ろした。そしてその中身に誠はさらに度肝を抜かれた。
かえではその下に何も着ていなかった。巨大な胸があらわになり、その乳首を隠すように星型のニップレスが貼られているだけ。
つまり今日のかえではほぼ全裸と言って良い有様だった。
「何を見ているんだい?僕の胸が気になるかい?なんなら触るかい?……いや、揉んでみても良いんだよ。僕としてもそれを望んでいる。今も先ほどの男達のいやらしい視線を浴びたことで鼓動が高鳴ってドキドキしているんだ。ぜひ触って……いや、揉んでみてくれ」
かえでは色気たっぷりの視線を誠に向けながら車を快調に走らせた。
誠は今日のデートは生殺しの地獄になるだろうと早速思い始めていた。