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第108話 話題の女達

「おい、叔父貴。何話してるんだ?どうせエロい話だろ?以前からそうだったがお蔦が来てから叔父貴のエロさはさらに酷くなった」


 そう言って歩み寄ってきたかなめの声を聞いて誠は振り返った。


 そこには不機嫌そうにタバコをくわえているかなめとこれもあまり機嫌が良さそうに見えないアメリアとカウラ。そして、出勤時にひたすらカウラが持ち前のドライビングテクニックで引き離そうとしてできなかった高級外車を運転していたリンとその後ろに乗っていたかえでの姿までもがあった。


「義父様は孫の顔が見たいと言っていたね。今すぐと言うわけにはいかないが近いうちに見ることが出来ると思うよ……そうだろ?誠君?僕は常にピルを飲んでいるからすぐにとは行かないが望めばいつでも産む心構えは出来ているよ」


 地獄耳のかえではそう言って誠に笑いかける。その様子が気に入らないと言うようにかなめは乱暴にタバコに火をつけて喫煙所の汚いソファーにふんぞり返った。


「オメエは神前の人工精子で人工授精でもしてろ!そしてあのなんとかいう女優みたいにデカい腹になってこの部隊を去れ!」


 かなめは不機嫌そうにそう言うとタバコの煙をかえでに吹きかけた。


 かえではその様子に怒る様子もなく余裕の表情で姉を見つめている。


「かえで様は誠様との愛の営みで嵯峨家の当主をおつくりになる予定です。ですので、人工授精をするのは日野家の当主と神前家の当主のみとなります。すでのこの2つの女子の胚は準備済みで……」


 リンは淡々と説明を開始した。


「アタシが言ってるのはそんな事じゃねえんだ。『愛の営み』そんなもん誰が許可した!アタシはドMのかえでのご主人様だ。なんなら縛って蠟燭垂らすのやめちまうぞ!」


 かなめは不機嫌そうにかえでにそう言った。


「お姉さまのテクニックは多くの映像を撮ることによってリンに学習してもらっている。別にお姉さまだけが僕に甘美な痛みと屈辱と言う名の快楽を提供してくれる存在では無いんだ。それにいずれ誠様も僕を苦しめ喘がせることに快楽を見出すように……」


「なりません!僕にはそう言う趣味は有りません!アレはゲームの中だけでの話です!」


 誠は相変わらずドM思考を展開するかえでに向けてはっきりとそう言った。


「日野、貴様が変態なのは分かっているが、神前まで変態に染めるのは止めてもらいたい。神前にはまともな男性としてまともな女性と付き合う権利がある。そうなるとこの中でまともなのは私しかいない。それは事実だな。うん」


 カウラはそう言ってタバコの煙を嫌がるように顔の前を手で仰いだ。


「ベルガー大尉。嫉妬かい?しかし、君のその貧相な胸では……誠君を満足させることは出来ないよ。誠君のアレを君の胸では挟むこともできない。その点、僕の豊かな胸なら誠君に最高の快楽を提供することが出来る。残念だったね。君の取柄はそのうぶなところだけだ。それも最近お姉さまやクラウゼ中佐に毒されて薄れてきている。君の売りはもう処女であるという事実だけなんだ。いい加減認めた方が良いよ、その事実を」


 かえではそう言うとカウラに見せびらかすようにその巨大すぎる乳房を示して見せた。

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