17話「二つの敵、二つの戦場」
街の入り口には、討伐隊の冒険者たちが次々と集まっていた。森の魔物を討伐するために編成されたこの隊は、前衛、後衛、支援の三部隊に分かれ、それぞれの役割を果たすべく準備を進めている。
総人数:25名
•ゴブリン討伐隊:12名
•対象:火魔法を使うホブゴブリンとその群れ
•構成
•前衛:6名
剣士や槍使いで構成され、全員がCランク以上の近接戦闘の精鋭。ホブゴブリンの火魔法に対応するため、耐火装備を着用している。
•後衛:4名
火魔法に強い水魔法を扱える魔法使い3名と、遠距離攻撃を得意とする弓使い1名で構成。
•支援部隊:2名
治療役と補給役がそれぞれ1名ずつ。
•スライム討伐隊:13名
•対象:知性を持つビッグスライムとその群れ
•構成
•前衛:4名
スライムに特化した攻撃手段を持つ槍使いや剣士で構成。毒や粘液耐性の装備を着用。
•後衛:5名
土魔法や風魔法を扱える魔法使い2名と、弓使い3名が担当。広範囲攻撃を想定している。
•支援部隊:4名
治癒師2名、補給役2名がつき、長期戦にも備える形。
討伐隊の出立準備
街の入り口は、討伐隊の冒険者たちで賑わっていた。ゴブリン討伐隊とスライム討伐隊が集まり、それぞれの指揮官の指示に従いながら最終確認を進めている。
ゴブリン討伐隊では、前衛の冒険者たちが火魔法対策の装備を入念に確認していた。
「この耐火マント、本当に効果あるのか?」
「心配するな。俺たちが着てるのはギルドが特注したやつだ。火魔法に対する耐性は保証付きだ」
後衛の魔法使いたちは、水魔法の展開について確認していた。
「ホブゴブリンが火魔法を使うって情報が確かなら、こちらの水魔法がカギになるな」
「そうだな。連携を乱さないようにしよう」
一方、スライム討伐隊では、前衛の槍使いが戦術を再確認していた。
「スライム相手には広範囲の攻撃が有効だ。一匹一匹を狙うより、まとめて片付けるのがいい」
「だが、知性を持つビッグスライムがどう動くか分からない。油断はするな」
後衛の弓使いと魔法使いも、スライムの動きを制御する術を話し合っていた。
「粘液で動きを封じられると厄介だ。遠距離から的確に攻撃を仕掛ける必要があるな」
「それに、スライムは軟体な分地形を利用する可能性もある。警戒して進むべきだ」
街の住民たちは、討伐隊を見送るために集まっていた。
「二つの隊に分かれて進むのか。魔物相手とはいえ、大丈夫なのかね……」
「火魔法を使うゴブリンなんて、聞いただけで怖いな」
「それに、知性を持つスライムっていうのも不気味な話だ」
子供たちは討伐隊の旗を見上げながら興奮した様子を見せていたが、大人たちはその裏にある危険を知っているため、心配そうに冒険者たちを見つめていた。
「気をつけて行ってこい!」
「無事に帰ってくるんだぞ!」
討伐隊の出発
街の入り口で整列した討伐隊。それぞれの隊の隊長が最後の指示を出した。
ゴブリン討伐隊の隊長は、前衛の剣士。力強い声で隊全体に語りかける。
「我々の敵は、火魔法を操るホブゴブリンとその群れだ! 森の奥深くで待ち受ける奴らを撃破し、平和を取り戻すぞ!」
スライム討伐隊の隊長は、経験豊富な魔法使い。冷静な口調で隊に指示を出す。
「知性を持つビッグスライムがこちらの相手だ。油断せず、確実に動くこと。全員、生きて帰るぞ」
それぞれの隊は、別々のルートで森の中へ向かうため、最後に互いに軽く頷き合った。
「お互い、無事に戻ろう」
「ああ。気をつけてな」
街を出た後、ゴブリン討伐隊は乾いた匂いが漂う森の中へ、スライム討伐隊は湿り気の強い川沿いの道を進んでいった。討伐隊の冒険者たちは、それぞれの目標を胸に、未知の脅威が待つ先へと足を踏み入れた。




