どうやらテイルズ君は異常なようです
「ねーねー。エンゼルさん」
「どした〜?」
「仮にですよ。モンスターを何十匹も仲間にすることって可能なんですか?」
「面白いこと言うね!例えどんなモンスター、どんなタイマーでも2.3匹が限界さ!ほとんどの人は1匹で限界を迎えるもんさ!」
「そ、そーなんですね!あ、ありがとうございます。はは」
ってことは僕は異常ってことか?!30匹スライム仲間にしてもまだまだ全然余裕がある。これは秘密にしておいた方がいいかもな…
でもエンゼルさんには話してもいいかな…いやまだ大丈夫だろ!
「それよりさ〜テイルズ〜♡」
「な、なんですか!」
「せっかく女の子と2人きりなんだから何かしてこないのかい〜?」
「や、やめてください!酔ってるんですか?ってかそもそもまだ未成年ですよね?僕は疲れたからもう寝ますよ!おやすみなさい!」
「待ってくれよ〜//」
まったくあの人は…!!ただでさえこちらは我慢してるんだからそういうことはやめていただきたいものだ!
〜翌日〜
「それでは皆さんモンスターは仲間にしてきましたね?確認させていただきます」
うえ、みんなの前でモンスターを披露するんだ。公開処刑だな。
「…ねえ、君テイルズ…よね?覚えてる?」
「君は…あ!追われてた人だ!確か名前は、サリー!」
「そう!その…ご、ごめんね?初日に話そうとしたんだけど…そのテイルズ浮いてたからさ話しかけづらくて…」
あは、あはは…ごもっともだそれは!
「ううん!気にしないで!サリーが同じクラスで嬉しいよ!所で何のようだい?」
「君の相方のハルク君だけどさ…一体どのモンスターを仲間にしたの?その…クラスで話題になってるのよ。特に女子の間で」
やっぱりハルクはイケメンだしモテるよなあ
「確か水の精霊アクエリアを仲間にしてたような…」
「アクエリア!!!!?」
声が大きく周りの視線が集まった。サリーはしまったと言わんばかりに口を抑えた。
「それ本当なの?アクエリアといえばCランクでもかなり強い方よ。姿を滅多に表さないと言われてるし…すごいわ」
「そんなサリーは誰を仲間にしたんだ?」
「聞いて驚かないでよ!私はベビードラゴンを仲間にしたのよ!Dランクモンスターよ!」
「すごいよ!1年でDランクは優秀だって入学式の時に言ってたよ…サリーもすごいんだね!」
「ふふ!まあね!そんなテイルズは?」
「僕は…スライムだよ」
「あ、ああ…」
声ともならない声を出された。もうやだ!死にたい。
「ま、まあスライムでも立派なテイマーになれるわよ!」
「うん、ありがとう」
そうこう話してるうちに色んな人のモンスターの披露が終わり次はハルクの番だ。
「バーゼスト・ハルク。前へ出てモンスターを召喚せよ」
「俺のモンスターはこれだ!カウロ!!」
水の精霊アクエリアが現れた!クラスがざわつきだした!
マンドラ先生も分かりにくいが驚いてるのが分かる。
「うむ。確認した。戻りなさい」
「かっこいい…」「イケメンだわ」「すげえ」
ハルクは男女問わず人気者になった。
「次!グラスター・テイルズ!前へ出てモンスターを召喚せよ!」
「は、はい!カウロ!!」
スラ助が現れた。
「ぎゃはははは!」「はははは!!」
「スライムだってよ!最低クラスじゃねえか!!」
くうううう。馬鹿にされるのも当然だ。早くこの場を立ち去りたい…
「うむ。確認した。戻りなさい」
ふう〜解放された〜。
「君達全員のモンスターを確認させてもらった。だが大事なのはモンスターのランクに満足せずいかにモンスターと心を通わせ、レベルを上げ、スキルを上げるか。それが大事となる」
「先生?じゃあどうしたら強くなれますか?」
「それは今後の授業で伝えるが1番の近道はただひたすらモンスターと戦わせ、経験値を上げるしかない」
なるほどね。
「それと大事な知らせがある。来週に早速だが模擬戦を行う。A、B、Cクラス全員参加だ。ルールはモンスター同士の対決だ。それまでに準備しておくように」
よし!それまでスライムをどんどん仲間にして強くするぞ!
「おい!場違い野郎」
「な、なんだよ」
こいつはゼース・ユースタス!確かDランクのゴーレムを仲間にしてたな。
「お前みたいなやつがデイマンド学園のレベルを下げるんだよ!いいか?今度の模擬戦で叩きのめしてこの学校から追放してやる!はっははははは!」
「…負けるもんか!」
喧嘩を売られたらこうしちゃいられない!僕はすぐに飛び出してスライムをたくさん仲間にしていった。
杖ちょん杖ちょん杖ちょん!!
何回もスライムを仲間にして分かったがどうやら仲間にするだけでも経験値が入るみたいだ。みるみるスラ助のレベルが上がってくぞ!
だけどこのままだとスラ助だけ強くなって他のスライムが弱いままだ。どうしたもんか…
と考えていた時ふと杖が光り文字が映し出された。
-ユニークスキル。「連帯学習」を獲得しました-
ユニークスキル…なんだそれは?まあいいや、効果を見てみよう。
えっと…最初に仲間にしたスライムが経験値を得ると他のスライムにも同様の経験値が与えられる
まじか!!なんだこの僕にぴったしなスキルは!これでレベル上げは問題なくなったぞ!!
再び僕は杖ちょんを始めた。そして今日はスライムが100匹になったところで家に帰った。
100匹仲間にしてもまだまだ余裕だぞ!
待ってろよ〜ユースタス!絶対勝つからな!